八日目の蝉 (中公文庫 か 61-3)

70件の記録
プキ@pooky2026年5月23日読み終わった角田光代の書く女性たちの、懸命に生きた結果としての「どうしようもなさ」が、すごくリアルで、時に恐ろしく、毎回唸ってしまう。だけどいつでも、どんなのでも、女性の人生を肯定してくれる。 一章は2人が逃げ切れるように願ったし、二章は薫にとっての事件後の色褪せた世界が語られる。 事件の原因を作りながら限りなく影の薄い男たち。 女性たちが身を寄せ合い、助け合う様々なシーンが印象的で、美しかった。
時間のかかる読書人@yoko452026年4月30日読みたい@ 自宅次のお薦めは、角田光代の小説「八日目の蝉』です。生まれてすぐに、誘拐されてしまった女の子の話です。彼女は、何の記憶もないときに誘拐され、誘拐犯(実は女性です)に連れられいろいろなところを巡りながら何年間も逃亡生活を送ります。結局、誘拐犯は逮捕され、主人公の女の子も、両親のもとに帰ることができますから、ある意味では、ハッピーエンドです。が、実は、ここまではまだ話の半分です。後半では、誘拐された女の子が、もう「女の子」ではなくなっています。二十歳の若い女性です。彼女は、ある苦しみをかかえています。 なぜ、彼女は苦しいのか。そこを考えて欲しいと思います。この小説を推薦しているのは、実は、講義とも関係が深いからです。講義の中で、フレデリックとアルマンという二つの名前をもった少年のことを論じました。『八日目の蝉』の主人公も、二つの名前をもっています。彼女のどちらの名前が「フレデリック」に対応し、どちらが「アルマン」にあたるのか、も考えてみてください。人間にとって名前とは何か、ということについて深く考えさせられます。 「八日目の蝉」というふしぎなタイトルが何を意味するかは、ネタバレになるのでここには書きません。
nica@nica2026年4月23日読み終わったKindle古本屋以下ネタバレ(文章)あり ずい分前に一読した事ある 映画も見たことある 内容をちゃんとしっかり覚えていなかったし 今の私とは違う年の時に読んだからきっと響くところや読了後の余韻が違うだろうな と思って 再読した 案の定 余韻がすごくてしばらく次の本が読めそうもない ............................... 夏に死ねなかった蝉が、息をひそめて幹にしがみついている気がした。生き残ってしまったことを悟られないよう、決して鳴かないよう声をひそめて。 その子は、朝ごはんを、まだ、食べていないの、と。 自分がつかまるというときに、もう終わりだというときに、あの女は、私の朝ごはんのことなんか心配していたのだ。なんて――なんて馬鹿な女なんだろう。私に突進してきて思いきり抱きしめて、お漏らしをした私に驚いて突き放した秋山恵津子も、野々宮希和子も、まったく等しく母親だったことを、私は知る。




雪餅@yuki3daifuku2026年2月14日読み終わった角田光代さんの描く女性達がやっぱり好きだ。 決して綺麗なだけではない。各々抱える事情があり弱さがあり、時には浅はかとも言えるかもしれない。それでも生きて行こうと必死な姿勢に美しさを感じてしまうし、女性同士の連帯にはしなやかな強さを感じる。 連帯が間違った方に進んでしまったのがエンジェルホームなのかなとも思ったり。 希和子の母性は本物だったと思うからこそ、逃避行の結末が切なくて忘れられない、、、。二人で撮った唯一の写真はあの写真館にまだあるのかな。残ってたらいいなと思いながら読んだ。 攫われた子のその後の葛藤から、過去の出来事と向き合おうと踏み出すまでも描かれていて良かった。 一気読みせずにはいられない小説でした

いろは@1234ki22026年1月20日読み終わった映画で見た時は、1章の小豆島の美しい自然と希和子の翳りの対比が美しく印象的だった。 小説を読むと、1章よりも2章の方が強く心に響いた。恵理菜の心情が痛いほどわかる。 心の中で繰り返す「なんで私?」という問い、それに向き合う辛さ、しかし向き合わないと人生が進んでいかない。



恐竜@gaogaosaurs2025年12月24日読み終わった写真館で撮った写真を希和子に渡したくなった。 ラスト、正直みんな幸せなのか分からないのに すごくきらきらしてしっかりした前向きな印象を感じた。 小豆島に行ってみたい。


結@yi_books2025年9月25日読み終わった最初は全く共感できなかった希和子の逃亡劇を、物語が進むにつれて何故か味方してしまいたくなるような不思議な体験。きっと、薫を慈しみ愛する姿に美しい母娘の姿を見てしまったからなのだと思う。 薫の行く末と希和子の最後の言葉に胸がギュッと締め付けられて、どうか2人が幸せな人生をこれから送っていけますようにと願わずにはいられなかった。







草大福@yadokari152025年6月24日読み終わった逃亡劇がハラハラして、どんどん読んでしまった。シスターフッドものに出会うことが最近多い。でもシスターフッドいいよね。誘拐された子どもが帰ってきてからの心理描写がすごいなと思った。少し大きくなってから、自分の置かれた状況を、ふとした瞬間に理解するとか。 本の中ではすれ違いのみで終わったけど、希和子とえりな、いつか小豆島で再会できる未来だったらいいな、と思う。 逃亡劇はドキドキだったけど、子どものかわいさ、成長の喜びを希和子と一緒に味わえる点では幸せな小説でもある。


5yndr0m3@5yndr0m32025年6月19日読み終わった感想紹介希和子と薫はどうなるのか、結末が気になりページをめくる手が止まらなかった。 女性から母親に、子どもから大人に変わる人間ドラマを体験できる。 物語の後の希和子と薫がどうなったのか続きが読みたい。幸せに暮らしていればと思う。- BLACk(へい)@Mellow29792025年6月18日読み終わった間違いなく名作。どうしたらこんなものを書けるのかと読み終えて宙を見つめてしまう。 池澤夏樹さんの解説も素晴らしい。 男性にこそ読んでほしい作品。

たご@clan_19672025年5月16日読み終わったかつて読んだ中学生の頃に初めて読み、それ以来、角田さんの描く作品とその価値観を信用しきっている。男女の関係とか親子の確執とか、そんなことを考えたこともなかった自分がそれでも心を動かされたのは、きっとこの作品が、「私」という自己そのものを探す作品だったから。 望んだものは手に入らず、それなのに決して欲しくなんてなかったものだけは、どうしようもなくもってしまっている。無数の「こんなふうになりたいわけじゃなかった」を抱え、人は生きていく。けれど、たとえ望んだものではなかったとしても、ぎゅっと目をつむっていなくちゃならないほど、そこから見えるのはひどい景色ばかりではない。八日目の先にはどんな景色が広がっているのか、それはその人自身にしかわからない。


しゅしゅ@hon_462025年4月20日読み終わった借りてきた⭐⭐⭐めちゃくちゃ良かった。 もっと逃亡劇を見ていたかった。 希和子が本当に薫を大切に思っていたのがよく分かる。 このまま一緒の方が幸せだったんじゃないか…と 子どもを欲していない私でも赤ちゃんがとても可愛く愛しく思える描写力。 ボロ泣きした作品。 2人で最後を過ごす舞台の小豆島に行ってみたくなった。 今年のベスト3入り。👑 周りに強く薦めたい。
廣 亜津美@hiroatme2025年3月9日かつて読んだヤマギシ会あるいはオウムのようなカルトの世界を内部から見つめる部分が一番面白かったです。全体に弱者に対しても視点は暖かく、ヒューマニズムに満ちています。原作は前半の希和子に感情移入しましたが、映画版では後半の恵理菜の方に惹かれました

☾@__youl2025年3月9日読み終わったかつて『紙の月』を一気読みしたように、こちらも一気読み。紙の月を読み終えたときは、胸糞悪くてううっとなってしまったが、その理由が今作を通してわかった気がする。角田光代さんは、心理描写がうまい。すべての登場人物の心の動きが手に取るようにわかる。その場にいるかのように伝わってくる。母親や家族というものがテーマだったのかもしれないが、こんな文章でこのきもちを表現するんだ、ということにただ感心しながら読んでいた。何度もいうが、エッセイを読んでからこのひとのことがとても好きになってしまった。
















































