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@mehow
  • 2026年3月8日
    僕たちの青春はちょっとだけ特別
    高等支援学校での日常の謎解きを描く連作ミステリ中編集。 プロローグ、主人公の架月は、入試の試験の面接でどんな高校生になりたいかと質問されたとき、友達がたくさんいる高校生になりたいと“思ってもいないこと”を答える。でもほんとうは、“架月はただ、他のみんなと同じように高校生になりたいだけなのだ”。 その架月が学校生活で生じる小さな事件を、同級生や先輩や先生に助けられながら解決していく。ほんとうに“ちょっとだけ特別”だけど普通の高校生活がみずみずしく描かれている。 この小説の美点のひとつは、架月たちを障害名で説明していないところ。架月たちひとりひとりがどんな子でどんな願いを持っているのか、事件を調べていくうちに真相とともにだんだんとわかってくる。架月のクラスメイトの深谷の抱える思いはとくに切ない。 読みながら、何年か前、高等支援学校の先生が「みなさんの想像よりずっと普通の高校生活なんですよ」と話していたのを思い出した。 架月たちと同じ世代の子どもたちはもちろん、教育学部の学生さん、通常学級の先生や特別なニーズのある子どもの保護者にも読んでもらいたい作品。
  • 2026年2月22日
  • 2026年1月14日
    ガールズ・ノワールズ
    ガールズ・ノワールズ
    『十四人の識者が選ぶ 本当に面白いミステリ・ガイド』を読んだときから、霜月蒼さんの女性スリラーに関する文章をまとまった量で読みたいと思っていた。ありがとう左右社さん。 今回、本書を読んで霜月さんの文体が好きだとあらためて思った。 ボストン・テランの章、あっと声が出そうになった。言われてみれば、そうかもしれない。 カリン・スローターが「最重要作家」と紹介されていてうれしかった。 折に触れて読み返す一冊になりそう。
  • 2026年1月13日
    暗黒の瞬間
    暗黒の瞬間
    プルーフで読了。30年間の弁護士生活を終えようとしているエーファが、職務のなかで体験した8つの「暗黒の瞬間」を描いた連作短編集。 粒揃いとはこういう作品集のことをいうのだろう。紛れもなくエンタメでありながら、善悪について簡単に答えの出ない問いを投げかける、良質なクライムフィクション。とくに「少年兵」と「強姦」が出色。 仕事でいくら輝かしい成功例を積んでも、苦い失敗を忘れることはできない。それでも、最後の1編にささやかな救いがあってよかった。
  • 2025年12月31日
    酒亭DARKNESS
    恩田陸さんの小説は、飲食のシーンが印象的。その恩田さんによる各地のおいしいものに不思議な話を組み合わせた短編集。 小さいおじさんたちが目に浮かぶ『笑うカピタン』、甘くてかわいい『歌うカステラ』の長崎2編と、抒情的な『ムーン・リヴァー』がとくによかった。
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