

幽霊
@kikichacha
- 2026年2月13日
スプートニクの恋人村上春樹読み終わった僕、僕が想いを寄せている対象のすみれ、そのすみれが恋をしている対象のミュウ、この3人のお話。 村上春樹特有の「こちら側/あちら側」という概念も出てきて、正直 最近読んでいた初期作品よりピンと来なかった。 ただ、すみれが悩みながらも小説家を志しているキャラクターなので、作者自身の本を書くことへの考えもその描写の中に滲み出ているのかなと思うところがあった。 作中でミュウが口にした「結局いちばん役に立つのは、自分の身体を動かし自分のお金を払って覚えたことね。本から得たできあいの知識じゃなくてね」というセリフを踏まえて読むとなおさら。 あまり同一視するのも良くないのだけど、今回はそういった方向で興味深く読んだ。 - 2026年1月23日
風の歌を聴け村上春樹読み終わった初期の作品群が俗に「鼠三部作」と呼ばれていることを知らずに、先に1973年のピンボールを読んでしまった。 そちらでは各視点で物語が進んでいくので、今作で2人がジェイズ・バーで会話している描写には感慨深いものがあった。これはこれで良い読書体験かも。 達観と諦念の狭間を揺蕩っている僕と、世界と自分の噛み合わなさに藻掻いている鼠。全体的に仄暗く、諸行無常といった印象でした。 ホットケーキにコーラをかけて食べてみたい気もする。 - 2026年1月18日
そして誰もいなくなったアガサ・クリスティー,青木久惠読み終わった古典ミステリの名著ながらちゃんと見たことがなかったので拝読。 孤島という舞台設定・マザーグースの童話になぞらえた殺人・信用と嫌疑がゆらぐ心理描写・そして後半の緊迫感ある展開に進んでいく様子に、ページをめくる手が止まらなかった。 トリック自体は色々と巡り合わせが良すぎる印象も受けるけれど、リアルタイムで読んでいた人達が羨ましくなった。 この作品をネタにしたミステリ作品も本当に多いので、そういった点でも触れておいて良かった。 - 2026年1月11日
1973年のピンボール村上春樹読み終わった自分の知らない、少し前の年代をなんとなく美化して見ていることがある。けれどこの作品で生きている人達も喪失感や絶望を抱えつつ日々を暮らしていて、とてもリアルに感じられた。 今のようなコミュニケーションツールはまだ発達していないので、良く言えば自己を深く内省できるし悪く言えば孤独を分かち合えない、この頃の絶妙な空気に触れたような気がします。 特に印象に残ったのは、20章冒頭の僕と事務所の女の子のやりとり。「私には何もないわ。」に対して「失くさずにすむ。」という返答に痺れました。生きてるうちに誰かに言ってみたい。 - 2026年1月4日
黒牢城米澤穂信読み終わった一つ一つの編がミステリとして綺麗にまとまっていつつ、最終章でひとつの線に繋がっていくストーリーテリングはさすがでした。 時代が違えど人望であったりよすがにするものであったり、今に通じる社会の柵を感じる部分も多くて歴史モノとしても面白かった。 実際の歴史や砦の配置などは、ネタバレしない程度にスマホで検索して参考にしながら読むと理解しやすかったです。 - 2026年1月4日
巴里マカロンの謎米澤穂信読み終わった米澤さんの作品といえば苦虫を噛み潰したような読後感。小市民シリーズも学生の割に治安の悪い話が多い中、こちらは番外編ということもあるようでビター感薄め。小鳩くんと小山内さんの学生らしい顔が見られた。 最初に提示された推理の前提を崩していく"伯林あげぱんの謎"がお気に入りでした。 - 2025年12月31日
アフターダーク村上春樹読み終わったアジカンの同名曲で名前だけは知っていた本。 場面が変わる度に挟まれるBGMの描写に沿って、出てくる曲をスピーカーで流しながら楽しんだ。 高橋は染谷将太、マリは広瀬すずのイメージを思い浮かべながら読んだ。ふたりの会話には絶妙な距離感があって心地よい。夜は少し頭がぼーっとして、言わなくてもいいことをぽろっと口走ってしまう、あの感じ。 特に印象に残ったのはコオロギの「私らの立っている地面いうのはね、しっかりしてるように見えて、ちょっと何かがあったら、すとーんと下まで抜けてしまうもんやねん。」でした。
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