

ぬ井(3匹のペンギン文庫)
@omomochiroom
たまに一箱古本市に出てます
- 2025年8月24日
- 2025年8月21日後藤さんのこと円城塔読み終わった圧倒的にわからない。全体の1割、いや5%も理解できていないと思う。表題作と銀河帝国の話は比較的とっつきやすかった。意味はわからないのに切なさとか可笑しさとかいろんな感情が湧いてきて不思議な読書体験だった。
- 2025年8月19日辛口サイショーの人生案内最相葉月読み終わった呆れるような悩みもずしりと重い相談も、短い文章で次々に答えていくのが気持ちいい。ぴしゃりと喝を入れる時もあれば相談者を労わる回もあり、このバランス感覚は何かの参考にしたい。 あの有名(?)な「くま吉が嫌いか」も収録。
- 2025年8月14日乙女の港中原淳一,川端康成読み終わった横浜のミッションスクールでの少女たちの三角関係。知的なお手紙におしゃれな小道具。リアルな恋模様ではなく、あこがれと理想に満ちた世界。今読んでもとっても楽しい。 意地悪や嫉妬も可愛らしい範疇で、どこまでいっても気品がある。中原淳一の挿絵がぴったり。
- 2025年8月9日最果てアーケード小川洋子読み終わったひと気のない小さなアーケードの物語。レース、勲章、義眼、古い手紙…… とるにたらない品々への敬意のこもったまなざしが読んでいて心地いい。一方で人間たちは理不尽な目に遭いながらも、淡々と日常に戻っていく。静かな日常のなかにも大きな悲しみがある。 長い時間在り続ける物たちと、変化を逃れられない人間・動物の対比。無機物の愛おしさと有機物の悲しみ。ひっそりとしているようで、すごくドラマティックな物語。
- 2025年7月26日不機嫌な姫とブルックナー団高原英理読み終わった不恰好で懸命な生き様に光を当てる物語。軽やかな語り口の主人公パートと、レトリックに満ちた作中作パートが交互浴のようで読みやすい。 主人公が愛読するサマーフィールドという作家の短編集が面白そうで、本屋で探そうとしたけど架空の作家だった…
- 2025年7月25日サキ短編集サキ読み終わった初サキ。名掌編を読みたくて手に取った一冊。きれいにオチのついたブラックユーモアをよくもこんなにたくさん思いつくなぁ。少女のハイクオリティ意地悪が面白い「開いた窓」が1番好きかも。
- 2025年7月6日ショートショートドロップス (角川文庫)三浦しをん,上田早夕里,図子慧,堀真潮,宮部みゆき,恩田陸,新井素子,新津きよみ,村田沙耶香,松崎有理,皆川博子,矢崎存美,萩尾望都,辻村深月,高野史緒読み終わった女性作家による掌編集。どれもサクッと読めて面白い!きれいにオチがある話が多いなかで皆川博子「断章」があったり、ほどよい幅広さが嬉しい。 最近あまり時間がないけど、スキマ時間で満足度の高い読書ができた。ありがたし。
- 2025年7月1日デカルコマニア(1)長野まゆみ読み終わった幾重ものタイムトラベルでメビウスの輪のようにねじれた家系図をたどる物語。 歪み真珠に飾り文字。占い小屋と奇術。過剰装飾の灯台やお菓子。未来なのにバロックな香りがしてたまらない。 あまりに複雑な相関図に翻弄されつつ、海辺が舞台なのでどこか爽やか。
- 2025年6月21日居心地の悪い部屋岸本佐知子読み終わった何が飛び出すかわからないし、読み終えても何だったのかわからない12の物語。 不安、不穏、不吉、不条理…不の玉手箱のよう。すべて掌編と呼べる短さなので読みやすい。読みやすいけど永遠にわからない。
- 2025年6月7日100分間で楽しむ名作小説 夜市恒川光太郎読み終わったストーリーがきれいにまとまっていて完成度が素晴らしいのだけど、夜市のあやしい雰囲気が楽しくて、この描写をもっと読んでいたいとも思ってしまった。ほの暗くどこかノスタルジックなのが良いな。
- 2025年6月7日合田佐和子コロナ・ブックス編集部読み終わった四谷シモン「人形作家」に出てくる合田佐和子さん。そういえば詳しく知らないなと思い、この本を読んでみた。オブジェも写真も素敵だけど特に絵画作品がめちゃくちゃ好み。少女性と反男性原理。何で今まで追ってなかったんだろう。今後もし回顧展などあればぜひ見たい。
- 2025年6月3日人形作家四谷シモン読み終わったBJDドールをお迎えしたので読んでみた。人形の話が面白いのはもちろん(リーゼント姿の不良だった頃も熱心に人形展に通ったり!)、状況劇場のエピソードは70年代アングラカルチャーの熱気と狂気に満ちていて惹きつけられる。誰にも似てない人生。面白すぎて一気読み。
- 2025年5月28日
- 2025年5月10日初夏ものがたり山尾悠子,酒井駒子読み終わったこの時期にぴったりの物語。4篇ともひと時だけ死者が還ってくるお話だけど、初夏のみずみずしい描写が印象。 日本庭園も洋館もあるお屋敷を舞台に、日本の5月の美しさを描いた「通夜の客」が1番好きかも。山尾作品に出てくる、似たような人たちがわらわらしている描写が好きだな。「ラピスラズリ」「小鳥たち」にも出てくる。 ほかの作品とはずいぶん違って少女小説のような筆致だと思ったらコバルト文庫の収録作品だったんですね。インクルージョンのある鉱物をあらゆる角度から眺めるような気持ちで山尾作品を読んできたけど、この作品は映画を見るようにさらりと読めた。
- 2025年5月8日見晴らし台川野芽生読み終わった10年の中で執筆された評論・エッセイ集。一貫してファンタジーへの信念と怒りが含まれた、言葉に対してどこまでも誠実な文章。山尾悠子さん関連の文章も多く、往復書簡も読めて嬉しい。 装丁もステキ。全てのページが菫色に発光しているみたい。
- 2025年5月5日口笛の上手な白雪姫小川洋子読み終わった世界の片隅でひと知れず何かに執着する人を穏やかに見守るような8つの短編。「亡き王女のための刺繍」が特に好き。手作り子ども服の話なのに、どこか薄暗く不穏なのが良い。
- 2025年5月4日西瓜糖の日々リチャード・ブローティガン,R・ブローティガン,藤本和子読み終わった見たことのない世界の静謐で謎めいた物語を読みたくて手に取った結果、今の気分にぴったりでした。何百もの川、鱒、彫像、光る墓。やさしくて透明感に満ち、つねに死の気配が漂う世界が心地よくて、ずっと読んでいられる。
- 2025年5月3日ももこの宝石物語さくらももこ読み終わったパライバトルマリンに始まり、とにかく宝石を買いまくる。なのに一貫してトホホで笑える筆致なのがすごい。羨望や嫉妬ではなく、宝石っていいな楽しいなと素直に思わせてくれる。この世で他に誰がこんなエッセイを書けるのだろう。
- 2025年5月1日ユリイカ(2025 5(第57巻第6号))みなはむ,ゆっきゅん,iVy,初谷むい,大森靖子,小野絵里華,水沢なお,金井冬樹,須藤はる奈読み終わったDIVA、アイドル、作詞、映画祭主催、ZINE制作などマルチで多彩なゆっきゅんはまるでファセットカットの特大ジュエル。論考を一つ読むたびに異なるきらめきが見えてくる。そして、元気がわいてくる…!何だか私も頑張れそう。(ユリイカで元気になったの初めて)
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