サラバ!(上)

37件の記録
- おでんち@odenchi2025年10月6日読み終わった歩くんの生まれ落ちたその時からの物語 ワールドワイドな世界が広がり想像力を掻き立てられる 海外赴任者の家族っていうものは経験がないのだが、こんな感じの生活してたのか~と知らない世界を知った感 お姉ちゃんを筆頭にものすごいクセツヨ家族の中で歩くんは存在を消すことに長けているというのが可哀想というかw 存在は消せても思うことがないワケではない 言葉を超越した大事な存在であるヤコブと交わす「サラバ」は単なる別れの言葉ではない しかし本当に別れる時がやってきてしまう これから歩くんはどうなるのだろう 気になる~!
- ロッタ@rotta_yomu2025年9月30日読み終わった文庫3冊の上・中・下巻という分厚さにおののいていたけれど、思い切って読み始めてみれば、「長いなあ、、、」なんて思う暇もなく、登場人物たちの魅力と西加奈子の気迫にぐいぐいと引き込まれてしまう。 この小説の主人公は、圷歩(あくつあゆむ)。 成長した歩が過去を振り返るという構成で、上巻では彼の出生〜エジプトでの小学生時代が描かれている。 歩は考える。 駐在員家庭で恵まれた自分と、貧しいエジプト人との違いはなんなのだろう。 「僕と『彼ら』との間に、どのような違いがあるのだろう」 「どのような違いが、この差を生んでいるのだろう」 歩は思う。 貧しい家庭の少年ヤコブはなぜ堂々として気品あるまっすぐな立ち振る舞いができるのだろう。 「ヤコブは恥じていない」 西加奈子の小説は、いつもわたしに勇気をくれる。 こころを満たして恥じない自分でありたい。 力づよくそう思って、中巻へ!
- anko@books_anko2025年5月9日読み終わった圷家の家族の物語。父の海外赴任先であるイランやエジプトで過ごす日々。問題行動ばかりの変わった姉と両親の関係。そんな家族の中で育った僕。上巻だけでもかなりの濃さです。おもしろくて一気に読みました。
- とーひろ@kajihirorz13162025年4月12日読み終わった男の子の一人称目線で話が続いてくる。 そんな風になる?うまく行きすぎな部分も多い。 あと、これは後になって分かるがという記述もめちゃ多い。 だんだん面白くなっていく。最後は下巻が楽しみになっている。
- 夏しい子@natusiiko2025年4月6日かつて読んだ上は何と言ってもクレヨンの話が印象的だった。 そしてカイロに行った後半ぐらいから、歩に身近な人間関係のゴタゴタから逃げて耳を塞ぎたがる傾向が見えてきた。 こういった部分は多くの男性に身に覚えがあり、読むと痛いのでは無いだろうか。 共感してほしい、分かってほしい女である私は歩のそんな部分を読みながらイライラしたが 歩だけでなく父親の夫としての態度も良いとは思えないのにこの物語では理解してあげなければいけないような、そんな同情にも似た気持ちが沸きながら読み進めていた。
- pamo@pamo2025年3月17日読み終わった感想魂が震える長編小説。エジプトで幼少期を暮らした主人公の少年の、現地の少年との友情、日本での思春期、大人になってからの苦悩。 注目を集めたくて変人ぶってしまう姉。「写真を撮ってもらった時、「次は私が撮るね」とは決して言わないタイプ」の母。近所の聞き上手なおばあさんが、いつしか独自の宗教と化していく様。青年期までは甘いマスクで苦労知らずだった主人公が、アレによって転落していく様。 どれもぶっ飛んだ設定のようでいて、自分や周りの人にすごくリンクする。登場人物たちがどれも愛おしくなってしまう。 何度読み返しても胸が熱くなる。ままならない人生を苦しみながら歩んでいく現代人の、指針のような、お守りのような、旗のような作品。
- 西村創一朗@souta69542025年3月5日読み終わった読了! --- サラバ!それは別れの言葉であり、再会を誓う言葉であり、魔法の言葉でもある。主人公のモノローグ・回想形式でひたすら淡々と語られてゆくスタイルに最初は戸惑いを覚えたものの、慣れてくるとむしろ心地よい。 エジプトに引っ越ししてからの展開はワクワクしたし、ヤコブとの出会いややりとりもニヤニヤしてしまった。それだけに突然に訪れた別れが物悲しかった。親の転勤や離婚という、子どもにはどうすることもできない要因でもたらされる別れは切ないが、だからこそ出会えた人もいる。さあ、これからどう展開していくのか、中巻が楽しみ。