怠惰の美徳 (中公文庫)

22件の記録
- 犀川せせり@seseri2025年9月7日読み終わった@ 福岡天神 蔦屋書店 SHARE LOUNGE梅崎春生という人は初めましてだけど、学生の頃に読んだ近代文学(?)が大好きで、これもそれと似たような内容だったのでサクサク読めた。 大学時代に読んだ「浮雲」や「蒲団」を読んだときの衝撃は忘れられない。ネットで見かける文豪然とした写真からは想像もできないくらい、悩みや苦しみを抱えながらモヤモヤし、怠惰で赤裸々、それでいて文章が面白い。こんなにも生きている時代が違うのに、共感してしまう。なんだか励まされてしまう。 この「怠惰の美徳」も、真面目な不真面目という感じが面白おかしくて愛おしい。戦争を経て変わってしまった当時の世や人間性の話の話は、教科書などでは伺い知れない当時を生きた人間からの「リアル」さも感じて興味深かった。 いつかまた、きっと読む日が来るなと感じた本。
- 犀川せせり@seseri2025年8月31日読み始めた@ カフェもうまずタイトルが最高。 普段めったにしないけど、読みはじめでコーヒーをこぼしちゃって本にちょっと染みがついた。これは幸先のいい怠惰感。
- Dende@dende2025年7月11日読み終わった先見の明があるなーとか、ぐうたらには共感しちゃうなーとか、今も昔も変わらないなー、みたいに感じる作品が多かった。そういう作品を集めたんだと思うけど、編集がうまい。
- Lusna@Estrella2025年5月10日読み終わった「どうしても人間以外の動物と言うことなら……深山の滝なんかに生れ変りたい。滝なんかエッサエッサと働いているようだが、眺めている分には一向変化がなく、つまり岩と岩の間から水をぶら下げているだけの話である。忙しそうに見えて、実にぼんやりと怠けているところに、言うに言われぬおもむきがある。私は滝になりたい。」 この抜け感が好い。
- しおこんぶ@kon14g2025年3月17日読み始めた@ 電車「私は貝になりたい」ならぬ「私は滝になりたい」で爆笑した。 「忙しそうに見えて、実にぼんやりと怠けているところに、言うに言われぬおもむきがある。私は滝になりたい。」
- しおこんぶ@kon14g2025年3月17日読み終わった@ 電車私も怠け者なので、できることなら一日中ごろごろしていたい。 「寝ぐせ」の押し売り撃退と、「猫と蟻と犬」のネズミ花火で脛に火傷する話が面白すぎる。声出して笑った。 百閒先生とはまた違ったタイプの変な人。小説も読んでみようかな。