赤頭巾ちゃん気をつけて
18件の記録
ベンケイ@benkei01272026年8月31日読み終わったついこの前、芥川賞受賞作『影裏』を読んだので、立て続けに往年の受賞作を。 半世紀前のベストセラー青春小説を、この令和に、しかも40代も半ばを過ぎたおじさんが読んだ感想を、端的にいいあらわすのは難しい。正直、途中青臭い饒舌に「猛烈に」嫌気がさした。ただ、やはり、その青臭さに惹かれたのも事実。特に終盤、9、10章は秀逸!かつて自分もそんな純粋さを持ち得ていたような‥。 「あんなにも素直に、あんなにも努力して何かを守り続けたぼくを、ののしり嘲りからかい追いつめそして足をひっぱり続けたのは、おまえたちなのだから。」 いまや、世界に対して復讐心すら削がれてしまったよ。
- レッチリ@oi090659108112026年6月14日読み終わった学生運動の煽りを受け大学入試が中止になった高校3年の青年が主人公の物語。青年はいつも周囲をトゲトゲした目で見ており、心のうちでは自分を誰よりも激しい痴漢であり色情狂で強姦魔で喧嘩好きの暴行犯で殺人狂であると考えていて、そんな自分に恐怖を抱いている。 つまりこの話は実直な感性と知性を持つ青年が、自分を襲うアドレセンス的な感情をなんとか統制しようと試みる話だ。彼はどこまでも賢くて優しくて素直だ。だから色んなことについて悩んでしまうし、傷ついてしまう。 作者の書く文章はそんな主人公の流動的な心情をその独特な文体で表現することに成功している。主人公の心から感情がそのまま溢れてきて密閉したかのようなリアルな質感を覚える。 したがってこれはとんでもない傑作といえる。






















