太陽の塔 (新潮文庫)

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やえしたみえ@mie_e01252025年11月12日買った読み終わったかつて読んだ再読蔵書@ 自宅さくっと再読。やはり森見登美彦らしさがギュッと詰まった一冊、面白すぎる。一番好きだ。 初読のときから好きだったけれど、あのときと比べると歳もとって、本気の失恋も味わったから、余計に心が痛い。こんなに面白く軽妙な文章で進んでいくのに、ラストシーンで号泣してしまいそうになる。 最後の解釈は人によるだろうけど、私はよりを戻せたとは思わない。ただ、彼はこれで未練を断ち切って、新たなスタートを踏み出せたのだ、と考えている。最後の最後の文章、この認識を手に入れたことがその証左だ。それを受け入れられるようになった彼は一皮向け、水尾さんのことは過去になっていくんだろう。でも、でも、それってなんて切ないことだろう。 未練を断ち切れない間って、未練そのものが愛おしい。本当に大切なものはすでに失ってしまった上に、未練までも喪うとき、本当に人は失恋をする。その寂しくて、けれど清々しいこと! 「失恋を経験したすべての男たちとこれから失恋する予定の人に捧ぐ、」あらすじに書かれたこの文章を最初は読み流していた。今こそ響く。これから失恋する予定の人たち、失恋を経験した人たち、男でなくても、予定の人たちは恋をする人間の愚かさを笑い、年老いた我々は青臭い日々を思い起こす。 一度万博記念公園に行ったことがある。そのときは同行者がいて、長居はできなかった。機会があれば一人で行って、この本を再読したい。

春宵@yrasg_2025年5月4日読み終わった万博も開催され、太陽の塔は中々タイムリーな時期に読んだなと自分で思う。 森見登美彦は、自尊心の高い男子学生の不遇な様子を兎にも角にも痛快に書く。有り余る語彙量に目が行きがちだが、文章の構成や使い方が中々粋でおもしろい。 一旦お休みしてから読んだので、もう一度通読したいと思う。

tn@tn2025年4月25日また読みたいなんども読み返すそのひねくれは自分が自分であるためで。 (もう随分通り過ぎてしまったけれど)思春期を拗らせた自分にとってモラトリアム小説の最高傑作であり続ける。 何かに躓く度に開く本。


桶男@1manmustdie2025年4月1日読み終わった@ 自宅冴えない学生を描いた作品でも結局それを補って有り余るほどの友達がいるじゃん、俺はそんなのいないし、とか思ってしまうけれど、この作品はあまりそう思わなかった。確かに主人公には素晴らしい友と思えるような人々がいるんだが、どこかおとぎの国の住人のような、それこそファンタジーというか。すごく楽しく読めた。悲しいことはあるけれど少しくらい前向いてもいいかなって思えた。










































