サンショウウオの四十九日

57件の記録
- すべての本読み読み委員会@nadare2025年5月21日読み終わったいいね。二度読みで深みが増した。一つの肉体に二人がいるという設定から、主語の面白さが光る😮💨 例えば「私が石を池に投げてみたくなって、握り飯くらいの石を投げ込んだ。」p.134 ←読み手は「私」が杏•瞬どちらを指すのか常に把握する必要がある。日本語は" I "がなくても通じてしまうから、主語に重さを乗せられるこのテーマはいいなあと思った🎢✨/ その昔、井の頭公園のちいこい水生園でサンショウウオに触りまくれたんだけどあれは今どうなっとるんけ。餌もやれたの。
- チャプ太郎@chapterofbooks2025年5月14日読み終わったひとつの肉体を半分こして生きる姉妹の物語。こういうとっぴな設定は、整合性をとるのが難しいがちだけど、さすが現役医師。想像もつかない境遇の心情を、きっとうまく描いているだろうなあと思う(実際にそんな境遇ではないので、あくまでも推測)。のだけど、、自分の中で消化するまでもう少し時間が必要。読書会まであと10日。
- 柳 風歌@ryuya_ymgs2025年4月25日読み終わった日常、回想、意識の中 自己について、それとずっと近くにいるもう1人について。 140頁弱に随分魅せられた。 主要受賞作でも読んでみるか、といった軽い動機だったけれど、そんな甘くみるもんじゃあない。
- おもち@alpaco2025年3月31日読み終わった借りてきた面白かったっていう言葉を使っていいのかわからないけれど、とても面白かったです。思考の波にいつまでもたゆたっていたかった。 お医者さんの作者の視点から生まれる想像性のある物語がとにかく好みで、これだから小説を読むのはやめられないなぁと。 朝比奈さんの他の作品も読んでみたいな。
- ゆか@books_bouquet2025年3月11日読み終わった@ 電車"自分だけの体を持っている人はいない。みんな気がついていないだけで、みんなくっついて、みんなこんがらがっている。自分だけの体、自分だけの思考、自分だけの記憶、自分だけの感情、なんてものは実のところ誰にも存在しない。いろんなものを共有しあっていて、独占できるものなどひとつもない。" p88
- インテルメッツォとカプリチオ@kaoriiiyama12032025年3月9日顔の真ん中で分かれた結合双生児のお話。現役医師が書いた不思議な世界。(物語で頭がいっぱいになるので医師は辞めたのでしたっけ。)創造性に恵まれ、物語も湧き出てくるような作家さんなんでしょうね。素晴らしいです。今後も期待。
- ( ˘ω˘ )@nnn2024年10月28日名前とか文体とか、完全に女性だと思い込んで読んでたからびっくりした。苦手なグロテスクさではあったけど、杏が瞬の存在を初めて感じたシーンはものすごい疾走感があって思わず引き込まれた。
- はぐらうり@hagurauri-books2024年7月15日読み終わった今の医師作家のなかでもっとも好きな朝比奈さん。今回も設定は凄まじいが筆致の安心感で没入できる。ベトちゃんドクちゃんが印象深く記憶されている世代なのもあるのかもしれない。 「分人」が2人住んでいる身体。意識と自我が複雑に絡み合って、でも当人たちはあまり複雑に捉えず受け止めようとしている。 芥川賞は受賞しておかしくない実力者。どうしても『ハンチバック』以降は当事者性が意識されてしまうだろうから、難しいところ。どちらにしても、今から選評が楽しみ。