竹取物語

83件の記録
- でん@den746book2025年5月18日読み終わった@ 東京堂書店 神田神保町店20250320 買った 20250518 しばらく物語を読んでなかったので、手持ちの中からサクッと読めるものを選択。そんでもってサクッと読んだ。親父ギャグ的民間語源がこんなに入っていたとは思わなかった。
- あんどん書房@andn2025年4月17日読み終わった@ 自宅森見さんらしさもありつつ、割とシンプルな現代語訳だった。読みやすい。 それにしても竹取物語、めちゃくちゃ出来のいいSFですごい。月の力の前では地上人は逆らえないとか、羽衣を着たら地上の心を失ってしまうとか。 今までちゃんと読んでなかったところでは、かぐや姫と五人の男たちの歌の応酬もなかなかに面白かった。かぐや姫の痛烈な皮肉センスにしびれる。 “まことかと聞きて見つれば言の葉をかざれる玉の枝にぞありける 黄金の葉をつけた本物と思い あなたの物語をうかがってまたのに 言の葉で飾っただけの玉の枝だったなんて” (P30) これとか、枝で葉と言葉で掛けつつ皮肉ってるわけでしょ? レベル高いしレスバ強そう。 あといちいち毎回出てくる嘘八百の語源エピソード。子安貝が得られなかったから「甲斐なし」が生まれたとか(しかも甲斐はもう一つ畳み掛けてくる)。これ作者、上手いこと言ったったとか思いながら書いてるやん絶対。 そして最後も洒落を挟んでくるのね。兵士たちを大勢連れて登ったから「士に富む山」で富士山。これ、「不死の薬を焼いたから富士」だとずっと思ってたけど、書かれてるのは兵士のほうらしい。やっぱちゃんと読むって大事だな。 それにしても、もっとしんみりした話だとずっと思ってたのに、ここまでウィットに富んだ話だったとは。こりゃあ森見さんが訳すべき話です。 あとがきでもその辺について触れられているが、森見さんがこの話をまとめた一言がかっこいい。 “『竹取物語』は、地上に降り立ったかぐや姫が、あたかもトーナメント戦を勝ち抜くかのように、現世のルールを次々に打ち破り、最終的には地球を丸ごと失恋させる物語だといえる。” (P87「全集版あとがき」より) また全集刊行時に開催された連続講義「作家と楽しむ古典」も収録されていて、現代語訳のポイントを解説している。パートを区切って盛り上がるポイントの印象を強くするとか、ところどころに原文にない文章をさりげなく入れるとか。忠実な訳に見えて、意外と奥深いんだなぁと思った(後半で出てくる現代文と古文の「リズム」のズレの話も面白い)。 古典研究者・大井田晴彦さんの解題が付いているのもありがたい。貴種流離譚、白鳥処女せつわ、致富長者譚、難題求婚譚……。こうしてみるとかなり類型を踏まえているんだなぁ。 最後の「富士」に関しては、不死と思わせといて士富というオチという見解。大井田さんは「漢詩文の制作を本業とする作者の、仮名で戯作を書くことへの含羞と韜晦」(P136)と見ていて、要は照れ隠しなんだな。そう思うと可愛らしい。 森見さんも大井田さんも割とポジティブな読み方をされていて(「生きていることの不思議さ」、「この世の肯定」)いいなぁと思った。でもそうなんだろうな。寂しいけども、人としてこの世を生きていくみたいな。夜空や月をを見てるとそういう気分になるよね。
- らんおう@ranouno2025年4月3日読み終わったすーんごい読みやすかった 自分の記憶を辿りながらあ違ったとかふふっと笑いながら楽しんで読んだ! スラスラ読めたけど知らない単語とか想像できてないものとかも一旦流して読んだから次は調べながら読んでみよ! 古典の授業面白かったのを思い出したしまた受けたくなったなぁ〜そしていつかは古文を読めるようになりたい
- くも@n_o2025年3月26日読み終わった2025年3月読了本古典文学の興味からこの現代語訳本を買って読んだ。森見登美彦さんの作品は読んだことがなく、この竹取物語の訳がはじめてだった。「森見さんらしくもっと暴れてる訳でもいいのに!」みたいなことを言っている人がいて、森見さんの代表的な小説も読んでみたいと思った。 とても読みやすい訳で、生き生きとした物語として読むことができてよかったと思う。
- hiii@hiii2025年3月25日買った読み終わった5人の男達がそれぞれ魅力的に書かれてて楽しく読めた。 小説の最後の方は原文とそれをどう訳したかの比較があり、これまた面白かった。 和歌っていいな。
- うねうね@73uneune2025年3月23日読み終わった🥟🥟🥟🥟🥟 森見登美彦だからてっきり超訳なのかと思っていたけど、原文に忠実に訳してあって驚いた!これはこれでよかった!でもモリミーが暴走して好き勝手に書いた竹取物語を読みたいと思ってしまう……。超訳版も出版してほしいよ……。
- よぎ@yogietty2025年3月19日買った読み終わった森見登美彦節が所々に散りばめられていて、全集版あとがきにも講義にも、どう意識して訳したのか記されていて、また読み返しても違った見え方がありそう。苦戦したところノリノリで書いたところの違いがよりわかって面白そうだと思った。とんでも失礼な話、久しぶりに森見登美彦の作品を読んだので最初この人はこんな大人しかったけか?と思ったけれど、それは「原文にない事柄はできるだけ補わない」に詰まっていて訳に徹する原作(と言っていいかわからないが)へのリスペクトがあった上だったのだと気づいた。私が阿呆であった。 しばらく本を読む習慣がなくなっていたけれど、数年かけて積んだ本がたくさんあるのでこれをきっかけに読もうと思う。次に読むのも森見登美彦の作品だな。
- しまりす@alice_soror2025年3月19日読み終わった大井田晴彦氏の解題の情報がギチギチに詰まって有益だったので、自分が気になった部分だけまとめる ■成立、作者、似た作品 『源氏物語』の中の「物語の出で来はじめのおやなる竹取の翁」より、『竹取』は最古の物語、物語の元祖とされていたことがわかる 物語成立時期、9-10世紀初頭あたりか 作者は何人か候補があるものの不詳 漢詩文や仏典、和歌に広く通じた男性知識人だとされる 『今昔物語集』巻三十一にも竹取翁の説話がある チベットの長篇昔話「金玉鳳凰』の一篇「斑竹姑娘(パンツークーニャン)」は『竹取』に酷似する……娘を見つけた若者と結ばれてハッピーエンドとなる点は異なる →『竹取』の方が古い ■本作に見られる話型 ・貴種流離譚……生まれ故郷から放逐された高貴な罪人がさすらい、贖罪の旅を続ける話 ・白鳥処女説話(天人女房譚、羽衣型)……地上へ降りてきた美しい天女が人間とかかわり、やがて天へ還っていく話 ・致富長者譚……虐げられた善良な者が神仏に祈願し続け、ついにその甲斐あって願いが聞き届けられる話 ・難題求婚譚(難題婿)……勇武や知恵を持って英雄が難題を克服し、美しい姫を得る話 ■神仙思想 『竹取』は神仙思想の濃厚な作品 満ち欠けを繰り返す月は、死と再生のイメージ 『杜子春』同様、神仙を否定し、人間であることに居直る姿勢 不完全で卑小な存在に過ぎぬ人間の愛情と信頼に裏打ちされたこの世の肯定こそ、『竹取物語』の主題との解釈 ーーーーー 所感 求婚する5人の男性の奮闘の箇所が確かに面白い。現代でもこんな人たちいるよね、って思えるリアリティがしっかりあって、「今は昔」でありながら共感を誘う「今も昔も」な部分がちゃんとある。 かぐや姫は月の住人であり月からの使者に連れて行かれる、というのは言い換えれば地球に降り立った宇宙人がしばらくして宇宙に連れ帰らされるともなる。 日本最古の物語はそんなSFの要素も孕むと捉えると、斬新どころから始まった連綿と続く日本の創作はいろんなパターンが出尽くしたように見えてまだまだ可能性がある気がしてワクワクする。
- みど@mido152025年3月19日買った読み終わった後半に一部原文との対照があって、そこで改めて色々感じられた。大井田晴彦さんの解題もあってよかった。 (個人的には、もっと暴れてくれてもいいのに!って思いました)
- しまりす@alice_soror2025年3月18日読んでる『新釈 走れメロス』ほどではないが、随所に森見イズムを検知する脳内のセンサーがビビビッと反応した。 竹取物語自体は昔から、絵本に始まり、子供向け番組、高畑勲の映画など、多くの作品で触れてきた。 私はいつもかぐや姫の気持ちに寄り添う感情で観ていた。シンプルに、出てくる周りの人物が主に男であって自分が女だからかもしれない。周りのルール、世間の常識に迎合せよ、とさんざん言われ、拒絶する姿を自分に重ねて見ていたし、今でもそう見てしまう。 最後、月に帰っていくが、今までの男たちからの求婚と同じように月の使者もやはり大いなる権力の象徴であって、この国に未練があり育ての親と別れたくないかぐや姫の思いを最終的には踏みつけにする効果がある。どんなに優れたものでも、権力のような大きな力を持ったものには結局逆らえないというメッセージでもあるのだろうと思う。
- 兎華白 莉犀@togarise2025年3月13日読み終わったお馴染みの「竹取物語」が森見先生によって現代語訳された本だよ。原作の雰囲気を崩さず、かつ読みやすいようにアレンジされているので、国語の授業で興味を持った学生さんにおすすめしたいね。
- ogawa@readsogawa_06102025年3月12日読み終わった古典を人気作家が新訳するシリーズの『竹取物語』版 話の流れは以前読んだこともあり目新しい部分はなかったものの、随所に森見さんらしい言い回しが見られ、特に和歌の現代語訳は楽しく読まさせてもらいました。