長谷川竜也
@Lyuya_H
感想垂れ流し管の出口です。
- 2026年4月5日
- 2026年3月27日
君待秋ラは透きとおる詠坂雄二読みたい - 2026年3月27日
5A73詠坂雄二読み終わった小説を読んでいると、名作を確信する瞬間がある。『プロジェクト・ヘイル・メアリー』で例えるなら、一章末の一文を読んだ時だった。思わず口角がニヤリと吊り上がるあの感覚だ。理解できる人は少なくないと思う。 『5A73』の場合は前書だった。タイトル選定に係る経緯を説明されている時、気づけばニヤリとしてしまっていた。その時やはり、名作を確信した。 物語は「暃」という、“表記はできるが意味も音も持たない文字”、いわゆる幽霊文字を中心に展開されていく。 「暃」が“持ちうる”意味と音を考察しながら物語が進む様はとてもワクワクした。 JIS規格を定める際の手違いと言ってしまえばそうなのだが、それではフィクションは楽しめない。 事件を追う警察の視点と、事件の当事者たちの視点が交互に描かれる構成であり、これも没入感を高める一因になっている。 また、掛け合い台詞も現代の口語に近い柔らかさがあり、非常に読みやすかった。 特筆すべきはラストの展開。 正直に言って、終盤に迫るにつれ、ある種の“まずさ”は感じていた。 これもまた本を読む人なら理解してくれるかと思う。 左手で押さえているページの厚みと、目に飛び込んでくる内容の齟齬というか、「大丈夫か、これ?」とか、「どう収集つけるのだろう」といった焦りに似た“まずさ”である。 読み終わった時、「ミスった」と思った。読み方を間違えた。 これはひとえに私のミステリー経験の浅さからくるものであると思う。 いわゆる本格として読んでしまっていたが、ファンタジーとして読むべきだった。 ムチャに論理を通すのではなく、ムチャをムチャとして楽しむべきだった。 『変な地図』を読んだ時も似たようなことを思ったのを覚えている。 これはおそらく、詠坂雄二作品の経験値が足りないが故の感想であり、もっと氏の“色”みたいなものを把握して読んでいれば、もっと没頭できたと後悔した。 次は同氏の『君待秋ラは透きとおる』を読んでみたい。 - 2026年3月14日
アルテミス 下アンディ・ウィアー,小野田和子読み終わったアンディ・ウィアー節はそのままに、『プロジェクトヘイルメアリー』や『火星の人』とは違った視点・ジャンルのストーリー運びが見事な一作だった。 まさに月面ロマンを凝縮したようなSFに、独特かつリアルに描かれる人間模様は一読の価値あり。 しかし、上記二作より入手するのが困難であるのと、やや展開が複雑なのでその点は留意すべきか。 - 2026年3月14日
アルテミス 上アンディ・ウィアー,小野田和子読み終わった - 2026年3月2日
Nの逸脱からんころん,夏木志朋読み終わった直木賞候補作品を読みたいなあと思っているうちにまず目に入ったのが本作。 読んでみて驚いたのは短編集(中編?)でもこういう賞の候補になるんだ、ということ。勝手に、1冊1ストーリーの縛りがあるものと思っていた。 初めましての作家さんだったので、「場違いな客」、「スタンドプレイ」はおっかなびっくり読み進めた。 どちらもタールのようにネバついた、黒い日常の緊迫感という感じがあって楽しく読めた。もっと読みたい!というところで終わってしまったのが少し残念だが、まあ、中編ってそういうものだよな。 「占い師B」はその中編の壁とでもいうようなものの少し先まで読めた。 かなり大衆向けの作品しか読んでこなかった私に、「あ、こういう終わり方でもいいんだ」という気づきを与える作品だった。 - 2026年2月27日
聖女の救済東野圭吾読み終わったドラマで見逃したエピソードだったので新鮮な気持ちで読めた。 文章が論理的なのか、やはり東野圭吾氏の文は読みやすくていい。 推理ものをトリックや犯人をガチガチに考えながら読み進められるたちでないので、終盤の引き伸ばしには仲間はずれにされているような気持ちになったが、面白かった。 - 2026年2月27日
パン屋再襲撃 (文春文庫)村上春樹読み終わった『一人称単数』から村上短編に味をしめて読み始めた。 『騎士団長殺し』や『世界の終りと……』のような濃口の大皿料理より淡白で端的な村上ワールドの連続が小気味良くてテンポよく読めた。 それでいて味付けはちゃんと村上春樹味なので非常に満足。
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