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ろし@読むの遅い
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@Rossi_zerofield
せいぜい月に2冊ほどしか読めないので、たぶんほとんど、昔に読んだ本の振り返り記録。
  • 2026年10月2日
    最終都内版 (ROMANBOOKS)
    ワタシは古い本も好きです。たぶん60年代の後半ぐらいに書かれた本。 都心で起きたバラバラ殺人事件(という言い方も古い?)を追う新聞記者たちがスクープを競う様が描かれた物語。 …というのはいったん置いといて。 まず、ワタシは当時の新聞が発行される仕組みについての解説部分に感動しました。 同じ東京都内であっても、都心の新聞社(の印刷所)から発行された新聞が購読者へ届くまでは、輸送にかかる時間の差異からその距離によってタイムラグが生じます。だから最も読まれる朝刊に間に合わせるためには(多摩地方など)遠くへ配る新聞はなるべく早めに刷らなければなりません。でも最新のニュースソースはそうしているうちにもどんどん入ってきます。なので、事件の真相に最も近い朝刊は、幾度も版を重ねた「最終都心版」になるそうです。 執拗な〝取材〟によって真相に最接近した主人公の記者は、ライバル記者たちを凌ぐために分秒迫る深夜の入稿リミットにすべてを賭けます。(たぶん当時の感覚で)オトナの物語としての落ち着いた文脈は(たぶん現在の感覚で)だいぶ盛り上がりに欠けますが、この展開はかなり熱く、「この時代のジャーナリストってカッコええな」とワタシは感じされました。 とりあえず「過激なキーワードを秒速で混ぜ込んどきゃPV稼げるやん」と思ってるネット記者さんがもし実在するならば「お前ら実際コスパもタイパもよくないよ」と言いたくなる作品でした。
  • 2026年10月2日
    きょうの日はさようなら
    きょうの日はさようなら
    設定もろもろSFっぽいけどこれはたぶん青春小説なんだろうな。 ワタシにはこの「制服少女」と同じ生まれ年の再従姉妹がいて、アイツがいきなりあの頃のままの姿で現れたらそらビビるわな…とか想像しながら読んだ。 物語の終盤でいろいろ〝深い事情〟を明かされてもワタシのココロはたいして動かなかったが、最後に「制服じゃないほうの少女」の弟が突然発揮しはじめた〝痛い行動〟に妙に共感してしまうという怪現象が起きたことだけは白状しておく。
  • 2026年10月1日
    リリス (ちくま文庫 ま 5-1)
    リリス (ちくま文庫 ま 5-1)
    呑まれる。ファンタジー作品の金字塔とも称される本作だが、わずか4分の1ほど読み齧った時点でこの引力。 じつは同時に『人類は衰退しました』を読んでいるが、両作の世界観がどんどん重なってゆく様を感じはじめている。
  • 2026年10月1日
    脳死・クローン・遺伝子治療 バイオエシックスの練習問題 (PHP新書)
    もう四半世紀以上前に発表された本。おそらく当時は話題になったのではないか。思いっきりザックリ言うと、「脳死とクローン技術と遺伝子治療について、その将来性や有益性に飛びつく前にちょっと立ち止まって考えよう」という内容。本書はいろんな事例を引いては可能な限り偏向を避けつつ、これらが備える本来の意味や、いろんな考え方が混在する現代社会における実現性について説く。 そこで出てくる言葉が「バイオエシックス(生命倫理学)」である。ワタシは最近本書を読んで初めて知ったが、現在この言葉はどういう意味で使われているのだろうか。 なんら解消されぬまま現在にも受け継がれているこれら諸問題に興味があるならば、あえて最新の関連図書を探すより「これらの問題について人類が〝最初に考えたこと〟」について書かれた本書から入るのもいいのではないかとワタシは思う。
  • 2026年9月30日
    ROCA コンプリート
    ROCA コンプリート
    〝いしいひさいちのストーリー漫画〟と聞いてにわかに信じられない世代は存在する。ソースはもちろんワタシ。 じつはこれに先行して単行本(ストーリーライブ)が発行されたのだが、初見の方には現状の完全版であるコチラをご紹介しておきたい。 港町の女子高生である吉川ロカと〝万年〟女子高生の柴島美乃(きっかわ・ろか&くにじま・みの:どっちも苗字読めない)が織りなすバディ・ストーリー。表紙からも予想できるとおり歌手を目指す少女の物語なのだが、ロカが歌うのはなんと「ファド」(たしかポルトガルの民謡?)である。 やはり基本はギャグ漫画なので、初期のストリートライブからデビュー決定後の顔見せ巡業にいたるまでズッコケの連発。ちょっぴり男前タイプの相棒(というより保護者)美乃が本筋と並行していい味の小ネタをかましてくる。 およそウェット要素皆無の快活エピソード集という体裁を保ちながら、要所と終局ではしっかり田舎少女が直面する社会の厳しさも見せ、勢いでページをめくり続けてきた読み手をふいに立ち止まらせる。 「初め面白うてやがて哀しき」を地でゆくストーリーだが、日本ではマイナーな音楽分野で奇跡の才能を見出された平凡な少女の傷心にココロを裂かれてしまった読者は多いのではないか。 たった一度でもこの世界に自分の居場所を探したことがある者の胸には、ロカの歌声が真っ直ぐに刺さってくるはずだ。
  • 2026年9月30日
    我らが少女A
    我らが少女A
    実際は最近文庫化されたのを読んだ。文庫は上下巻に分かれてるため、それぞれに感想を書くのが面倒なのでこちらに。 全体的な印象は正直強くない。過去と現在でそれぞれ起きる殺人事件も社会に大きな影響を与えるものではなく、ただ退官目前の警察官の記憶と感傷をつなぐアイコンでしかない。だが遠い過去となった事件発生時点までの時系列を、徹底的に緻密な人間描写だけで遡るという作者の力業には圧倒された。とにかく隙がない。 結局のところ誰も救われない物語だが、そのあたりの一抹の侘しさが老いゆく主人公のシルエットに重なって、それなりの味わいを感じさせていたと思う。
  • 2026年9月30日
    仏陀のいいたかったこと
    たしか80年代に話題になった本で、それが四半世紀ぐらい前に文庫化されたもの。 「仏陀(釈尊)が実際に言ったこと」と「言ったとされてるけど本当は言ってないこと」を明らかにすることで、「仏陀の教え」=「仏教」ではないことを知らしめる内容。 だがワタシがおもしろいと感じたのは、解説の端々で当時のインドの地理や社会構造などがとてもわかりやすく紹介されていた点で、これが「なるほど、だからお釈迦さま(釈尊)は新しい境地を求めたのか〜」と思わず納得させられてしまう下地になっていた。とくに当時社会の頂点にいたバラモンと、彼らが重んじる祭祀を全否定したシュラーマナ(沙門)が、〝対立しつつもなぜか併存している〟という状況が興味深く、シュラーマナ諸氏門下にはバラモン出身者もいればシュードラ(奴隷階級に堕とされたインド先住民)もいて、なんと門下での立場は〝入門順〟だったというのには驚かされた。
  • 2026年9月29日
    消滅世界
    消滅世界
    「ディストピア小説」というのではなく、おそらくこの現実世界にとって〝もっとも望ましい近未来〟を描いた作品だと思う。本作を読んでしあわせな気分になる人はすくないだろうが、同時にこれを悪夢のような読書体験と名指せる人もすくないのではないか。 いつも哲学と科学に先回りされて、とっくに個人的な愛欲と怨讐を失った人類。いまやなんとなく人を愛し、そして憎んでいるだけのワタシたちの正体を見せられたと感じた。
  • 2026年9月29日
    ファイア・ドーム(下)
    人間だけが備えるとされる「知性」とは一体なんのために必要なものなのか。それが他者への「ゆるし」という概念を生むための仕組みだと初めて知らされた。 本作の時間のなかでは、老いも若きも幼きも、凶行の被害者たちは誰もがすべてをすこしずつゆるしてゆく。そんな一種奇妙な現象のなかに、よろこびとかなしみの同時性を見る。 「希望」というものを人はいつも間違える。それは苦しい現状の反転ではなく、そのなかで生きることへの決死の覚悟なのだということを教えてくれた物語だった。
  • 2026年9月29日
    天使の耳
    天使の耳
    たぶん10冊弱ぐらいは読んだはずの作家がすこし前に天に召されたと聞いた。そのなかで「よくこんなトリックを思いつくな…」と心底驚嘆したのが、この短編集中の表題作だった。いつか本作を氏のNo. 1作品だと思う方と語り合ってみたい。これがただの短編であることの凄さについて。
  • 2026年9月29日
    方舟
    方舟
    描写が平明だったり現場の地図が付いてたりで読み易すぎて、ついつい勢いがついてしまったところを一気に投げ飛ばされた感。自分でいちいち推理するよりも先に展開自体が次々と真相の可能性を語ってくれるので、楽チンな大船(方舟?)に乗った気分になってたら最後にひっくり返された。
  • 2026年9月29日
    噂
    噂
    数日前に読了し、現在2周目(答え合わせ中)。細かいとこチェックしながら読み返してると、あんまり誰も気づいてなさそうなところがちょいちょい見つかる。noteに考察書くかも。
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