

藤田知礼|Fujita Chiaki
@corscorpii_
- 2025年8月6日
- 2025年8月6日イギ千種創一借りてきた読み終わった図書館本数年前に文庫版『砂丘律』を読んで以来の千種さん。ビジュで選びました。が。 中東の蜃気楼や砂煙が立ち上ってくるようだった。行ったこともその地の情勢に詳しくもないのにその場の空気を感じ取らせる…ってすごいことなのでは。 装丁や表記の自由度の高さにもそそられた。既存の枠組みにとらわれない、こういう形での表現方法があるのか…の連続。
- 2025年8月6日バナナ剥きには最適の日々円城塔借りてきた読み終わった図書館本ハードカバー版を読了。 右があると信じるなら、左もあると信じるべき。 ないはある。ないはないはない。 うーーーーん、宇宙。 わかるかわからないかで言ったら概ねわからないんだけど、なんでか心地良い。浮遊感。その中に時たまハッとする一文もあったりして。読めば宇宙に行ける本。私はだいぶ好きだった。 『パラダイス行』『AUTOMATICA』『equal』がお気に入り。 特に『AUTOMATICA』は、読み終わって(まんまとやられたわ〜)という意味で「あ〜」と声が漏れた。こういう仕掛け、悔しいけど大好き。 あと『エデン逆行』は、梶尾真治先生の『おもいでエマノン』が過った。 追記:図書館に返しに行った帰りに文庫版買ってきた。
- 2025年7月25日オキシペタルムの庭瀧羽麻子読み終わった図書館本「信じる」ことについて考えさせられる話だった。 何を信じたっていい、怖いのはそれで思考停止しちゃうこと。 「幸せにならなきゃ」という呪い。 開放的そうで実は囲われている「庭」。 オキシペタルムはとても可愛いらしい花だけれど、そこはかとない不穏さが漂うこのタイトルがとても秀逸。 教祖(?)のおばあさんの一見正論っぽい聞こえのいい回答をそのまま鵜呑みにする人々に感じる気持ち悪さは、昨今のAIに判断やファクトチェックを仰いでる人々へのそれによく似てる。やっぱり人間は考える葦なんだ、と思う。 瀧羽さんの描く恋愛って、ふわふわしたときめきとものすごく現実的な質感の両方がある。大人の恋愛って、好き同士だとしても=一緒になるとは限らない。ちょっと話は逸れるけど、子供の頃に花*花の「さよなら大好きな人」を聞いて、なんで大好きなのにさよならしなくちゃいけないんだ、と大泣きした記憶がある。やっぱりそういうもんなのかなー。読みながら心の中で大泣きした頃の私がまた悲しがっていた。 でも、愛する人と同じものを同じように信じることができなかったとしても、私はこの物語の終わり方はハッピーエンドだと思った。
- 2025年7月25日眠れない夜のために千早茜,西淑読み終わったリアルからファンタジックまで、10種の夜の物語たち。 圧倒的夜型人間としては、こういう夜のお供的作品がこの世にあってくれるのはたいへん嬉しく頼もしい。 時折挟まる挿絵や章の扉も美しい。第一夜に出てくるクッキーのような存在感の短編集。 特に心に残ったのは第九夜。
- 2025年7月23日
- 2025年7月19日最後の詩集長田弘借りてきた読み終わったまだ読んでる読了はじめての長田弘さん。 名前は見たことあるけどまだ読んだことなかったと思って手に取り、読み終えてからタイトル通りの本当の最後の詩集だったと知った。 ・青って一番捕まえておけない色だと思う、だから詩人は青に思いを馳せるんだろうな ・今私が読んでる死者について語る文を書いたこの人は今はもう死者なんだ ・「永遠のおまけである一日」 ところで、詩集って読み終わるまでに時間かからないから2冊で1冊みたいに思って借りちゃうけど、いつも読み終えてから味わう時間がかかるんだよ、というのを思い出す。それでちょっともう一回読んでみよう、ってなるわけなので、小説よりも時間が必要な読みものだというのは自分への戒めのためにここに書いておく。
- 2025年7月18日大事なことほど小声でささやく森沢明夫おすすめしてもらった借りてきた読み終わった読了繊細で可愛らしい表紙とタイトルだな、と思った後にあらすじの一行目が目に入ってすぐさま読みたくなった。ここまで興味をそそられるあらすじは久しぶり。 解説で書かれていたことの引用になっちゃうけど、出てくるのがそれぞれに癖がありながら善性の人ばかりなので読んでいてすごく心地が良かった。善人でありながら、みんなそれぞれにどこか孤独とか不安とかを抱えたり背負ったりしてる。みんな愛おしい。 (よりにもよって第四章を喫茶店で読んでしまった涙腺ゆるゆる人間) 文体も好きだった。本の文章ってぱっと見お堅いオーラ放ってるから、読んでみたら何を言ってんだwwwっていうことがしばしばあってそのシュールさがクセになる。 スナックひばり、行きたいな〜
- 2025年7月15日マウス村田沙耶香おすすめしてもらった借りてきた読み終わった・「カースト中の下くらいの小学校高学年女子の教室での居心地」の解像度があまりに高く、もうずいぶん奥深くにしまい込んだ小学生の頃のささいな記憶まで呼び起こされた ・「真面目だよね〜」、ぱっと見褒め言葉っぽい悪口ランキングNo.1です ・真面目、輪を乱さないように丁度よく、浮かないように、私の系統じゃない 自分で自分を囲った枠組み ・自戒のためのメモ 「慎重っていうより怖がり」 「何でも先回りして怖がってばかり」 「もっとどんどん行動してもいいと思うのに」 ・SNSで揚げ足取られたり炎上することを恐れて無難なことばかり言ってしまったり、好きだなと思った服やアクセサリーでも自分には似合わないからと諦めたりするような節があるのでだいぶ刺さった。 この話が刺さる人は、学生時代(特に小中学校)いわゆる優等生であろうとして生きてきた人でしょうか 追記:7/20 ・「何で、私が私の性格を誰かに許されなきゃいけないの」という台詞に結構勇気づけられてるみたい
- 2025年7月7日サラバ!(下)西加奈子借りてきた読み終わった特別努力しなくてもある程度の愛や評価を当たり前に享受できることに甘えて斜に構えた子ども時代を送るとそのツケは後々必ずやってくるなー、なんてことを考えていた今日この頃。 『サラバ!』上下巻、2日かけて読了。 上巻の前半では、子どもながらに他者に気を遣い空気を読むという、自分と対極にある歩(私にも弟がいるけれど、今思えば貴子ほどの奇行を起こしてはいないものの、存在としては極めて貴子的だったと思う)と比べて自分を省み恥じ、後半では対極ゆえの曖昧さ(特に有島ちゃんとのくだり!)に腹を立て、下巻では年齢や社会的立場も含めだんだんと自分と重なる部分が増えてきて、共感したりまた離れたり…と、読み進めながら歩と自分が螺旋状に絡み合っていくような感覚になった。 それに加えて災害や事件、世界情勢などのノンフィクションの出来事が絡み合い、その描写の鮮やかさと熱量で息苦しくなり度々めげそうになった。 (話が逸れるけど、先日あさイチで西さんが椎名林檎さんについて語っているのをたまたま見て、とてもビビッドに言語化される方だな〜と印象に残っていた) 平たく言えば、結構しんどかった。 それでも最後まで読んでよかった。 生きてるうちに、自分の心と体をもって、もっと自分ごとを増やしていかなくちゃ。 私は必要や衝動に駆られるか切羽詰まらないと動けない、というかなり情けない性質の持ち主だけど、意志を持って行動して、実感して、そうやって得られる中からでないと、私の信じるべきものは見つからない、意味がない。なんてことを読み終えてしばらく考えた。 最後に至極個人的な感想になるけど、2年ほど前に教えてもらった今作をこのタイミングで読もうと行動したことにも何らかの縁を感じた。教えてくれた友達に感謝。
- 2025年7月5日サラバ!(上)西加奈子借りてきた読み終わった
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