珍獣に合鍵
27件の記録
かわうそ@kawauso442026年4月5日読み終わった2時間くらいで一気に読み終えたのだけど、読み終わってから数日、この作品の主人公、奏について考えている。 ※以下、作品のネタバレを含みます※※ まず、奏は迂闊だ。職場内で不倫をする。しかも一度や二度のあやまちではなく、数年にわたって関係を続けている。いくら移動を別にしたり、ホテルをラブホテルじゃなくシティホテルにしたって、職場の人にはバレている。この小説は主人公の一人称で進んでいくので、彼女自身はバレていないと思っているが、こういうのは大体、気づかれている。 もうひとつ奏が迂闊なのは、マッチングアプリで歳下の男性と会うところだ。もしわたしが奏の立場なら、歳下とはマッチしない。教え子の可能性がある年齢は避ける。年齢を見た時点で教え子の可能性が過ぎる。直接関わりがなかったとしても、避けると思う。 彼女は幼い頃の自分の容姿(太っていること)が原因でいじめられたことにコンプレックスを持ち、それを大人になって努力によって克服(ダイエット)した。ここにはとても共感する。わたしも身体のコンプレックスを持ち、なんやかんやで克服をしたり、諦めたりもした。ただ、30代も半ばを過ぎた今でも男子学生の集団はこわい。だから、男子学生の集団そのもののような男子校で働く奏が信じられない。文学を教えたいという情熱があったとしても、恐怖があるはずだ。実際、勉強合宿の時に覗きの被害に遭い、精神のバランスを崩している。 このバックグラウンドを持つ奏が男子校で働いているから終盤の怒りに繋がるのだと思う。負荷のかかる環境で諦め、狂い、でもやっぱり怒りながら生きる姿を読めてよかった。
川端 彩香@ayaka_kawabata2026年3月7日買った読み終わった読書日記後半の怒涛の展開が面白くて、一気に読み終え! 信頼していた上司も、自分から見えている面がすべてじゃなくて、がっかりしてしまう側面(そして信用できなくなる)も持ち合わせていてちょっと自分を重ねてしまった🙃 人間味のある登場人物ばかりで、エッセイ同様生々しさが印象的な物語でした。なんなら奏には謝罪で前に立たされたときにもっと爆発してほしかった(笑) そしてやっぱりアプリは身元が信用ならんと思ったので、もう一生使わないと誓いました🙃🙃(そこ)
マイ(カルガモBOOKS)@karugamobooks2026年2月21日読み終わった展開が素晴らしく、先が気になり一気読み!めちゃくちゃおもしろかった。息子の通う男子校を思い描きながら読んだ。本当にリアルで読み応えたっぷり。他の人よりはたぶん、大丈夫なふりしてない私もやっぱり、額をぶち破りたい。奏に励まされる


藤野ふじの@fujiponsai2026年2月8日読み始めた読み終わったとんでもなく面白かった。主人公の奏は中高一貫の男子校で数少ない「女性教師」として働いている。生徒も同僚もほぼ男性の中で、自分の居場所や生き方を模索する。まず面白い要因のひとつは主人公が心の中で吐く毒の切れ味の見事さ。そうだよな、校長の話つまんないとかじゃなくて、たいして関わりのないおっさんだよな、特に思いいれのないおっさんからコールandレスポンス求められてもそれは困る。そんなキレキレツッコミが心地よい。 また、学校という場所の解像度がとても高く、教育関係の仕事をしている人にも読んで見てもらいたい。 そんな仕掛けてくる面白さに加えて、奏が決して投げやりではなく仕事に向き合って行くのに相手への伝わらなさや決めつけによってじわじわと追い込まれて行く息苦しさのリアルさ。同僚たち、生徒たち、家族たち、と閉じた場を作り上げて過ごす登場人物の中で、唯一、個を自ら選ぶことで前向きになる真野がすごく良かった。彼の選択が物語に加わることで、奏の進む道も同じ場所歩いているように見えてもがらりと変わって行く。





























