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@sora-ga-aoi
読書日記。敬称略。
2026年はたくさん本を読む年にしたいです。
- 2026年5月15日
涙の箱きむふな,ハン・ガン読み終わった感受性豊かでささいなことで泣いてしまう子どもと、涙を結晶にして集めているという不思議なおじさんのお話。 「大人のための童話」らしい。 表紙も挿絵も好みだし、おじさんの涙のコレクションが美しい。 涙って、溢れて止まらないくらい感動することもあれば、辛く悲しいのに一滴も出てこないときもある。 そんな不思議が物語になったかのようだった。 - 2026年5月12日
ブラザーズ・ブラジャー佐原ひかり読み終わった義理の弟がブラジャーをつけている。 心が女の子という訳ではなくて、おしゃれでつけているらしい。 「多様性を尊重する」って簡単に言うけど、本当にそんなことできる人はいるのだろうか。 人は常識を重んじて非常識を非難する。 何をもって常識と言えるのかは、自分のものさしでしかはかれない。 それでも尊敬し合える仲なら、変なところも普通じゃないところも許し合えるのかもしれない。 本音をぶつけて喧嘩して仲直りして。 それが人を好きになるってことなのかも。 恋愛でも友情でも家族でも。 大人と子供の間で、揺れる心を描くのがうますぎる。 作者の他の本も読んでみたくなった。 - 2026年5月6日
百貨店ワルツマツオ・ヒロミ読み終わった再読20世紀初頭の虚構の「三紅百貨店」。 東洋と西洋の文化が混じりあう街にあるデパートについてのコミック&イラスト集。 屋上に遊園地があり、エレベーターガールのいる古き良き時代の百貨店。 こんな百貨店に足しげく通えるのはお金持ちかなと思うのだが、この『百貨店ワルツ』では庶民的な小さなご褒美みたいなものが描かれている。 店員割引で小物が安くなるのを狙う呉服店の店員や、初めての洋装では下着を手頃な価格で揃えるようにアドバイスをもらうお客さんなど。 私はお金持ちではないから、こういう人々に共感してしまう。 豪華絢爛なデパートの内装、商品、ポスターのイラストが楽しめるし、まだ西洋の文化に馴染みのなかった時代の日本を新鮮に感じることができる本。 - 2026年5月5日
- 2026年5月4日
小説野崎まど読み終わった2025年本屋大賞ノミネート作品ということしか知らずタイトルに惹かれて読んだ。 最初は堅い文章だと感じたし、場面転換の区切りがなくて「どこでしおりを挟めばいいんだろう」と戸惑った。 読み進めるとユーモアがあってテンポもよく、先が読めなくて気になる。 どんどん世界に引きこまれる。 宇宙のように壮大なのに、小説好きが共感できることも多い物語。 『小説』というタイトルしかありえない。 - 2026年4月30日
アルジャーノンに花束を〔新版〕(ハヤカワ文庫NV)ダニエル・キイス,小尾芙佐読み終わった人生の縮図のような物語。 知的障害者の主人公チャーリイは、手術によって急速に知能が高くなる。 賢くなったことで得るもの、失うもの。 賢いからといって幸せとは限らない。 しかし、こうやって素晴らしい読書体験ができ感想を発信できるのは、基本的な読み書きができるからでもある。 チャーリイと自分を重ねて辛いところもあったが、読み終えることができてよかった。 チャーリイがアルジャーノンを逃した場面は痛快だった。 こういうタイトル回収、好きだなぁ。 この報告書は、まるでジェットコースターのような人生を表している。 だが、勉強してすごく賢くなる人もいるし、歳をとり学んだことを忘れてしまう人だっているだろう。 早急なことが異質だが、これがゆっくり進んでいくのが人生なのではないか? 老後のことを考えると、このラストは他人事ではなかった。 人生の終わりに何を思うかが、幸せとは何かの答えかもしれない。 - 2026年4月25日
総特集 森見登美彦: 作家は机上で冒険する!河出書房新社編集部またいつか単行本未収録小説はどれも不思議なお話だった。 『となりのトトロ』を思い出した『大草原の小さな家』、ホラー作品『金魚鉢をのぞく子ども』。 『聖なる自動販売機の冒険』の終わり方が好き。 『森見登美彦を作った100作』は、私でも読めそうだったり観れそうなものはメモを取った。 好きな作家の好きな作品は気になる。 ロングインタビューや特別対談など全部読んでしまうと、まっさらな気持ちで未読の小説の感想を書けなくなってしまうかもしれない。 そう思い今回は、読みたいところだけ読んでいったん本を閉じる。 図書館で借りたので返却日もあるし。 ファンなら読んでおいて損はない。 手元に置いておきたいが古本屋に売っているだろうか。 - 2026年4月25日
竹取物語森見登美彦読み終わったまた読みたい竹林を愛する森見登美彦の訳す『竹取物語』。 5人の求婚者たちが間抜けでおかしく、このお話はこんなにもユーモアに溢れていたんだな、と再発見した。 言われてみれば、森見登美彦作品と『竹取物語』の親和性は高い。 森見ワールドは控えめながらも、特別収録やあとがきを読むと、こだわりを持って書いたことがうかがえる。 - 2026年4月21日
マガジンロンドマツオヒロミ読み終わった再読架空の女性ファッション誌「RONDO」の表紙・誌面イラストや、「RONDO」にまつわる漫画が収録された本。 着物やレトロファッションが好きな人にはたまらないマツオヒロミのイラスト。 この本にはマツオヒロミの雑誌への愛が溢れている。 漫画『夢見る街』が特に好き。 私も田舎者なので、雑誌は憧れの詰まった美しい物語の世界だという気持ちがよくわかる。 かわいくてときめく雑誌は、自分のファッションの参考にする身近なお手本というよりも、もはやファンタジー世界の絵本だ。 この『マガジンロンド』も、そんな憧れとときめきでできた魔法の本だと思っている。 - 2026年4月20日
ぼくは勉強ができない山田詠美読み終わったまた読みたい最初は主人公に対して「なんやコイツ」と思っていたが、読み進めるうちにどうやら彼には彼なりのポリシーがあることがわかる。 一風変わった思想、高校生らしいアイデンティティ。 普通の部分と普通じゃない部分があり、大人の部分と子供の部分がある。 普通とは何か、大人とは何か。 人間とはこういうものだよな、と主人公の考えにうなずく小説なのだが、説教くさくなくて読みやすい。 「大人になるとは、進歩することよりも、むしろ進歩させるべきでない領域を知ることだ。」 あとがきのこの言葉を噛みしめている。 - 2026年4月17日
マカン・マラン古内一絵読み終わったドラァグクイーンのシャールが営む、夜食カフェの「マカン・マラン」。 このお店に導かれるようにやって来た悩める人々の、大きな決断や小さな変化の物語。 おいしそうで栄養たっぷりな料理の数々に、読んでいるとお腹がすいてくる。 私もこんなお店に迷いこんでみたい。 お気に入りの話(料理)は『春のキャセロール』と『世界で一番女王なサラダ』。 そこで終わるの?というラストだったけど、続編があるということは……? 続きも楽しみな本でした。 - 2026年4月13日
別冊ダ・ヴィンチ 本棚探偵 本棚を覗けば「その人」が見えてくるダ・ヴィンチ編集部読み終わった人の本棚って見るの楽しいな。 読書初心者なのもあって知ってる本は少なかったが、見つけると「おっ!」となる。 本棚のイラストが上手くて見やすくて、手書きの字も読みやすくて、そこにも感動した。 - 2026年4月11日
読み終わった「ルリユール」とはフランス語で「手仕事の製本」という意味。 小学校の司書である主人公が、製本家兼大家さんの住むリーブル荘に引っ越すところから物語がはじまる。 製本工房、小学校の図書室、変わった仕組みの古本カフェ、活版印刷所など、本好きにはたまらない場所が登場する。 心惹かれたのは、自分の好きな文庫本をオリジナルのハードカバーに仕立て直す、という製本の講座。 いいなぁ、私も体験してみたい! お気に入りの文庫本にどんな服を着せてあげよう、と考えるだけでワクワクする。 本と人間は似ている、という言葉は受け売りなのだが、自分の人生が一冊の本になるなるとしたらどんな本だろう? どんなタイトルで、どんな装丁で、どんな内容なのだろう? - 2026年4月7日
銀河の図書室名取佐和子読み終わった高校2年生の主人公が、「イーハトー部」という宮沢賢治の同好会メンバーとおくる青春小説。 ビブリオバトルに参加したり、図書室に泊まって夏合宿をしたり、少ないメンバーでも楽しそうな「イーハトー部」の活動。 青春の楽しいシーンもあるのだけれど、それ以上にそれぞれ登場人物の深刻な悩みも丁寧に描かれていた。 善意が人を傷つけることもあるし、少しの悪意で悪化する事態もある。 宮沢賢治の言う「ほんとうの幸い」に対するひとつの答えを読めたのも収穫だった。 宮沢賢治作品はもちろん、登場した本、そしてこの作者の他の作品を読んでみたい。 - 2026年4月4日
はてしない物語ミヒャエル・エンデ,ロスヴィタ・クヴァートフリーク,上田真而子,佐藤真理子読み終わったまた読みたい少年バスチアンと一緒にこの本を読み進め、バスチアンと一緒に物語の世界に入り込んで、バスチアンと一緒に不思議な世界を旅してまわる、最高の読書体験。 とても幻想的でまさしく「はてしない」物語だった。 この本に出てくる建造物、街、自然、生き物、現象、どれもこれもイマジネーションを掻き立てる。 読み終わるとこのあかがね色の装丁にも愛着がわく。 この物語の世界を好きになるだけでなく、こんな物語のある現実世界もちょっと好きになれる、そんなお話だった。 - 2026年4月2日
総特集 森見登美彦: 作家は机上で冒険する!河出書房新社編集部読んでる読み始めた図書館で借りた。 もう新品は売ってないっぽいので、図書館に置いてあることがありがたい。 少し読んだけど、やっぱり手元に置いておきたいなぁ。 - 2026年4月2日
はてしない物語ミヒャエル・エンデ,ロスヴィタ・クヴァートフリーク,上田真而子,佐藤真理子読んでる図書館で借りて読んでいる。 『総特集 森見登美彦』というムック本も一緒に借りたのだが、その中に『はてしない物語』を小学生の頃読んでいたという情報があった。 そして、この本は映画『ネバーエンディング・ストーリー』の原作だそうだ。 さらに、この本を読んで宮崎駿が影響を受けていそうなシーンがいくつか出てきた。 アトレーユという登場人物は『もののけ姫』のアシタカを彷彿とさせる。 私が知らないだけで、『はてしない物語』は他にも様々なクリエイターに影響を及ぼしているのかもしれない。 - 2026年3月28日
刺青夜汽車,谷崎潤一郎読み終わった人気イラストレーターの絵と名作小説両方楽しめる『乙女の本棚』シリーズ。 まずイラストだけを眺めて、その美しさを楽しんだ。 着物や帯の緻密な模様、美麗な花や蝶、かわいい少女たち。 小説の方はフェティシズムを感じて、特に女性の足の描写が印象に残った。 谷崎潤一郎は同じく乙女の本棚シリーズ『秘密』を読んだことがあるが、今度小説だけをじっくり読んでみたい作家だ。 - 2026年3月27日
成瀬は天下を取りにいく宮島未奈読み終わった本屋大賞受賞やコミカライズも納得の読みやすさとキャラ立ち。 目立つ成瀬に注目しがちだけど、私は島崎派かもしれない。 いや、ふたりのコンビ『ゼゼカラ』推しだ。 中高生が読んでもおもしろいんだろうけど、大人が青春を振り返って読む小説としての良さもある。 そして森見登美彦の解説も素晴らしかった。 - 2026年3月25日
銀河鉄道の夜 (角川文庫)宮沢賢治読み終わった再読カムパネルラと女の子が楽しそうに話していると嫉妬するジョバンニ。 重い感情を友人に向けるジョバンニに対して、カムパネルラの方は少しそっけないような気もする。 私はこういう片思いのような友情が大好きで、この『銀河鉄道の夜』が好きないちばんの理由はそこかもしれない。 美しい星座、りんどうの花、黄金と紅の苹果、タイタニック号に乗っていた青年と姉弟。 どれも車窓風景のように過ぎ去って行く。 「カムパネルラ、また僕たち二人きりになったねえ、どこまでもどこまでも一緒に行こう。」 「カムパネルラ、僕たち一緒に行こうねえ。」 こんなにも一緒に行きたいと願っていたジョバンニは呆気なく置いて行かれる。 それはどんなに悲しいだろうか。
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