みくのしんさんの柔らかくて優しい感性によって本の中の言葉がゆっくり灯っていくのを感じた。読書って“積み重ね”じゃなくて“灯る”んだと思う。 あとがきのかまどさんの文章が良すぎてちょっと泣いた。みくのしんさんへの愛しかない。

中学生の時に近所の図書館で何度も借りてくるくらい大好きだった本。Kindleに電子書籍であったので購入。 本当に久々、10年ぶりくらいに読んだけど、やっぱり面白いし読みやすい。そしてちゃんと怖い。 霊感持ちの主人公ヒロ、インテリで口が達者なマッキー、無口だけど優しいかっちゃん。この3人の関係性がとても良くて、きゅんきゅんした思い出。

途中まで。昔の小説なのに、今と重なる部分が多い。SNS全盛の今だと特にそう感じる。これって未来の話じゃない。ボッコちゃんはもう私たちの隣にいる。

誰かの小さな優しさが、誰かの明日を少しだけ変える。人の優しさって、きっとこんなふうに巡っていくんだなぁと思った。

「ゆっくりと翼を手入れした君はどんな風でもきれいに乗れる」 私のおまもりになった短歌。