総員玉砕せよ! 新装完全版

18件の記録
- らこ@rakosuki2025年8月30日読み終わった『水木しげるの戦場』に続き読んだ、水木先生による戦争漫画。 兵士たちの視点で書かれた会話や日常の場面と、戦闘シーンのタッチが全く異なり、後者の衝撃が大きい。登場人物がたくさんいるのだが、次々に死んでいくので(中には戦争とは直接関係のない、あっけない死も…)一人一人の死の重みをだんだんと感じられなくなっていく自分が怖くなった。実際、こうやって感覚が麻痺していくのかもしれない。 何のために戦っているのか、こうまでして守るべきものとはいったい何なのか、という問いが作中に何度か出てくるが、それに尽きる。命の大切さを訴えた軍医のセリフは水木先生からのメッセージなのだろうと思った。
- amy@note_15812025年3月6日かつて読んだ朝ドラ「虎に翼」の年に読んでおかないとと思って買ったままだった本 著者の水木しげるが「90%は本当」と言う内容は悲惨という言葉では言い表せないほどの戦争の有り様と理不尽さであった また変にエモーショナルなわけではなく話は淡々と進んでいく。淡々と銃弾で身体を貫かれ、腕がもげ、脚が吹っ飛ぶ描写がなされている また戦地であるニューブリテン島バイエンでの過酷な環境。ドラマティックではないからこそ突きつけられる内容が胸にずんと低く落ちてきた 当然のことだけれどこんなことが二度と起こってはならないし怒らないように一人の国民として本邦の政治家の動きを注意深く監視していかないといけないと強く思った
- よみ柳火@yomi08271900年1月1日読み終わったあとがきが印象的だった。この状況下でも実際には水木先生含めて帰れた方がいるんだということ。戦地の凄惨さはいうまでもないが、それでもなお生きていく人間の生命力と執念に胸を打たれる。