怠惰の美徳 (中公文庫)

58件の記録
不安定@unstable_okyt2026年8月15日読んでる引用はっきりした喜びは、その時初めて私にきたように思う。 …(略)… あの日の開放感を、今も私はなつかしく思い出すのだが、も一度現実に味わいたいとは思わない。床上げの日が嬉しかったからと言って、もういっぺん大病にかかりたい、と思わないのと同じだ。もう病気にかかってはならぬ。 「終戦のころ」より p.43-44 ーーー 8/15は終戦の日。最後の一文が重い。



不安定@unstable_okyt2026年8月10日買った@ 浦和パルコ埼玉県内で活動する書店・出版社などが集まるイベント「うらわの本のやま@浦和パルコ」に行ってきた。 「ゆとぴやぶっくす」のブースで梅崎春生を買った。 このイベントで買ったのは、一冊は『資本主義を半分捨てる』で、もう一冊は梅崎春生で、今の自分はそういう気分らしい。

DN/HP@DN_HP2026年8月8日「私はつくつく法師という蟬が好きだ。あの啼声には、格別の趣きがある。 ツクツクホーシ、ツクツクホーシと、十声ばかり啼き、そこでちょっと調子を変えて、ツクツクウィー、ウイオース、ウィオース、と三四度啼き、最後に、ジー、と啼きおさめる。あのジーというきりは、自然にして、かつ千鈞の重みがある。油蝉や蜩の啼声とは、比較にならない。 ツクツクホーシと啼き始める前にも、ジーといったような、一種の前奏がつく。その前奏と、きりのジーとが相呼応して、すばらしい効果を上げるのである。起承転結、間然するところがない。 小説の書き出しやきりについても、こうありたいものだ。 つくつく法師なんかと、莫迦にせずに、心を虚しくして、その自然さを学ぶべきである。」 ——「法師蝉に学ぶ」 という一文を蝉の声に溢れた緑地のベンチで読んだんだけど、つくつく法師の啼声は聞こえてこなかった。つくつく法師が啼きはじめるのってもう少し後になってからなんだっけ。今年は意識してその「格別の趣きがある」という啼声を聞いてみたいと思ってみている。









DN/HP@DN_HP2026年8月2日「その頃、一日一日を、僕はやっと生きていた。夢遊病者のように一日中ぼんやり動いていた。しかし生活してゆくための、不快な手ごたえと、ざらざらした抵抗感は、遠くから確実に僕をおびやかしていた。とにかく一日が終ればいい、時々たちどまって、僕はそう考えた。明日のことは、明日心配したらいいだろう。」 ——「一時期」 完全に身につまされる、というか覚えのある書き出し。そんな一時期は誰にでもある、かどうかはわからないけれども、わたしにはたしかにあった。あったというか今もある、と言えるかもしれない。








DN/HP@DN_HP2026年8月1日「この一両日、まったく暑い。こんなに暑くては、仕事するのも厭になる。昨日は東京は摂氏三十八度四分あったそうであるが、今日も昨日に劣らず暑い。頭の中が軟かくなっているらしく、考えの筋道さえ立たない。」 とはじまる「近頃の若い者」という小文を読んでいる今日の予想最高気温も三十八度である。まったく暑い。








DN/HP@DN_HP2026年8月1日「私も人なみに軍隊に行ってきてああいう非人間的な組織のなかで日本人がどんなことをやれるか、たとえばどんな不合理なことがやれるか、どんな背徳的なことがやれるかという可能性をこの眼でまざまざとながめてきた。そのことを自分の心のなかにも探ってきた。 いま連合軍の軍事裁判などにかけられている日本人の背徳不倫の行為にしても、私の持っているものと全然異質のものではなく、私のものの延長線上にあることを私は感じるのだ。(…) その点において、私は自分に絶望している。絶望した形で自分の人性を信じているといってよい。」 ——「人間回復」 「敗戦」を経験した(それはつまり戦争を生き延びたということだ)世代の作家、安岡章太郎や小島信夫、それに田中小実昌などの作家に感じている諦念、あるいはそれを抱えた上での人生は、ここで書かれている「絶望した形で自分の人性をじている」ところからきているといってもよい、ような気もしないでもない。








DN/HP@DN_HP2026年7月31日「あの日の開放感を、今も私はなつかしく思い出すのだが、も一度現実に味わいたいとは思わない。床上げの日が嬉しかったからと言って、もういっぺん大病にかかりたい、と思わないのと同じだ。もう病気にかかってはならぬ。」 ——「終戦のころ」(1950)



菜穂@mblaq_08252026年7月26日読み終わった本のある暮らし積読家戦後文学を代表する作家ですが、古さはまったく感じませんでした。国家や組織、人間の愚かさを静かに見つめる眼差しは、SNS時代の同調圧力にも通じるように思います。 それ以上に惹かれたのは、自虐をユーモアへ昇華する文章の巧みさ。「不潔な涙」や「雑巾にでもなって生まれてくればよかったのに」といった表現には思わず笑ってしまいました。どこか穂村弘さんを思わせる空気もあり、私にはたまりません。 「とにかくまた今日を過ごせばいい」という一節は、これまでの自分をそっと肯定してくれるようでした。ようやく「好きな文豪」と呼べる人に出会えた気がします。





とめ@m_ake2026年1月4日読み終わったたぶん以前、理想的本棚で紹介されていた?ので気になってた本。怠惰万歳〜☺️と思いながら読んだらとんでもなかった。。。最高。エッセイも小説もいい(しかし猫をすてるのは頂けない…) 百円紙幣は笑っちゃったな。酔っ払って部屋煮お金隠すクセ、厄介すぎる〜笑 そして「防波堤」は…これがまた…。つらいな。海に捨ててしまったゴカイ、一生忘れられんよ…。
犀川せせり@seseri2025年9月7日読み終わった@ 福岡天神 蔦屋書店 SHARE LOUNGE梅崎春生という人は初めましてだけど、学生の頃に読んだ近代文学(?)が大好きで、これもそれと似たような内容だったのでサクサク読めた。 大学時代に読んだ「浮雲」や「蒲団」を読んだときの衝撃は忘れられない。ネットで見かける文豪然とした写真からは想像もできないくらい、悩みや苦しみを抱えながらモヤモヤし、怠惰で赤裸々、それでいて文章が面白い。こんなにも生きている時代が違うのに、共感してしまう。なんだか励まされてしまう。 この「怠惰の美徳」も、真面目な不真面目という感じが面白おかしくて愛おしい。戦争を経て変わってしまった当時の世や人間性の話の話は、教科書などでは伺い知れない当時を生きた人間からの「リアル」さも感じて興味深かった。 いつかまた、きっと読む日が来るなと感じた本。


犀川せせり@seseri2025年8月31日読み始めた@ カフェもうまずタイトルが最高。 普段めったにしないけど、読みはじめでコーヒーをこぼしちゃって本にちょっと染みがついた。これは幸先のいい怠惰感。
Dende@dende2025年7月11日読み終わった先見の明があるなーとか、ぐうたらには共感しちゃうなーとか、今も昔も変わらないなー、みたいに感じる作品が多かった。そういう作品を集めたんだと思うけど、編集がうまい。
Lusna@Estrella2025年5月10日読み終わった「どうしても人間以外の動物と言うことなら……深山の滝なんかに生れ変りたい。滝なんかエッサエッサと働いているようだが、眺めている分には一向変化がなく、つまり岩と岩の間から水をぶら下げているだけの話である。忙しそうに見えて、実にぼんやりと怠けているところに、言うに言われぬおもむきがある。私は滝になりたい。」 この抜け感が好い。









しおこんぶ@kon14g2025年3月17日読み終わった@ 電車私も怠け者なので、できることなら一日中ごろごろしていたい。 「寝ぐせ」の押し売り撃退と、「猫と蟻と犬」のネズミ花火で脛に火傷する話が面白すぎる。声出して笑った。 百閒先生とはまた違ったタイプの変な人。小説も読んでみようかな。



しおこんぶ@kon14g2025年3月17日読み始めた@ 電車「私は貝になりたい」ならぬ「私は滝になりたい」で爆笑した。 「忙しそうに見えて、実にぼんやりと怠けているところに、言うに言われぬおもむきがある。私は滝になりたい。」












































