雪国
39件の記録
- 沙南@tera_372026年2月23日読み終わった「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。」 有名な冒頭のみ知っていただけ。なんとなく本屋さんで手に取り、読んでみた。情景描写大好き人間である私はもう、ものの数分で川端康成に夢中。 もっと早くに出会いたかった気もするけれど、若すぎると良いと思えなかったかもしれない。人も本も、そのときその瞬間に会うべくして会うのだ。 幻想的かつ叙情的な描写が連なる合間にぽつんとこぼれる、素朴な言葉選びにいちいち魅了される。たとえば、女の美しさを「清潔」と表現してみたり。初雪で山が生き返ると感じ入ってみたり。 不謹慎かもだけど、川端さん。本当に今生きていてくれなくてよかった。 これほどまでに繊細で美しい言葉を紡ぐ、孤独の滲んだ人が同じ世界のどこかで生きているなんてことになったら、私は気が違えるほど盲目的になってしまっていただろう。危なかった。情けない。 誰と誰が、どのような関係性であったかは明言されていない。受け取り方はきっと人それぞれだろうから、読み終わった人といつか語り合ってみたいな。 【気に入った描写】 「月はまるで青い氷のなかの刃のように澄み出ていた」 ため息が出る。「月が綺麗ですね」と言われるよりも、こんなふうに言われたら私は一緒に死んでもいいとすら思う。
jaguchi@jaguchi872026年1月28日読み終わった実は初めて読んだ。あまりに有名な冒頭部分が風景の描写で始まるので、こんなほの暗い艶っぽさに満ちた話だとは想像していなかった。 全編がまるで1本の映画のようで、冷たく静かな緊張感があった。幻想的な写実性。映画のように映像がはっきり頭に浮かぶ筆致は、冒頭の一文からまさにそうだと思うけれど。 一言で言い表せないような、または作者が意図的に詳細を開示しない人間関係が複数あって、特に駒子と葉子の関係性に目をみはった。 ・蚕のように駒子も透明な体でここに住んでいるかと思われた。p.55 ・熊のように硬く厚い毛皮ならば、人間の官能はよほどちがったものであったにちがいない。人間は薄く滑らかな皮膚を愛し合っているのだ。p.111








- 菊マル@Hina-742026年1月12日読み終わった一文一文に今があって読んでいて、こうなのかな?とか想像しながら読める。 葉子に傾いてる気がするけど、近くにいるのは駒子みたいな感じでちゃんと書き分けされている感じが好き。 葉子が落ちてくる場面で目を奪われる的な表現が使われている感じが、なんだか退廃的というか終わりこそ美しくあれといった感じで好き。 昨今の映画、国宝でも父の死の場面に魅入られたものがあったが日本の価値観は不思議で綺麗だと思う。

繁栄はん@han-ei-han2026年1月9日かつて読んだ@ 東京都国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。 この冒頭はあまりに有名である。 表現がとても儚く綺麗だが、 古臭く非常に読みにくい。 主人公と芸者の不倫ものなのだが、 芸者の夜職としてのプロ意識が低く、読んでてイライラした。 主人公は現実逃避のために安くない金額を払い、芸者の元に連日宿泊している。 芸者との関係が深まるにつれて主人公にとっての現実が雪国での生活になっていく。 しかし、それすらも疎ましいと感じなくてはならない主人公は可哀想だと感じた。 彼に居場所はあったのだろうか。
RIYO BOOKS@riyo_books2025年4月26日読み終わった駒子の愛情は彼に向けられたものであるにもかかわらず、それを美しい徒労であるかのように思う彼自身の虚しさがあって、けれどもかえってそれにつれて、駒子の生きようとしている命が裸の肌のように触れて来もするのだった。彼は駒子を哀れみながら、自らを哀れんだ。そのようなありさまを無心に刺し透す光に似た目が、葉子にありそうな気がして、島村はこの女にも惹かれるのだった。
amy@note_15812025年3月16日かつて読んだ感想すべてを文にして語らない、それが川端康成の作風だと思うし『雪国』ではそれが特に顕著だと思う。 寒々とした風景の描写はひたすら美しい。 星空の描写が特に好きです。 自分にとっては意味の内容なことが他人からすると生きていく理由になるというのは今でも通じるテーマ。 小説なのに、文豪なのに『書かないこと』を徹底して必要最低限な言葉で構成された作品なので、一から十まで説明してほしい人からすれば読み取るのが難しい。 文章からいかに『察する』かが求められる。 すべてを咀嚼できているとは思えないのでまた時間を空けて読んでみます。 駒子は一生懸命で哀れでかわいい。




































