Reads
Reads - 読書のSNS&記録アプリ
詳しく見る
あまぎ
あまぎ
@zfch8888
人文、歴史、料理
  • 2025年5月5日
    ある行旅死亡人の物語
    ある行旅死亡人の物語
  • 2025年5月2日
    流れる星は生きている改版
    P.157 「日本人、ほんとうに気の毒だと思っています。だが、今あたなにものを上げると、私は村八分にされます。今まで私たちが苦労していたのは日本の政治が悪かったからだと、日本人をみんな恨んでいます。でも、あなた方にはなんの罪もありません。今、私がものを捨てますから、あなたは、それを、急いでお拾いなさい」 「ありがとう、ありがとう」 私は何べんも頭を下げて、道へ出て待っていた。主婦はパカチ(朝鮮の器)へいっぱいに、御飯と、朝鮮漬と、みそを入れて運び出して来て、私の目の前のヤブの中へ置いた。そして、後を見ずに、さっと家の中へ入ってしまった。 「ありがとう、ありがとう‥‥‥」 私はふるえる手で、パカチから持っていたふろしきの中へそれをあけた。何日ぶりで、いや、何ヵ月ぶりで触れることのできた米の粒であろう。 「さ、早く帰りましょう。おうちへ帰って、食べましょう」 唇がふるえて、言葉がまともに出て来なかった
  • 2025年3月28日
    ロシヤにおける広瀬武夫 上下巻セット 朝日選書57・58
  • 2025年3月28日
    セカンドハンドの時代 「赤い国」を生きた人びと
    セカンドハンドの時代 「赤い国」を生きた人びと
  • 2025年3月27日
    踊る熊たち
    踊る熊たち
    P.15 自由は痛い。そしてこれからも痛みつづけるだろう。私たちはそれに対して、踊る熊たちよりも高い対価を支払う覚悟はあるだろうか? P.111 我々の仕事に関する質問はまったく出ませんでした。何頭の熊を救うことができたか。それがいかに重要なことか、我々のおかげで世界的に有名になったベリツァの町にとっても、我々が野蛮な習慣から救ってやった熊たちにとっても。そんな話は一切なし。話題はひとつきりでした。熊がイチゴを食べている、ってことです。『うちの子はイチゴなんて食べてないぞ、買う余裕がないからな』人々は言いました。『なのに奴らは熊に何箱も投げ与えている』と。 P.113 うちの熊たちが暮らしている場所は見せかけの自由を与えられているにすぎない。これは我々の選択ではありません。我々としては喜んで彼らをここに一、二年とどめて、それから森に放し、あとは自力でやってくれと言いたいところですが。でも人生の大部分を囚われの身で過ごしてきた者に、野生でうまくやっていくチャンスはないのです。 人間と似てると思いませんか? P.119 こうしたすべてにもかかわらず、 ほぼすべての熊たちが いまでも 踊るのだ。 人間を目にするとーー後ろ足で立ち上がって上から左から右へと体を揺らしはじめる。まるで乞うかのようにーーかつてのようにーーパンを、飴を、一口のビールを、愛撫を、痛みからの解放を。もうずいぶん前からだれひとり彼らに与えていない痛みからの。
  • 2025年3月21日
    犬を愛した男
    犬を愛した男
  • 2025年3月20日
    独裁者の料理人
    独裁者の料理人
    P.76 我々は昼食のため、野っ原のどこかで車を停めた。サダムは食べ終え、食事がお気に召したので、こう言った。『アブー・アリ、君は本物の名シェフだ。一緒に写真を撮ろう』 それは美しく晴れた日で、みんな機嫌がよかった。ほら、見てくれ。あのすべての年月の後で私に残ったものは唯一、これだけなんだ。 P.187 私は生き残った。 自分の才能のおかげで。そして、想像力豊かで独創的でなくてはならないと言ってくれたエンヴィルのおかげで。 P.218 「フィデルが食べていたものは人々が買えたものと大して変わらなかった」「本気か?」私はもう一度訊く。「たとえば彼はグレープフルーツのカツレツを食べていたか?ソヴィエト連邦が崩壊したとき、多くのキューバ人がそうしたように、昼食代わりに砂糖水を飲んでいたか?」「あんたに何がわかる!」 P.280 ピックはそのとき重要な発見をした。クメール・ルージュは飢えを政治の道具として使っていたのだ。
  • 2025年3月19日
    対馬の海に沈む
    対馬の海に沈む
  • 2025年3月14日
    スヌープ・ドッグのお料理教室
    スヌープ・ドッグのお料理教室
  • 2025年3月9日
    チボの狂宴
    チボの狂宴
  • 2025年3月9日
    WAR(ウォー) 3つの戦争
    WAR(ウォー) 3つの戦争
  • 2025年3月9日
    厨房から見たロシア
    厨房から見たロシア
    P.33 最終的に皇帝一家と側近たちの非業の死につながった出来事である十月革命に、ニコライは特に心を乱されなかった。唯一動揺したのは、暴徒がペトログラードの冬宮殿に侵入し、地下のワインセラーを空にしたと聞かされたときだったという。 P.135 でもね、パン屋に入った瞬間、楽園にいるみたいだった。不思議なことに、そこはパンのにおいじゃなくてエンジンオイルのにおいがしたの。オーブンに塗るものがほかになかったんだよ。でも小麦粉を見るだけで、パン職人の白いエプロンを見るだけで、焼き型を見るだけで、すべてが心を落ち着かせてくれた。パンがあるって?それは世界がまだ回っているということ。あたしたちはなんとかして生き延びられるかもしれない。
読み込み中...
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved