失われた貌

16件の記録
とろん@toron05032026年2月19日読み終わったネタバレあり今年の本屋大賞でノミネートされていて気になった1冊。 帯の推薦文で恩田陸・米澤穂信・伊坂幸太郎からミステリとして絶賛されているけれど、ミステリは風味づけというか、刑事が主人公のヒューマンドラマのような雰囲気があった。 個人的には主人公の刑事・日野の刑事としてやや逸脱している行為(作中でも言及されていたが…)が、気になりすぎてしまった…。 酒を飲んで帰宅する途中、八木のアパートで鑑識が見落とした証拠品を拾うくだりは大いに突っ込みを入れたかった…鑑識が見落として酔っ払いは見つけられるという展開…。 その他、細かい部分ではあるが事情聴取に来た人に手土産を持参したり、家の仏壇に花を供えたり(これは部下の方だけど)と警察がそういう行為をしていいのかはかなりモヤっとさせられた。 同僚が家の中で娘(といっても成人済)を殴ったとして還暦過ぎと思われる父親を逮捕するくだりにもやや疑問があった。家庭内での暴力を現行犯ではなく逮捕できるのだろうか。 作中の父親の状態から、必要だったのは逮捕による拘束ではなく、医療と福祉だと思うのだけど…逮捕後に地域の福祉団体に繋いではいるが、それでも逮捕は必要なかったのではないか…。 ただ、作者として描きたかったのはそういった謎説きや警察小説としてのリアルさではなくて、事情聴取とは違う顔を見せるバーの店主との会話や、犯人の子どもに自分の子どもを重ねてしまう人間的な面のようにも感じた。そして自分はロジカルで整合性のあり、それでいてリアルさは担保された世界をミステリに求めてしまっているので、こういう印象を受けたようにも思う。 もっともそれは、帯文のミステリとしての打ち出し方や、期待値を上げてしまうタイトル(古今東西の顔の無い死体のトリックやホワイダニットをどう超えてくるのか)にもよるのかもしれない。
ま@masa_11182026年2月12日読み終わった作者初の長編にして警察ミステリ。 デビュー作の『サーチライトと誘蛾灯』を読んで他の作品も気になっていました。 警察ものですが専門用語や難しい言葉は少なく、かなり読み易かったです。 無関係に思えるいくつもの事件や謎が、物語終盤で少しずつ重なり始める展開は、分かっていてもページを繰る手を止められませんでした。










