走れメロス改版

15件の記録
- ちかち@chikachi_32025年6月10日読み終わった太宰治の文章はなんでこんなにするすると心の中に入ってくるんだろう。 この中に載っているあまりにも有名な『走れメロス』の力強さと、その後のエッセイ『東京八景』の波瀾万丈さの落差がなんとも…😫
- あんず@anzuzuzuu2025年5月31日読み終わった小説書く時の表現の参考にしたくて読み始めたけど……あまりにも天才的すぎて、私は太宰にはなれないって逆に絶望しちゃった!(当たり前なんだけど) 富嶽百景で「富士が、したたるように青いのだ。燐が燃えているような感じだった。」って、こんな表現できる人いる? そして女生徒での心情描写。高校生の時をおもいだした。 なにより、駈込み訴えが一番面白かったかもしれない。今だったらヤンデレとか言われる部類に入りそうだけど、そんな単純な言葉では言い表せないでしょう。今この場でこの言葉を聴いているような疾走感とアンビバレントな愛。 久しぶりに読んだけど本当に全部面白かった。はー、私は太宰にはなれないな。
- 辻井凌@nega9_clecle2025年4月21日感想太宰の言葉は、「私のことを分かってくれてる」感じを読者に持たせる。人を吸い寄せる魔力があるのだ。あらゆる人々に対してなぜそれができるのか分からない。不思議だ。1ページにみっちり字が詰め込まれていても、卓抜とした句点の位置によってするすると文章が読めてしまう。これも太宰のマジックだ。 https://note.com/nega9clecle/n/n829702faf9c3
- ゆい奈@tu1_book2025年1月23日読み終わった『東京八景』の良さったらない。つらくて、かなしくて、どうにでもなってしまえと、ここがどん底だとおもい、おもってもそこはまだどん底ではなくて、さらに底があり、そこからちょっとずつ、ちょっとずつ、じぶんを取り戻し、このままではいかんと奮い立たせ、「僕は、こんな男だから出世も出来ないし、お金持にもならない。けれども、この家一つは何とかして守っていくつもりだ」と妻にしぼりだした言葉に、気づけば泣いていた。 「人間のプライドの窮極の立脚点は、あれにも、これにも死ぬほど苦しんだ事があります、と言い切れる自覚ではないか。」 弱さをもちつづけることのできる強さ。誰にだってできることではない。『東京八景』を読むと、自然と太宰のことをもっと知りたいと願ってしまう。もっと読みたいな。もっともっと。再読してみえてくるものがあるんだよな。それでまんまとハマって、きっと熱狂してしまう。案の定、ちくま文庫の全集の値段なんかを調べて、太宰貯金でもはじめるか、と思ったりしている。 (日記) 娘がきょうはじめてじぶんの影をみつけた。 影に手を振っている姿をみて、なんて素敵な、とおもった。
- ゆい奈@tu1_book2025年1月22日読んでる『走れメロス』を読んだのはいつぶりだろうか。あまりにも有名な冒頭を読んで、ホンモノ〜〜〜〜みたいな気持ちになるくらいには久しぶり。それにしても友であるセリヌンティウスはなんていい奴なんだ。二年ぶりに再会した友に人質になってくれと頼まれ、即OKできる器のでかきことよ。しかも一度しか疑わなかっただと....?持つべきものはセリヌンティウスだな。メロスは知らん。兎にも角にも面白かった。こんなにおもしろいものを国語の時間に読んでいたとは。 『富嶽百景』では、目のまえにある美しいとされる景色に太宰が言葉を添えるとこんなふうな表現になるのだなとか、そんなふうな捉え方をするのだなとか、根底にある太宰のやさしさのようなものが感じられて、なおかつ明るいほうへむかっていく様子があまりにもよかった。好きな場面は、井伏氏(おそらく井伏鱒二)と登山をし、頂上にて濃い霧が吹き流れ眺めがよくないときのこと「井伏氏は、濃い霧の底、岩に腰をおろし、ゆっくりタバコを吸いながら放屁なされた」という一文。上林暁の随筆で井伏がこれを嘘っぱちだといっていたということが書かれていたことを思い出しながら、しかしこれはおそらく屁をしたな、太宰に一票、と心の中でゲラゲラ笑った。 「ねるまえに、部屋のカーテンをそっとあけて硝子窓越しに富士を見る。月の在る夜は富士が青白く、水の精みたいな姿で立っている。私は溜息をつく。ああ、富士が見える。星が大きい。あしたは、お天気だな、とそれだけが、かすかに生きている喜びで、そうしてまた、そっとカーテンをしめて、そのまま寝るのであるが、あした、天気だからとて、別段この身には、なんということはないのに、と思えば、おかしく、ひとりで蒲団の中で苦笑するのだ」(P.70〜引用) 明日くらいに読み終わりそう。 本読み仲間たちともいい本を読めそうだし、楽しみがひろがる。
- ゆい奈@tu1_book2025年1月21日読み始めた再読中小山清を読んでいたら、彼が師事していた太宰治を読みたくなって、太宰のなかで特に好きな『女生徒』をひさしぶりに読んでおこう〜となり、お昼休みに読む。太宰、そりゃモテるよな、こうも女心をわかってもらっちゃ困るんだけど。だけど目の前にいたら好きになっていただろうな、どきどきしてたまらなかっただろうな、などとおもっていたら休憩が終わってしまい悲しい。 「一つの本を読んでは、パッとその本に夢中になり、信頼し、同化し、共鳴し、それに生活をくっつけてみるのだ。また、他の本を読むと、たちまち、クルッとかわって、すましている。人のものを盗んで来て自分のものにちゃんと作り直す才能は、そのずるさは、これは私の唯一の特技だ。」 せっかくだし『女生徒』以外の収録されている短編も読んでおこうかしら。『走れメロス』なんて授業でちょっと読んだくらいで大人になってからは読んでいないし、今どんな気持ちになるのだろう。こういうの、みんなで読むのも楽しいだろうな。本読み仲間たち、いかがでしょう。明日も仕事。おやすみ。