戦下のレシピ
24件の記録
杉野ひこ@suginohiko2026年8月15日読み返した目の付け所に唸らされる斎藤美奈子さんの数々の評論の中でもこれは格別。 婦人雑誌の料理記事を追っていくことで、当時の暮らしに戦争が侵食してくるさまがありありと見えてくる。 現在でもそうであるように、雑誌に載る料理は人々の食生活をそのまま反映しているわけではない。そのときどきの条件の下で、もっともおしゃれな料理、気の利いた料理を提示するのが婦人雑誌だからだ。当時の人々が食べていたのは、実際には、この本に出てくる料理よりずっと単純で、変化に乏しく、簡素で、さらにいえば悲惨だったはずである。手に入る食材を最大限生かし、精一杯がんばった「上限」がこれなのだ。全体のレベルがそこから逆に推し量れる。 (p154-155. 5戦争と食生活) しかし、当時の暮らしから、耐えること、我慢することの尊さを学ぶという姿勢は違うような気がします。こんな生活が来る日も来る日も来る日も来る日も続くのは絶対に嫌だ!そうならないために政治や国家とどう向き合うかを私たちは考えるべきなのです。 (p165-166. あとがき)






























