ノスタルジア

15件の記録
sataka@satakan_4432026年6月29日読み終わった濃厚で多弁、装飾に満ちた文章は懐かしい過去も、そこから展開する幻想世界もありありと描き出す。プロローグの『ルーレット士』から、まさしく描写力というものに圧倒された。構成的にも、本編である3作を、プロローグとエピローグの短編で挟むという形が興味深い。本編はどんどん順を追って難解に、メタ的になっていくのに対し、エピローグは非常に分かりやすく、不条理SF的に笑える作品だった。

ricochet@ricochet2025年4月17日読み終わったこれは面白かった。変奏されるモチーフ、アレゴリー、有象無象のオブジェをちりばめながら、過剰な描写がメタ構造と回想と夢の重層的な迷宮を作り上げていく。描写の多さが特徴的な文章だが、入れ子構造というのがあちこちで仄めかされることもあり、詳細に書き込まれれば書き込まれるほど、世界は細密なミニチュアめいていく気がする。 中核をなす三つの中短編はどれも幼少期〜思春期の子供時代の終わりを描くが、その回想はあまりに原色かつ濃密で、先に進むにつれて世界のタガが外れていき、その秘密が曝け出される。それぞれの子供時代、楽園の終わりは性によってもたらされ、さらに他者との結合(あるいはこれもゲームなのかもしれない)の失敗により世界はあっけなく崩壊する。 しかし、車のクラクションからだって、また新たな銀河は生まれ得るのだ。ありがちと言えばありがちな構造ではあるけど、筆力に圧倒されるし、子供時代の終わりやノスタルジーというのは好きなテーマなのでとてもよかった。





gato@wonderword2025年3月6日2024年読んだ本ベスト10わしゃこういうのがいっちばん好きなんじゃ!!!と叫びたくなるくらい好みバッチリな過剰・虚飾・陰謀・眩暈・魔術小説。読んでて酸素不足になる作品に久しぶりに出会えて嬉しかったなぁ。







