オーデュボンの祈り

29件の記録
- 明らか@akiraka2025年5月24日読み終わった再読。昔読んだとき、鳥が羽ばたいていくシーンに開放感があってたまらなく好きだ…と思い続けて、すごく久しぶりに読んでみたらそんな場面はなかった、何だったんだ。おそらく紙飛行機のシーンを盛大にロマンチックに勘違いしていたのだろう。でも折ると祈るって似てるよね。 他人にとっては些細な理由で事件を起こす人が好きなんだけど、カカシの優午の死の真相は思春期の私にとって共感を覚えるものだったのだろう。だから昔こんなに刺さっていたのかも。
- 白沼@shironuma2025年4月12日読み終わった強盗に失敗し警察から逃げた伊藤が、気がつくと荻島という奇妙奇天烈な島で目覚め、その島で起こることに巻き込まれていく話。喋るカカシ、銃で人を撃つことが正当化されている男、嘘しか言わない画家など現実離れした登場人物が出てくる。 始まりの一文から引き込まれ、軽快な読み味でサクサク読み進められる。 散らばった問題が一つに収束して解決していく様が面白く、とくに「オーデュボンの祈り」という題名の意味に気がついた時が一番ぐっときた。
- mizuki@mizukikometa2025年4月12日読み終わった散らばっていた謎、違和感が後半にかけてきゅーーーーっとまとまって絡まりが解けていくような快感。 桜は、なんなんだろうなぁ。 「ジャングルを這う蟻よりも価値のある人間は、何人だ」 「わからない」 「ゼロだ」
- つなこ@tsu-na2025年3月30日読み終わった現実感とフィクションが混在しているような何とも不思議な島の「欠けているもの」を考えながら一気に読み進めた。 カカシの優午が抱える思いに苦しくなり、島民の言動に終始ハラハラ。 最後の最後に、まさかの彼女に関連するモノこそが、荻島と優午が待ち望んでいた足りなかったモノで、やっぱり読後の爽快感は伊坂ワールドだった。 しっかり読み始めるまで2、3回途中離脱もあったけど、気持ちが入り込んでしまえば引き込まれるのは早かったな。
- ばやし@kwhrbys_sk2025年3月21日かつて読んだ感想へんてこな人間ばかりが住む不思議な島で、未来が見えるはずのカカシが殺される。シュールな世界観で紡がれる作品は、伊坂幸太郎のデビュー作でもある。 個人的にリョコウバトとオーデュボンの話がずっと心に残っていた。億単位で群れをつくり空を飛んでいたのに、人間の乱獲によって絶滅したリョコウバト。目もくらむほどの膨大な数は、人をいとも簡単に鈍感にしてしまう。