

パン·オ·ショコラ
@mw1122
コツコツと本を読むのも、Audibleで聴くのも好き
- 2026年2月25日
この銀盤を君と跳ぶ綾崎隼借りてきた読み終わった私はフィギュアスケートが好きだ。テレビでの放映やWebメディアの記事などで気になると観たり読んでしまうほどには。 ふたりの天才少女の幼少期から大人の手前の十九歳までを辿る物語だ。本書を読むと、天才と言われる人たちがどのように対象と向き合っているのかが想像できる。それに加えて登場人物たちのキャラクターが良い。語り手が天才少女たちではなく、その振付師に友人という所も多角的で良かった。 最終話でのプレーについては、描写されている演技を脳内変換して楽しめた。所々表現が固い箇所はあるが、芸術とも評されるフィギュアスケートを言葉で現すのがそもそも難しいのだろうなともどかしく思った。 Pinterestで見かけてからずっと気になっていたので、読めてうれしい。著者の作品はこれで二作品目。 - 2026年2月24日
ヤクザときどきピアノ 増補版鈴木智彦読み終わった買った人生いくつになっても、やるか、やらないか、だ。 そんな帯を見てハッとした。本書では、50代のヤクザルポライターの鈴木さんがピアノでABBAの『ダンシング・クイーン』を弾きたいと奮闘する。その姿が励まされるようで読んでいて気持ちがいい。初歩的なピアノの話なども盛り込まれており、楽しく読める。何より、しっかり発表会で弾ききったのだからすごい!人間、始めることに遅すぎることはないのだ。 解説でも記されていたように、この本をきっかけに「音楽を一生の友にしたい」と思う読者はたくさんいるだろう。私もその一人である。 - 2026年2月23日
- 2026年2月20日
透明な夜の香り千早茜借りてきた読み終わった文章から匂い立つその怪しさ。繊細なようでいて、鼻から香るその香りは真実でいて時に嘘の香りもする。ここまで、文章から香りを思い浮かべてしまう小説はないのではないのだろうか。 解説の小川洋子さんが素晴らしくて、私がこの小説を読んでもどかしく思う感情をさらりと表現されていて、あぁ、素敵だなぁと思った。 『彼との時間を私はいつか忘れてしまうのだろう。私は記憶のひきだしを自在には開けられないから。』 - 2026年2月17日
惚れるマナー大下一真,小島ゆかり,島本理生,松井孝典,松任谷正隆,柴崎友香,ねじめ正一,湯山玲子,野沢直子借りてきた読み終わった読売新聞、夕刊の「たしなみ」欄に掲載されたエッセイをテーマ別にまとめた本書。 小説家、科学者、音楽プロデューサーなど各界の方々がマナーをテーマに綴ったエッセイがたっぷり。「友情が熟成するマナー」「世界のびっくりマナー」「言葉に命を宿すマナー」などなど。マナーは生活を送る上で大事な事で、様々なマナーがある。こちらを読んで著者の頭の内を覗き込んだ気持ちになる。そして、我が身を振り返りハッとすることも。 「会話はある種、反射神経に近いところがあるので、けっしてその人のすべてを知りえるわけではない。書くという行為は時に、そんな表層化していない人格を映し出す。 島本理生"文章添削のマナー"より」 - 2026年2月16日
心とろかすような【新装版】宮部みゆき借りてきた読み終わったかなり久しぶりの宮部みゆき。前作の物語『パーフェクト·ブルー』は読んだことあるから、犬の視点で物語が進む様には慣れている。 蓮見探偵事務所の用心犬である、ジャーマンシェパードのマサ。この探偵事務所に呼び込まれる謎や事件を、犬の視点から解き明かしていく。 軽快な会話劇に引き込まれる文章で、どんどん読み進めてしまう。マサや探偵事務所の家族たちのキャラクターも良い。そして、何より物語が魅力的。五短編のなかでは、『白い騎士は歌う』が良かった。宮部みゆきは、文章が好きなんだよなぁ。 - 2026年2月14日
成瀬は信じた道をいく宮島未奈借りてきた読み終わった成瀬はどこまで行っても成瀬だ。本人はごく普通に暮らしているとしても、周りはそこに何らかの意味を見出だそうとしているように思う。でも、成瀬は自然体でそんな人々との関わりもなんのそのだ。タイトルどおり、成瀬は信じた道をいく。 "探さないでください"では、成瀬の不在に一致団結?する周りの人々の一生懸命さが微笑ましい。島崎を大切に想う成瀬は、やっぱり成瀬だった。 本作を読んでいて気づいたのだが、私は成瀬を主体とした物語よりもサイドストーリーが好きらしい。本作では、"コンビーフはうまい"が好き。 - 2026年2月11日
- 2026年2月9日
名探偵じゃなくても小西マサテル借りてきた読み終わった前作『名探偵のままでいて』に引き続き、様々な事件、謎を解き明かしていく祖父に、読者である自分も引き込まれていく。登場人物たちが物語のなかで鮮やかにそして時には暗澹とした空気を持って登場し、交わっていく。読むとくっと胸がつかえる場面は、頁を進める手が止まらなかった。 特に"第一章/サンタクロースを見た男”は、こちらに余韻を残すかのようなある種の温かさが心地良かった。 それにしても、楓が岩田と四季のどちらを想っているのかが気になる…! - 2026年2月7日
- 2026年2月5日
- 2026年2月4日
すべて忘れてしまうから燃え殻借りてきた読み終わった【良いことも悪いことも、そのうち僕たちはすべて忘れてしまう。だからこそ残したい、愛おしい思い出の数々。】 ずっと気になっていた著者のエッセイ集。テレビ業界の裏方を続けながら、この連載をしていたというのだから、辛いことが盛り沢山であったことは想像にかたくない。しかし、だからこその面白さなのだと思う。 ひとつひとつのエッセイが、短くも光を放っている。全体ではなく、暗闇の中に一点、ぼわーっと光り、あらゆるものに影を落とす。なぜかそれを見ると心が落ち着く。不思議な読み心地だ。著者の他の作品も読みたい。 『人に置いてきぼりにされがちなのは、僕が先にその人を置いてきぼりにしているからなのかもしれない。 "ねぇ、なんで追ってこないの?"より』 - 2026年2月1日
名探偵のままでいて小西マサテル借りてきた読み終わった第21回このミス大賞受賞。著者は放送作家として活躍されているとのことだが、淀みない物語の流れに納得だ。本作は、著者の父親への思いも込められている。 レビー小体型認知症を患う祖父にその孫娘の楓。かつて小学校の校長だった切れ者の祖父は、楓から聞く謎に生き生きとした感性と知性を持ってして解き明かしていく。 謎も、日常の謎から密室殺人に人間消失など。どれも興味深く、こちらも楓と一緒になって祖父の謎解きに聞き入ってしまった。岩田と四季との関係も気になるところ。ミステリーだが、優しくて暖かい読了感。続編、読ませていただきたい…! - 2026年1月27日
ミカンの味チョ・ナムジュ,矢島暁子借りてきた読み終わった中学校の映画部で仲良くなった「いつも一緒にいる四人」の少女たちの群像劇。 大人になっていく過渡期である少女たちは、それぞれが悩みを抱え、ある時は傷つき、ある時は連帯感を持ってして仲間意識を持つ。とても繊細かつ大胆で時に脆い。思春期を持つ誰もが経験者であるように。 また、本作品を読んで、韓国社会の仕組みについて興味が湧いた。そして、巻末の著者の"作者の言葉"が良い。タイトルの意味しているところも感じ取れる。 『みんなが大事にこね上げた感情の塊の中に、自分も、固い殻を突き破ってすうっと入っていった気分だった。』 - 2026年1月24日
- 2026年1月21日
息小池水音借りてきた読み終わったタイトルと表紙の装丁に惹かれて手に取った本作。初見の作家さんだ。 ふたつの中編作品からなる本作。タイトル作の"息"と、"わからないままで"が収録されている。どちらの作品も静閑で、ひっそりとしている印象。大切なことは、日常に隠れているかのような。 "息"は、その名のとおり息を題材としているようで、ぜんそくを患う私がある出来事と向き合う話。優しく綺麗な文章は、三島由紀夫賞候補になったのも頷ける。 "わからないままで"も良かった。私は、こちらの方が好きだ。デビュー作だそう。ある家族の話なのだが、ラストで鼻の奥がじーんとした。他の作品も読みたい。 『呼吸、音、線。それらべつべつのものが、次第におなじひとつの連なりであるようにおもえてくる。やがて、わざわざ手を動かすことも、呼吸すらも必要なく、線がおのずからそこに生じて、ひとのかたちを浮かばせてゆくように感じる。"息"より』 - 2026年1月19日
ロボット・イン・ザ・ハウスデボラ・インストール,松原葉子読み終わった買った30代元ダメ男のベンと旧式男の子ロボットのタング。抱きしめたいほど愛おしい家族の物語、とのこと。 第一弾が面白かったので、続きを。タングは前と比べると明らかに成長しており、それが人間の子どものようで、微笑ましい。ベンの子ども、ボニーを妹のように世話したりやきもちを焼いたりする。それがなんとも可愛い。ほぼほのぼのとした流れで進むが、最後にあ、来た…!という展開にハラハラした。 前作に引き続き、装丁のイラストが良いなぁ。これは、次回作も読まねば。 - 2026年1月19日
カラオケ行こ!和山やま借りてきた読み終わった友人が貸してくれた漫画その2。 独特な絵のタッチに気のきいた会話劇。高校生の岡くんとヤクザの狂児さん。合唱部部長の岡くんに歌を教えて欲しいと頼む狂児さん。ふたりの奇妙な交流はいかに…? いやぁ。面白い。ページを捲る手が止まらない。ふたりの会話はもちろん、独特の雰囲気が癖になる。次回作も貸してくれたので、読むの楽しみ。 - 2026年1月18日
- 2026年1月14日
MORSE(上)ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト,富永和子買ったかつて読んだ再読中「スウェーデンのスティーヴン・キング」の異名を取る著者のデビュー作。 映画化もされており、舞台がアメリカだけれども雰囲気が本作のそれに忠実に表現されている。残酷でグロい描写があるので、そこら辺大丈夫という方にはオススメしたい。ちなみに、私が好きなクロエ・グレース・モレッツが出演している。 小さな町に越してきたエリ。そして、体内の血を抜き取られた少年の死体が発見され…エリと親しくなるオスカルの甘く切ない初恋。 言ってしまえば、これはヴァンパイアホラーなのだが、残酷なシーンとともに進んでいく悲しく切ない恋物語でもある。いわゆるただ怖い恐ろしいだけではなく、ちゃんと物語がある。私は、冬が深まるこの時期に読みたくなる。
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