生命式

11件の記録
- ミサキ@misaki2018jp2025年4月11日読み終わった生命式 画像も映像もない。文字の並べ方ひとつでこんなにも気持ち悪くなるのかと思った。死んだ人の肉を食べる。これがフィクションだと割り切れないのは、この世界でも30年前には考えられない儀式だったから。現実でもこんな未来が来ないとは言い切れない。世界は少しずつ変容していくものだから。そのときに私が生きていたらそれを受け入れられるのか?昔はありえないと思っていたことが今では日常になっている。なにかの拍子に考えが一変することだってある。「正常は発狂の一種」 どう生きるか、どう死ぬか、何を持って生きるとするか。 ・食べることはそれを生産した世界を信じることだと思うんです。でも、信じない誠実さもあると思うんです。 ・拒否反応を示されないようにこちらの「自然」に引きずり込むのだ。そのためには、彼女を驚かせるのではなく、相手の今もっている常識に基づいた感覚をあえて大切にして、愛撫でもするように彼女の共感を撫で回しながら、ゆっくり、ゆっくり、こちらの世界へ引き込む必要があるのだ。 ・「人はね、綺麗なものより汚いものを見たとき、『真実だ』『これこそ本当だ』って騒ぎ立てるの。それで勝手に想像して陳腐なストーリーを造り上げて、自分を納得させて、安心するの」