うたたねの地図

19件の記録
- 大吉堂@daikichidou2025年4月2日読み終わった『うたたねの地図 百年の夏休み』(岡野大嗣 読了 散文と短歌が交互に現れ、短歌が生まれるきっかけや流れが感じられるような構成が素敵です。広がりゆく情景、深まる想い。短歌集を読むことに慣れていない身には、気負いをするりと解き放してくれるようでもある。
- 森@mori162025年3月25日まだ読んでる心に残る一節かつて花をこわがって逃げたばけものがいたのかと思うくらい花の路地 P66 なぜかぱっと頭の中で咲き乱れた花はつつじだった。 砂場にささったままのスコップ ふれると海が見える P62 実際の風景と心象風景の距離感ほどよい。
- 森@mori162025年3月23日まだ読んでる心に残る一節夏祭りの神社は広い 終わってみればこんなものかと P68 新刊のインクすずしいスパイスの汗がみるみるおとなしくなる P107 その感覚知ってるーっと思った短歌。 空いていくたびに眩しくなるバスにリュックを抱きしめて眠るひと P55 この街でいちばん軽い本を買うパンの袋に明るく入れる P108 美術館の順路のようにゆく路地の 音符になって降る雨粒の P124 こんな時間、風景を過ごしたい、と思った短歌。
- 森@mori162025年3月20日読み始めたページ開いたらもう、とれたての果物みたいな文章というか、どこを切っても新鮮な夏が滴ってきてテンション上がる。 裸足で歩くと火傷しそうだね。サンダルを脱いで、日陰から虹へ素足を差し出す。虹が架かった足の甲に何の感触もないことは不思議で、ひとごとのように眺めていると、ぽつぽつ、と雨粒の確かな着地。見る間に地面は雨に染まり、今の今まで耳をつんざいていた蝉時雨が、轟音に塗り込められておとなしくなる。 P4