死神の精度

46件の記録
- 柴犬@storyseller2025年3月24日🌀“だから、進行していく病や、自らの罪によってもたらされる極刑や、借金苦からの自殺などは、「死神」とは無関係なのだ。” という一文がある。そうであってくれ、と思う反面、この死神ならいてもいいなと思ってしまう、そんな、魅力的な死神、千葉の話である。1週間。この死神と過ごせるのはたったそれだけの時間である。でも出会った人は総じて人生に膨らみが出たような感覚になっていたのではないかなあ、そう思わせるものが、この死神にはあった。 病気が治らない、知り合いがいる。前にした約束は叶えられなかったが、今はまだ過去形にはできない。彼女に私は、なにができただろう。千葉がいれば、千葉は彼女の残りの1週間をもっと暖かな気持ちで過ごさせることができたのではないかと、考えてしまう。
- 柴犬@storyseller2025年3月18日読み終わった俺は、思ったことはすぐに口にしてしまうんだ。人生なんていつ終わってしまうか分からないんだから、話は交わせる時に交わしておくべきだ。不躾だろうが何だろうが。そう思うだろ? 人間が作ったもので一番素晴らしいのはミュージックで、もっとも醜いのは、渋滞だ。 それに比べれば、かたおもいなんていうものは大したものではない。そうだろ? 幸せか不幸かなんてね、死ぬまで分からないんだってさ」「生きていると何が起きるか、本当に分かんないからね」老女がしみじみと、けれど重々しさはなく、言った。「一喜一憂してても仕方がない。棺桶の釘を打たれるまで、何が起こるかなんて分からないよ」 「最悪なのは?」 「死なないことでしょ」
- mizuki@mizukikometa2025年3月9日読み終わった借りてきた主人公が死神で、人間とは根本的に違うってことがわかる表現が要所要所にあって、それ故の食い違いにクスリとくる。 人間って愚かだなぁと思いながら、でもこの人も死ぬのかと思うとその愚かさも切なくなったりする。 松山ケンイチか本郷奏多で実写ドラマ化してほしい!
- 八槙@yamaki_rd2025年3月6日かつて読んだ読了以前、お世話になっている美容師の方から頂いた本。伊坂幸太郎作品は記憶の中でこれが初だったが、流石の面白さだった。『死神の浮力』という作品もあるみたいだけれど、続編かなにかだろうか。
- りゅう@ryu08042025年3月6日死神の精度 #読了 6篇の短編集。 千葉は死神であり死の対象となった人間について調査をする。 千葉が調査の結果「可」の報告を出すとその人間は8日目に死亡します。 最後の『死神対老女』での繋がりが見え、調査中は常に雨男の千葉が晴れ間を垣間見た時は、「見送った」のだと思った。