とびこえる教室

19件の記録
- JUMPEI AMANO@Amanong22025年7月21日読み終わった自宅頭が回復してきたのでリハビリがてら最後まで読む。 ラスト二つのコラムがコンパクトながら良かった(「秩序とは何か」、「『性別にとらわれない』と『あえて性別にこだわる』の間で」)。 〈子どもを信じるとは、権力の非対称性を見抜いたうえで、それでもなお、対話の可能性を手放さないという誓いでもあるのかもしれません。〉(203頁) 終章(第7章)に出てきた以下の一節は、改めて胸に刻みたい。 〈必要なのは「私も考えたい」「共にやりたい」という言葉です。〉(231頁) また、「私」の物語を勇気をもって書いた著者に敬意を表したい。 〈つまり、そのような生きづらさは「教師自身の経験」ではなく、「特別に招かれた誰かの話」として扱われます。教師は、あくまで「場を整える側」にとどまり、自分の内側にある苦しみを子どもたちに語ることは望まれていません。ですから、語らないと言う選択は、一見すると個人の判断に見えますが、実際には学校という制度のあり方によって強いられた沈黙でもあります。〉(238頁) 学校の外に出た著者の今後の発信も楽しみ。 「おわりに」の父の写真と母のタペストリーの話を噛み締めながら、読了。
- JUMPEI AMANO@Amanong22025年7月20日まだ読んでる就寝前読書暑さで頭も痛いし開票速報で頭も心も落ち着かないけど第5章を読む。「柔らかい声をエンパワーすること」の節、子どもたちのアイデアにハッとさせられた。負かし方も大事だよね...
- JUMPEI AMANO@Amanong22025年7月19日まだ読んでる就寝前読書第4章読み終わる。さっき投稿したのと関連するくだり、ちゃんと「ケアの不在と報われなさのゆくえ」という節に書いてあった。 〈本来、公教育とは、学校が一方的にサービスを提供するものでも、家庭が教育を委託する場でもありません。子どもの学びと育ちを中心に、家庭・学校・地域が対話的に築いていく営みであるはずです。〉(138頁) 〈この尊くて、実存を賭するに値する仕事を、想いをもって選んだ教師たちが報われなさの中で続けられなくなってしまうこと。それが、何よりも悔しいのです。どれほど心をこめて働いても、労われることは少なく、制度的なケアも整っていない。そんな環境の中で、精神的なやりがいだけを支えに働き続けるには、この仕事はあまりにも過酷です。〉(142頁) 第1章に登場する毛利先生(素敵)が登場するダイアローグ❶もやっぱり素敵だった。
- JUMPEI AMANO@Amanong22025年7月19日まだ読んでるお風呂読書第4章の途中まで読む(〜121頁)。 著者が初めて試みた「生と性の授業」の具体的な実践内容や生徒たちの変化だけでなく、それが成立するまでのプロセスが書かれているのが良いなと思った。特に、保護者への事前説明をどう行ない、どういう反応があったかが書いてあるのは、ディテールとして大切。 現実問題、教育実践は生徒と教師のいる教室だけに閉じていないはずで、だからこそサポーティブな同僚、上司、保護者、地域の人々がいることが追い風になるというか、その足場を支えているはずで。今後、性教育、特に「包括的性教育」への風当たりは強くなるかもしれないから、そうなったときに学校側が(教師たちが)挫けないために周囲の支えがかなり大事になってくるのではないか、と思う。 このあたりは「日本の性教育実践と実践者の歴史」を研究している堀川修平さんの著書も参照されたい(第4章の註には堀川さんの博論本があげられているが、『「日本に性教育はなかった」と言う前に』の終章「ブームとバッシングのあいだで考える」もあわせて読むとよさそう)。 以下は余談だけど、さらっとしか描かれていないこの部分。 〈ある日、私はある男性の同僚に「学校で教師として働くことが苦しいです」とメールで弱音を吐きました。すると、彼から次のような返事がありました。/「しんどいね。だからこそ、多様で異質な他者との付き合い方を子どもたちに体験的に教えていかねばならない。自分たちがとらわれている認識をひっくり返すような授業をしたいね」〉(97頁) この男性の応答に勇気づけられた著者は、〈彼と一緒に学年を組み、ジェンダーやセクシュアリティに踏み込んだ性教育に取り組むことを決意〉する。 この男性についてこれ以上の情報は書かれていないからわからないけど、シズジェンダーの異性愛者だったと仮定すると、どうしてこの時このような応答をしたのですか?と個人的に聞いてみたくなった。というのは最近よく、(意地悪ではなく素朴な疑問として)当事者じゃないのに(「ノンケなのに」)どうしてクィアな本を作ってるの?と聞かれるから。そのたびにモニョモニョしてしまうから。 だからこそ、この男性のふるまいはとても気になるし、このような男性が増えることが大事だと思うから、話してみたいと思った。
- JUMPEI AMANO@Amanong22025年7月12日買った@ マルジナリア書店byよはく舎『「日本に性教育はなかった」と言う前に』でお世話になった堀川修平さんとのトークイベントにて。とても良さそう。