
坊
@Bou_Books
最近の趣味は読書と筋トレです。
- 2025年11月18日
ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルーブレイディみかこ読み終わった内容を読むとタイトルの良さがしみる…。 読み始めは自分の想像する中学生とは良い意味であまりにもかけ離れた(落ち着いて周りを見ること、客観視すること、多方面から物事を捉えることができる)息子さんに驚き、そしてありきたりな言葉になってしまうけれど日本の教育が遅れていると思わずにはいられないイギリスの教育内容や日常的な人々の団結力に羨ましくなった。でも読むにつれてそうせざる(ならざる)を得ない多様性が故の人種(性的マイノリティ)差別や貧困の問題が見えてきて複雑な気持ちに。 そう言った現状を今まで「知らなかった」だけではあるんだけれど、知らずにここまで生きて来れた(日本人ばかりの環境で過ごした)のはある意味幸せだなぁと思ったし、日本人の多様性に対する順応が進まない理由でもあるのかなぁと。 そしてブレイディみかこさんの配偶者さんがこの本の中で言っているようブレイディみかこさんは左派なのかなと思う内容がちょこちょこあるんだけれど、書いてある日常の出来事により説得力があるし、決してそういった思想を息子そして読者に押し付ける内容ではないのでとても良かったです。 ※図書館から借りて - 2025年11月4日
人はなぜ自分を殺すのかクリスティアン・リュック,久山葉子読み終わった希死念慮に悩んでいた時に本屋で出会った。これを読めばなんで自分が死にたいのかわかるかもしれないと思った。 実際読んでとてもよかったと思っている。これを読むことで希死念慮が強くならないか心配だったが(実際に著者も書く時にそこには注意を払ったようだ)自殺や安楽死について実際のエピソード(遺族含む)、統計学や生物学的視点、賛成派反対派それぞれの考えなどがバランスよく記載されていて自分の希死念慮を一歩遠くから冷静に考えることができた。精神疾患がある人や医療従事者はもちろん幅広い人達に読んでほしいと思った。ただエピソードがかなり詳細だったりリアルなものもあるので状態が不安定な人や学生さんなどは注意してほしい。 残念だと思った点は精神医療やこう言った問題の議論について日本がかなり遅れているように感じたこと。自分もメンタルクリニックに長年通っているがここに書かれているような療法を受けたことはないし(入院はしたことがないのであくまで外来治療)医師が自分を理解しようと努めてくれていると感じたこともあまりない。診察も5〜10分ひどい時は1分診療のような感じで薬の調整だけでおわり、自分の抱えている苦しみや辛いことを話せたことはほとんどない。初診は人気のクリニックだと数ヶ月待ちで、再診でも予約が混み合っていて辛い時に受診できなかったり、メンタルクリニックレベルだとカウンセリングはしていないところが多く、やりたければ自費のカウンセリングルームに行かなければならないが、一回あたりの値段が高くなかなか簡単には受けられない。いのちの電話にかけたことはないが繋がらないとよく聞くし、今の日本では外来患者レベルの人間の自殺を食い止めるシステムはあまり機能していないと言って良いのではないかと思う。 そもそも一般レベルで精神疾患や希死念慮を持つ人たちへの理解度が低い感じるので(そういった気持ちを抱いたことのない人には想像が難しいと思うのである程度はしょうがないとは思うが)まずはこの本が日本でたくさん読まれて、色々議論したり周りの人に目を向けてほしいと思う。 - 2025年10月30日
BUTTER柚木麻子読み終わった2017年出版されたもので、文庫化は2020年だと読んでいる途中で知ったが、8年経っても「女」であるが故めんどくさいこと、自分を含めた世間の目は変わっていない、それどころか悪化しているとひしひしと感じた。流行りの服やコスメに身を包む人を馬鹿にする自分、専業主婦を羨みながら妬む自分、色んな習い事がある中で料理教室に行っている人間に嫌悪感がある自分、プラスサイズモデルに痩せればいいのにと思ってしまう自分。女なのに女を敵視する自分がまさにカジマナであり読んでいて苦しかった。 そして離婚した父との関係など主人公のベースにあるもの、見るもの感じるものが自分の幼少期からの今までの経験や感情とぴったりと合わさりフラッシュバックのような体験で最後の方は数ページずつでしか読み進められなかった。 最後主人公は自分に課していたものを手放していき人と繋がりを持ちながら生活していったが、自分もそうなることができるだろうか。 この最後のパートはやはり物語であることに引き戻されるというか非現実的な着地(ある意味想像のできる綺麗な着地)であって少し残念だったかな。 - 2025年9月9日
ババヤガの夜王谷晶読み終わっためちゃくちゃ面白かった。場面の想像がしやすいから楽しい(柳をめちゃくちゃ高身長イケメンだと思いながら読んでいました)。そして新道とお嬢さんの関係性が良い。最後は切なくなっちゃった。 映画化等して欲しいけどこの面白さ(トリック)は文字でしか出来ないことだと思うので、残念でもありこの本の良いところでもある。
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