街とその不確かな壁(下)
64件の記録
くまこ@iitenamoko2025年11月18日読み終わった村上春樹は全部読んだことがあるけど、改めて刊行順に読み返した。最新刊まで読み終わったので達成感がある。 とにかく文章が好きだ。読んでいると心地良い。 次はエッセイだなあ。

サリュウ@sly_notsry2025年10月30日読み終わった「そんなに我慢強く待つだけの価値が、私にはあるかしら」 「どうだろう」と私は言った。「でも長い時間をかけても待ちたいと思う気持ちには、それなりの価値があるんじゃないかな」 ----p.319 個人的に上巻はまるまる忍耐の展開で、下巻も途中までは耐え忍ぶ読書、という感じだったのが、後半一気に面白くなり、最終的にクソおもろいんかいワレ、という感情に至った。 上に引用した箇所がこの物語のひとつの柱で、それとは別にこれは「思いや行為を誰かに、何かに引き継ぐこと」「継承」の物語でもあるなと思った。ある個人への致命的な性愛や恋愛の熱は時を経て別の誰かへと移ろっていき、自分にしかできないと思っていたこの世での仕事や職能は時を経て別の誰かへと継承される。そして、それを当の本人が信じることの大切さ(というより、それを信じること以外なにも大切ではないのだ、と一度でもいいから言い切り、思い切ってしまうことの重要さ)。そういう話。 『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』を再読したくなった。あのころ移ろわず引き継がれなかったものを、『街とその不確かな壁』は踏み越えた。


- Shrimp@shrimp_5152025年10月26日読み終わった途中で読むのが惜しくなって、中断してしまったけど、やっと読了。 第二部の終わりの展開には衝撃。ある程度いろんなパターンの予想を立てながら読んでいたのに、ここでそうくるのか、と。 第三部では、また違ったストーリーを読んでいるよう。終わりはあっさりとしていて、ここで終わりかー、と想像力をかきたてられた。きっと私には理解は出来ないし、もちろん正解もないのだろうけど、ふとした瞬間にこのストーリーについて思いを巡らせる日がしばらく続くんだろうな。

kei@k32452025年8月15日読み終わった村上春樹著「街とその不確かな壁」読了。 2025/8 3冊目 ◎サマリ ・村上春樹がずっと向き合ってきたもの ・何が自分で、何が影か ・苦しい経験も時間が解決してくれるもの ◎書評 スカートを履きベレー帽を被る元図書館館長の幽霊、イエローサブマリンのパーカーを着る少年、コーヒーショップの女性。 相変わらず村上春樹の作品に登場する人物たちは魅力的すぎる。 中でもイエローサブマリンの少年がこの小説におけるキーマンだったと思う。 ①村上春樹がずっと向き合ってきたもの 結局、村上春樹になぜ我々が魅了されるのか。 それは現代人がなんとなく抱える「孤独」を描きだしているからだと改めて感じた。 主人公のセリフ 「孤独が好きな人なんていないよ。たぶんどこにも」 これが村上春樹の本音なのだろう。 でも人々は意図せず孤独を味わうことになる。そんなことは求めていないはずなのになぜかひとりに。 個が強調される現代、孤独になるシーンはどんどん増えていると思う。 そんな「孤独」を言語化し、絶対に自分に寄り添ってくれる人がいるという希望を見せてくれる村上春樹作品は心から現代人が求める小説なのだと思う。 ②何が自分で、何が影か 今回の小説には壁に囲まれた不思議な街が登場する。 その街に入るには影を差し出さなければならない。 今の自分は何者なのか、もしかしたら自分の影が勝手に自分に成り変わっているのではないだろうか。 そんな不安さえ感じる。 たまに心にもないことを言ってしまうことが人間誰しもあると思う。これが本当の自分なのか…唖然とすることもあるだろう。 つまり、自分も気づいていない影のような存在をみんな自分の中に飼っている。 それは恐ろしいことかもしれないが、それも受け入れて一体になることで見えてくるものがあるということを村上春樹は伝えたかったのではないかと思う。 ③苦しい経験も時間が解決してくれるもの この物語の主人公は高校時代の淡い恋愛にずっと縛られている。 他の経験で上書きすることができないほど恋。 「いったん混じりけのない純粋な愛を味わったものは、言うならば、心の一部が熱く照射されてしまうのです。」 しかし、照射され脆くなったものはそのままなのだろうか。 そんなことはないというのが村上春樹の回答だと思う。 やはりこうした経験は時間が解決してくれる。逆に言えば時間しか解決してくれないのだと思う。 今回は珍しく村上春樹のあとがきがついている。 最後の真実のありかについての記載が本当に心に響いた。 71歳の村上春樹が書き上げた小説。71歳の彼だからこそ語れることがある。 時間は残酷であり美しい。

JH@nujamah2025年8月1日読み終わった物語を読み進めるうちに、20年ほど前に読んだ「海辺のカフカ」をどうしてももう一度開きたくなり、今は再読している。 「街とその不確かな壁」で味わった独特の閉じられた空間と外の世界との境界、そのモチーフが、カフカ少年の旅やナカタさんの不可思議な体験に不思議と呼応しているように感じられる。久々の新作が、過去作へと読書の連鎖をつなげてくれたことが嬉しい。
チャプ太郎@chapterofbooks2025年6月17日読み終わった上下巻ある作品を読んだのは1年ぶり(平野啓一郎の『空白を満たしなさい』以来)。 村上春樹の魅力ってなんなんだろう。何がここまで読ませるんだろう。正直半分も理解できてる気がしないんだけど。でも読んじゃうんだよなあ。なんかおもしろいんだよなあ。 『羊をめぐる冒険』っぽいなあと思っていたら同時期に書いた作品に加筆したものらしい。これ、読書会話せるか??


図書委員の歩き方@numo_book2025年6月13日読み終わった昨日、一昨日もこちらを読んでいたのに上巻で記録してしまっていた… 第3章で壁の世界がまた戻ってきた。バラバラの物語が最後ひとつにくっついてすっと心に入ってきた。 時間を空けてもう一度最初から読んでみようと思う。
- hands_rec@hands_rec2025年6月12日読み終わった何だろう下巻は終始よく分からなかった…。 物語としては読めるが、それが何を意味しているのかぼんやりとしたまま終わってしまった。今まで村上作品を何十冊か読んできたが、1番よく分からなかったかも…。 個人的な好みでいえば、「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」の方が好み。

図書委員の歩き方@numo_book2025年6月10日読み始めた本日からついに下巻に突入します✨ 村上春樹先生本の中では読みやすい方すぎるくらいで、すいすいと読み進んでいきますので… 夜更かし注意かもしれません!!
貴大@hiro_shy2025年5月24日読み終わった2年前に電子書籍で読み始めて一回挫折して、そこから自分の中の読書熱が再燃したきっかけの本。 今回文庫本で出版された事で改めて読んだ事で、改めて村上春樹の作品が好きだなと再確認出来た。
数奇@suuqi2025年5月13日読み終わった単行本で読んで以来2年ぶりの再読。初読時と同様にとても感動した。この作品で描かれている孤独・喪失・再生は自分のために書かれていると錯覚させてくれる。難解な部分はありつつも、村上春樹の他作品よりわかりやすく心に響く、前向きな救済が描かれた内容にも感じる。自分の「影」を受け入れること。「影」に受け止めてもらうこと、それを信じるということ。村上春樹が得意な冒険譚的要素は薄く地味な作品かもしれないが、自分の人生においてとても大切な作品だと思える大好きな小説だ。




うっちー@uchi7222025年5月11日読み終わった主人公と女性の初対面から初デート(デートではないかもしれないけど)に行くまでがかなり好き。どの村上春樹作品でも感じるけど改めて感じた。 主人公ではなく他の人物が別世界に巻き込まれる(?)展開って今まであんまり無かった気がして新鮮だった。
いま@mayonakayom222025年5月4日読み終わった意識と無意識、生者と死者、現実と非現実、あわいの世界。 スマホを遠ざけて、地下二階の物語にどっぷり浸かれたことは嬉しい贅沢。 過去作、そしてみみずくを読み返したくなる。





















































