影に対して
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ましろ@ruhistory2026年4月13日読み終わった美しい小説、遠藤周作は天才。 短編小説こそ、遠藤周作の真髄という評を再確認できる一冊。 遠藤周作の未発表の原稿が発見された、というニュースから読むのを楽しみにしていたが、関心が逸れてるうちに文庫で読めるようになっていた。 表題作「影に対して」は、あらゆる点で優れた小説だと思う。 場面の設定や人物の対比という"装置"が過不足なく配置されて、それぞれ求められる効果を期待される分のみ発揮している。またこのテーマを短編のうちに包摂させる技量が遠藤周作の美学だと思った。 個人的に印象深かったのは、「影法師」「還りなん」 「初恋」は単語が持つ甘酸っぱいイメージとは裏腹に、人間の心の汚い部分、ドロドロした部分、人生のせつなさ、みたいなものが感じられる文だった。 「影に対して」は2026年共通テストで出題されたとのことで、受験生は大変だっただろうなと思うなど。令和の受験生にとって、遠藤作品の時代背景は想像しにくいものがあるだろう。優秀な受験生が小説のスキルに気づいたとしても、物語の味を理解できるかどうかは、本人の感性次第だし。遠藤作品の持つ力に引き込まれて、冷静に問題を解くのが難しくなるかもしれないし。 当方が初めて遠藤周作を読んだのも、高校生のときだった。それまでの読書経験にはない衝撃を受けたのだが、人によっては遠藤周作を受け止める感性を持った高校生もいるということ。私と同じような衝撃を共通テストで受けた高校生がもしいたなら?と考えると、いるかも分からないそんな受験生に少し同情してしまう。
ゆずりは@setsu03122026年3月25日読み終わった図書館で借りた表題作「影に対して」は2020年に発見された未発表作。2025年度の共通テストに出題された部分を読んだのがきっかけ。 試験問題の部分だけでは味わえなかった、言葉にしなかった思い、あの時こうしていたら…の後悔の連続のようなやりきれなさ。「母」にまつわる六つの短編に登場する父、母、自分、伯母、叔父…どの人物もそれぞれに自分勝手で哀れでもあり、それがリアルだった。 読んでいて爽快になる小説ではないけれど、自分の内の方へ思いが向かう読書体験になった。読んでよかった。


かぷ@kapp2026年3月14日読んでる今年の共通テストで読んで気になっていたので、とうとう買っちゃった ものすごくしんどいお話だ……… 遠藤周作は純粋に言葉に出来ないこのしんどさを書くのが上手い…
うねうね@73uneune2026年3月8日読み終わった🥟🥟🥟🥟🥟 共通テストで出題された「影に対して」、全貌が気になり買ってみた。めちゃくちゃよかったです。母に対する複雑な気持ちがじっとりしたトーンで何作にも渡って書かれている。家族への思いって愛憎入り混じり一言では表現できないものだと改めて思う。

manaetta@adesso80fame2026年2月1日買った読んだ共通テストに出題されていたのをきっかけに気になって読んだ。 遠藤周作はあまり読まずに来たけれど、読後が重いからだと思い出した。 でも今なら、作家の人への観察力のなせる技だと分かる。このタイトル作品も、登場する人たちがもれなく断罪されるような書きっぷりだけど、結果を露骨に責めるわけではなく、悲しみの背景や心情を描く結果となっている。 裁判などで人を裁く立場にある人たちや、そのような職業をめざす人は読んでほしい作家だと思った。 子どもによると、共通テストで出題された箇所の他に2箇所、昨年の模試で出題されていたと、通読して気がついたらしい。心情を問うにはもってこいの作家なのかな。



















