東京奇譚集
30件の記録
- 管太@r_f_12026年2月18日読み終わった奇譚だった。五つの話全てが不思議な出来事。村上春樹の筆力でリアリティのある文章として楽しめた。 『偶然の旅人』 作者の語りというのは新鮮。だが村上春樹の知人の話がストーリーとして語られる。知人は音に対しての感度が高い。沈黙の種類を聞く、というのが独自の感覚。男が自分の道を選ぶことによって、本来の自分に戻ることができた。その本来の自分を選択し続けることによって、真実が掴めた。現実にも不思議なことってあるよね、と言った話。 『ハナレイ・ベイ』 「サチの息子は十九歳のときに、ハナレイ湾で大きな鮫に襲われて死んだ」という一文目のインパクト。話のリアリティ・ラインが非常に高い。息子の火葬の料金をアメリカン・エキスプレスで払っていることに対する非現実性も、たしかにと思った。愛情があったのかなかったのかわからないような親と息子。しかし、意識していなくても確実に深い愛情で繋がっている。そんなことを思った。 『どこであれそれが見つかりそうな場所で』 何度読んでもよく分からない作品かもしれない。資本主義や宗教から超越したものこそがヒントなのかもしれない。 『日々移動する腎臓のかたちをした石』 奇譚性は一番薄いのかもしれない。「男が一生に出会う中で、本当に意味を持つ女は三人しかいない」というのはどこか自分と照らし合わせて考えてしまった。秘密が多い女の魅力はすごい。その秘密を追いかけたくなってしまう。対して主人公は女に(小説の展望という)秘密を教える。そうすると、女はさらなる世の中の秘密を教える。その『秘密』が時間をかけて主人公を揺さぶる。最後に主人公は女の秘密を知り、女から解放される。このことは、主人公にとって「本当に意味を持つ」。主人公の成長譚としても読める。 『品川猿』 名前を盗む猿によって女性が成長する。品川猿はいい存在なのか、悪い存在なのか。それは、どちらでもある。名前を盗むのは当然悪いことである。しかし、それと付随して品川猿は主人公に真実をもたらした。ただ『品川猿の告白』を先に読んでいたので、個人的には猿はただただ利己的な動物に思えた。品川猿という厄災を経て成長できるかは、その人次第。
アーモンド@pakupakubun2026年1月2日再読した「神の子どもたちはみな踊る」を読んだ続きで再読。 短編でも必ず心のどこかを揺らしてくる。 食事、運動、音楽など、村上春樹ならではのこだわりが、「非日常感のある日常」を作って、その背景のおかげで、良いホテルでマッサージを受けるように、落ち着いて心の奥を覗きこめる感じがする。
勝村巌@katsumura2025年10月27日読み終わったAmazonオーディブルにあるイッセー尾形の朗読で聞いた。品川猿の話が好きで突然聞きたくなって聞いたら、面白かったので、全編聴いてしまった。 品川猿以外には、ゲイのピアノ調律士がひょんな偶然から仲違いしていた姉と仲直りする話、自分にとって本当に大切な女性と出会う話、高層マンションの26階から行方不明になった男の行方を探す探偵の話、サメに足を食いちぎられて死んだ息子がいる母親の話などが含まれている。 品川猿と大抵の話が個人的には好きである。




- 本の虫になりたいひと@reaaaads38692025年7月20日読み終わった昔、最後を除く全ての短編を読んだことがある気がする。 最後の短編、『品川猿』は初見である。理由はわかっている。これは『一人称単数』のうちの短編の前日譚だ。 それ以外も、もしかしたら今までに読んだ村上春樹作品の前日譚あるいは後日譚なのか? わからない


離乳食@munimuni2025年3月27日かつて読んだすべての短編からどこか大人特有の後悔と諦めの匂いがたちのぼってる、それでも悲劇的じゃない、むしろ再生の明るさがある ちなみに高校の時そんなに響かなかった「偶然の旅人」が今はいちばん好き、いや、やっぱ高校の時から大好きな「ハナレイ・ベイ」………「日々移動する腎臓のかたちをした石」もチャーミングで好きだ、、、「どこかであれそれが見つかりそうな場所で」も、、、「品川猿」も、、、決めれんて、、、



























