決壊(下)
18件の記録
ふまそん@fumason2026年8月12日読み終わった⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ ”赦すっていうのはね、結局、終わらせることじゃない? 忘れることが出来ないなら、赦して終わらせるしかない。──赦しという行為に、崇高な価値が与えられている のは、どう考えても赦される側の人間のためじゃない。赦す側の人間のためだよ。生存の秩序維持の観点に立つなら、社会は殺人からひとつの歴史的教訓を得て、被害者の死 を無駄にせずに済むと納得出来たなら──その損害に相当する何がしかを回収出来たなら、赦しを与えるだろうね。それで、個人の実存的な不安も一緒に鎮められる。犬死にというのはないんだ、とね。規律からの逸脱に対するルサンチマンは、罪に見合う罰と いうものが与えられれば、晴らされてしまう。被害者への共感は? そんなものは、放っておいても勝手に終わるよ。”
キイロノシャクナゲ@dondondontaroo2026年6月8日読んでる不穏な感じが嫌な予感が止まらず辞めてしまった。 もう少し時間を空けてチャレンジするか。 でも平野さんは好きだから、嫌な気持ちだけど嫌な気持ちじゃない(?) ただ不愉快にさせたいわけじゃない意図があるのはわかっているから、ちゃんと読みたい。
にけ@nilce2026年3月3日読み終わった@ カフェ読了直後のメモ 崇は打ち解けているようでいていつもどこでも心からの人間的な信頼を勝ちえない(そしてそれはほとんど本人の責任ではないと私は感じる)ところがあったようだけど、事件を経て圧倒的に孤独な場所に追いやられてしまった。 弟良介が家族への愛を叫んで死に、それを見た崇も同時にもう可塑性を全く失った半分彼方の存在になってしまったかのようだ。 海で見た母の幻想のシーンはとても痛ましい。 関係のない電話で再び事件に絡められ、その間に母は父のように損なわれようとし、弟の位牌は流される。母に疑われ、責められ、いくら思い遣っても思い遣ってはもらえず、決して理解されないことを痛感する絶望感。 被害者遺族として新たな活動を始め、繋がり、生なる存在(良太)を胸に進んでいける佳枝との対比が凄まじく、崇の言葉の端に滲む、それでも感情の矛先を持つことのできない絶望感に圧倒される。 この後どうやって生きていけるというのか?! 無言の叫びを身体にみんな閉じ込めて崇は……。 とても悔しい。
- セルジオ@sergio2026年1月7日読み終わった無実なのに殺人の疑いを着せられ取り調べを受けた主人公が、無実の罪を認めそうになるまでの警察の取り調べや、本人の心境がとてもリアルで恐ろしく、印象に残った。その警察の見立てに乗って報じてしまう報道機関の危うさ、それを信じてしまう自分の危うさも。 普段見ているつもり、知っているつもりの人の姿は、その一面を見ているに過ぎないのかもしれない。いいなと思う姿も、いやだなと思う姿も。それのことをに気づくだけでも、意味のあることのように思う。 「悪魔」になった男は、世の中の「幸せ至上主義」のようなものに毒づいた。そのことが彼を苦しめたのだろうと思う。そしていまも、いろんな人を苦しめているのだろうと思う。 誰もが存在価値と幸せを感じながら生きられる世にしたいと思う。










