かか

24件の記録
- lenco@lenco2025年7月9日読了大人になってこういう本を読むとわかることがひとつあって、それはこの物語がうーちゃんとうーちゃんの家のひとたちのとても個人的な話ように一見みえても、本質はまったくそうじゃないということだと思う。 物語として被せてある皮を剥がしてその下に潜む本質的なところをみれば、わたしの育った家だって勿論構造的にはこうだった。物語だけど、うーちゃんにはなんとか生き延びて欲しい。 こんなことわざわざいうの野暮だけど、母親の不幸はわたしが生まれたことにより始まってしまった、とうーちゃんが悟るところ。そんなことは絶対にない。 こういう話って本来は子供に一切責任がないんだよね。子供がそう感じるのは家族の中での化学反応みたいなもので、本当は大人がそう思ってることを子供が感じ取って、まるで「自分が考えてる」というふうに思い込む。 うーちゃんもみっくんも明子もなにも悪くないので、3人とも生き延びてほしい。
- ばるーん@ballo____on2025年5月28日読み終わった母を産みたいという切実にすっかり説得されてしまった。家族とか自分にまつわるエピソードは洗練されて素晴らしいけど、社会(SNS)に向くと減速しちゃう印象があって惜しい。でも10代の社会のリアリティってこんなだし、必然性もあるし… にしても「旅」の方をもっと書けたと思う。
- 夏しい子@natusiiko2025年3月22日かつて読んだこれは凄い作品だ。面白かった。 私は昔、宝くじで一億円当たったら、私の人生に同情してくれくれる人にお金を使いたい、とずっと思っていた。それぐらいに私の不幸を知って欲しかったし、それに同情して欲しかった。 かかも、うーちゃんも、明子も、SNSの女性たちも みんな同情というか心配し、気にしてほしいと切実に思っているのでは無いだろうか。 それは、それだけ他者の辛さに寄り添えない人間ばかりという事でもあるのでは無いだろうか。 私的には、「おらおらで」より文章は読みやすかった。
- わかお@wakao_burai2025年3月13日読んでる「おそらく誰にもあるでしょう、つけられた傷を何度も自分でなぞることでより深く傷つけてしまい、自分ではもうどうにものがれ難い溝をつくってしまうということが、そいしてその溝に針を落としてひきずりだされる一つの音楽を繰り返し聴いては自分のためにないているということが。」 ハタチでこんなことかけるんだ。逆立してもかなわなすぎる。
- 椋@shibaharu2025年3月9日読み終わったずっと積んでいたけど、読み始めたら栞を挟むことなく一気に読了。 こういう話は引きずり込まれる。泣きたくなる。 明日は夕方に自分のミスを謝りに行く地獄がある。とことん現実逃避したい。
- 猫@mao10122022年12月30日かつて読んだ圧巻だった。これを20歳で書いてしまう宇佐美りんさんに脱帽。 日常の細かい部分の着眼点や、母と子の関係性、うさぎのかかへの対する愛憎がありありと伝わってきて、苦しかった。 自分も母親に対して、そういった感情を持つことが多々あるので、それをこうもうまく言語化して文字にできる宇佐美りんさんの文才力に、脱帽した。 かかを本当に苦しませていたのは、かかと結婚したととでも、ととと結婚したかかでもなく、その子供として産み落とされたうーちゃんなのだ、と理解した瞬間が本当に苦しかった。 小さい頃、大人は自分とは違う生き物と思っていて、それは両親に対してもそうだった。 うーたんは、かかやおとなたちのことを『かみさま』と例えている。