きみは赤ちゃん

20件の記録
emusa@emusa2026年9月26日読み終わった「朝。抱っこしたままでわたしの背中のほうにあるカーテンをあけて、空をみせてやる。 オニの顔がぱあっと明るくなって、笑顔になって、目がどこまでも大きくなって、つやつやと濡れて、光っている。じっとみつめると、小さな目に空が映っている。わたしはそれを1秒だって見逃すまいと、まばたきもせずにみつめつづける。放っておくと、わたしの目からは涙がたれてくる。まだ言葉をもたないオニ、しゃべることができないオニは、まるでみたものと感じていることがそのままかたちになったみたいにして、わたしの目のまえに存在している。 オニはそのまま、空であり、心地よさであり、空腹であり、ぐずぐずする気持ちであり、そして、よろこびだった。オニは、自分がこんなふうにして空をみていたこと、なにかを感じていたこと、泣いたこと、笑ったこと、おっぱいを飲んでいたこと、わたしに抱かれていたこと、あべちゃんに抱かれていたこと、こんな毎日があったこと、瞬間があったことを、なにひとつ覚えてはいないだろう。なんにも、思いだせないだろう。でも、それでぜんぜんかまわないと思った。なぜならば、この毎日を、時間を、瞬間を、オニが空をみつめてこのような顔をしていたことを、わたしがぜんぶ覚えているからだった。そしておなじように、かつて赤んぼうだったわたしも、おそらくはこのようにして空をみていたときがあったのだ。空をみていた赤んぼうのわたしの目を、いまのわたしとおなじように、みつめていた目があったのだ。そして誰にもみつめられなくとも、すべての赤んぼうの目は、このように空を映していたときがあったのだ。オニの目に、空が映っている。オニもいつか、遠いいつか、このようにして赤んぼうを胸に抱いて、そして、空をみる目をみつめるときが、くるのだろうか。」 p. 278-279- どべちゃん@dovechan2026年8月14日読み始めた読み終わった借りてきた2026.8.23読了 全ての分に赤べこのように頷く。 私は子どもを生んで一歳半を過ぎてからこの本を読んだわけだけど、色々な記憶や光景が蘇ってきた。 もちろん状況も子も夫も本人も違う人なので、共感できる度合いもピンとこないところだってある。 たとえば母乳。私はなかなか軌道に乗らなくて結局最後まで混合だった。だから作者のようにほぼトラブルなく最初からたくさん出るのはとても羨ましい。 でもお産で帝王切開になった過程で、作者が述べた「どれだけ手を打っても開かなかった子宮口」という言葉に少し救われた。そうだ、私もやれることをやってもらってそれでもお産が進まなかったんだと思うことができた。 (もう少し産前のお散歩頑張れば良かったと今でも思うけどね) そして、夫との関係。 これはもう頷き過ぎて首もげちゃうくらい共感できた。 マジで、産後ってどうかしてる。ホルモンの化身になる。 化け物になった気分。修羅だよ修羅。 共感しようと苦しんでる男性に言えることなんて 「10ヶ月米俵括りつけてから、24時間近く股間に1000本ノック受けるか、病気でもなく手術台に乗って腹切りして、2〜3時間おきに叩き起こされる細切れ睡眠の拷問を受けてから“自分だって色々犠牲にしている”って言ってくれないか?」 と思ってしまう。詰め寄っちゃうよね。 同じ体験を逆立ちしたって出来ないから、もうどうやったって分かり合えない。 出産を経験した夫婦とは、子どもという他人を迎えて本当の他人になっていく というような言葉が書かれてるんだけど、もう本当にそう。 それまで大人二人きりなら目を瞑っていられた、綺麗な仮面をつけて装えていた生活から、強制的に肛門の匂いでも嗅がされてるんかっていうくらい臭いものに蓋ができなくなる。 蓋しても中から飛び出して来るんだもん。 とまぁ、一年半たってもこれだけつらつら書けるくらいには夫婦関係について言いたいことも共感できちゃうことも多い。 この本を出産前に読むも、出産後に読むもどちらもどこかしら何かしらには共感できたり参考になったりするんじゃないかな。 読めて良かった。作者のお子さんは作家になるのかな…フフ。
MI@makimi392026年7月13日読み終わった借りてきた妊娠中の必読本と聞いて読んだ。出産してからの怒涛の日々は、色んな感情に揺さぶられてきっとあっという間に過ぎ去るのだろうなぁ。オニとの日々を読ませてもらって自然に涙が出て、私も生まれてくる赤ちゃんとの毎日をしっかり刻みつけたいと思った。私もこんな記録をしていこう。

midori doremi@midori_no_yama2025年11月28日読んでる借りてきた@ カフェはじめての川上さんの本。 感情的な表現は盛りだくさんなのに、とても読みやすくてすらすらと進む。わかる!え!?そうなの!?という強い共感や疑問のような感情はわかない代わりに、誰もを受け入れるやさしさのある文章だなあと思った。誰も傷つけない、というか。プロのお仕事だなあ。 最近、妊娠にまつわるエッセイや漫画をたくさん読ませてもらっている。子どもや夫婦のかたちは、ほんとう人それぞれなんだなあ。 図書館で借りてきたこの本も、程よくクタッとした貫禄があって、たくさんの人の手に渡ってきたのだと思うと、また感慨深い。


















