息
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人工芝@_k55y2026年2月20日読み終わった喘息の息苦しさ。 そして、残された者が生きていくという苦しさ。 喘息を抱える私にとって、この物語は決して他人事ではなかった。 読み進めながら、発作が誘発されてしまうのではないかと不安になるほど、胸の奥が締めつけられる。実際に息苦しさを覚えながらの読了だった。 幼い頃、同じく喘息に苦しみ、そのつらさを分かち合ってきた弟がいる。 けれど彼は、自ら命を絶った。 その出来事を境に、家族は一度、深い闇へと落ちていく。 物語は、劇的な展開を見せるわけではない。 ただ、時の流れに身を委ねるように静かに進んでいく。 それでも、喘息の苦しみ、命の脆さ、 そして身内の死に向き合う悲しみが、痛いほど鮮明に描かれている。 だからこそ 闇の中でわずかな光を見つけた瞬間、 それは確かに「生きる希望」へと変わるのだと感じさせてくれる。 重く、苦しい物語でありながら、 それでもなお、生きることを選び取る強さをそっと示してくれる一冊だった。

パン·オ·ショコラ@mw11222026年1月21日読み終わった借りてきたタイトルと表紙の装丁に惹かれて手に取った本作。初見の作家さんだ。 ふたつの中編作品からなる本作。タイトル作の"息"と、"わからないままで"が収録されている。どちらの作品も静閑で、ひっそりとしている印象。大切なことは、日常に隠れているかのような。 "息"は、その名のとおり息を題材としているようで、ぜんそくを患う私がある出来事と向き合う話。優しく綺麗な文章は、三島由紀夫賞候補になったのも頷ける。 "わからないままで"も良かった。私は、こちらの方が好きだ。デビュー作だそう。ある家族の話なのだが、ラストで鼻の奥がじーんとした。他の作品も読みたい。 『呼吸、音、線。それらべつべつのものが、次第におなじひとつの連なりであるようにおもえてくる。やがて、わざわざ手を動かすことも、呼吸すらも必要なく、線がおのずからそこに生じて、ひとのかたちを浮かばせてゆくように感じる。"息"より』









はぐらうり@hagurauri-books2023年10月20日読み終わったこれは凄かった。この方はいつか芥川賞を獲る。 日本語がしっかりしていてとても綺麗。物語は起伏もあるが、静か。よく観察する方なんだろうな。綺麗な純文学で、これから有名になって、長く読まれるといい。普遍性のある文学でした。









