赤い長靴

赤い長靴
赤い長靴
江國香織
文藝春秋
2008年3月7日
3件の記録
  • ねこ
    ねこ
    @notoneko25
    2025年6月1日
    図書館で借りた。 監然とし、それから日和子は笑いだしてしまう。くすくすと、そしてからからと。 日和子は思うのだが、笑うことと泣くことは似ている。 あしたはいつもの場所に戻れるのだ。そう思うと嬉しかったが、一方で日和子は、このまま造三と二人で、誰も知り合いではない場所にいたいと願った。浮遊と孤立のあいだみたいなことを、二人でずっとしていたいと思った。互い以外はすべて敵だと、思えたらいいのにと願った。 それが造三流の「おかえり」であることを、日和子は知ってしまっている。 その言葉の前に「おかえり」をつけてほしいと強制もしくは懇願することに、一体どれだけの意味があるだろう。結局のところ言語は人格なのだし、人格にない言葉を無理に発音したところで、それは音にすぎない。 ---------- 不思議な話だった。寂しいんだか嬉しいんだか安心してるんだか、よく分からなくなった。
  • 月蟹
    @mooomnnm13
    2025年3月30日
    ブックオフ戦利品
  • him
    @manimani_845
    2025年3月24日
    何を言っても上の空、とんちんかんなこと(というか独り言)しか言わない夫に無視されるたび、妻はくすくす笑う(「日和子は思うのだが、笑うことと泣くことは似ている」)。 「逍三に悪意がない以上、悪意があるのは日和子の方なのだろう。」
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