
焼き海苔
@readsyakinori
忘備録。読書好きだけどあまり沢山読めていません。面白い本を探しています。
- 2026年5月15日
鎌倉うずまき案内所 (宝島社文庫)青山美智子この前読んだ青山美智子さんが気になり他の著書を探していたら、私の好きな“鎌倉”が目に入り手に取った。 鎌倉には何回か観光で行き、鶴岡八幡宮へ続く参道が大のお気に入り。この本ではその参道もよく出てきて嬉しい。 いろんな本を読んでいると、東京の地名が出てくることがよくあるのだけど、地方民は土地勘がなくてよく分からないんだよね。今回はなんとなくあの辺かなと想像できる所が多くてより一層のめり込めた。 この本も、前回読んだ『木曜日にはココアを』同様に同一人物が他の話に出てきて楽しかった。しかも、年代をどんどん遡っていく! グンと時空を移動させられる、変な感覚。さっきまで中年だったあの人が若くなっている。建物も。これは面白い。 面白かったのは他にも、同じ物を見た時の受け取り方 感じ方が短編ごと(その主人公ごと)で全く異なること。 鎌倉うずまき案内所は地下にあるんだけど、ドアを開けて階段を降りていく時に何に注目するのかとか、龜の色の表現も様々。いやぁ、青山さんて凄い作家だなぁ。 うずまきキャンディを片手いっぱいに掴んで貰って行こうとする茂吉さんに笑ってしまった。この前観たドラマ「ラムネモンキー」の藤巻肇役の大森南朋が連想されて、頭の中でずっと大森さんが動いて喋ってた。映画監督だし性格もなんとなく似ていて。こういう一致ってあまりない。 あぁ面白かった。 黒祖ロイドの正体が分かった時には驚いて声が出た。みんな分かってた? 私はすっかり騙されてたよ。 - 2026年5月13日
木曜日にはココアを (宝島社文庫)青山美智子読み終わったネットでおすすめされていたので読んでみた。 読んで良かった。素晴らしかった! ほんわかして可愛い雰囲気だけど、切実な悩みの中で登場人物たちがもがいていて。その先に救いがある。短編集だけど同じ人が出てきて、あっあの人だ!っていう楽しい発見もある。ひとつの世界にみんないるんだという温かさを感じた。 読んでいるうちに何度も泣いてしまった。みんな頑張っているんだ。 人生を切り開いていく勇気を、少しお裾分けしていただいた気分。 - 2026年4月24日
ソラリススタニスワフ・レム,沼野充義読み終わった難解だった。私自身物理が苦手なのとソラリス学という架空の学問の説明が理解しにくいのと。延々と続く説明に心が折れそうでしたが、設定はめちゃくちゃ面白い! おじさんたち3人の殺伐とした雰囲気はどうにかならないのか……。もっと協力し合えないのかな。ハリーの存在が強烈だった。「今ここにいるはずのないハリー」というだけでゾワゾワするのに、なんとハリーに心がある! ハリーの気持ちを考えると狂いそうになる。 宇宙人と意思の疎通ができない、の前にどこまでが宇宙人? 意識はあるの? 全くわけが分からなくて、分からないまま終わるのがすごい。楽しいSFだった。 久しぶりに翻訳を読んだけど、やっぱり読みにくかった。日本人の書いた日本語の物語がいい……。 - 2026年3月31日
黙って喋ってヒコロヒー読み終わった恋愛が上手くいかない人たちの短編集。 登場人物の気持ちが分かったり想像できたりして、読んでいる間ずっとつらかった。理性的になりきれない自分が本当に嫌いだけど、この本はそんなどうしようもない愚かな人を愛おしんでくれていて、ちょっと救われる。 - 2026年3月28日
十角館の殺人綾辻行人読み終わった何かの記事で、これは読んでおかないと、みたいに言われてたミステリーを今更ながら読んでみました。 タバコを吸う人が多い、ワープロが珍しい、大学1年生が新年会で飲酒など、今の時代では「不適切」と言われそうな事柄の多い、ちょっと前の時代ですね。でも人間の心理は数十年ではあまり変わらないのが面白い。 無人島で仲間が1人ずつ殺されていくシチュエーション。1人ずつの描写を見ると この人は犯人じゃないでしょ、こんなに辛そうだし、と思ってしまいます。 著者の思惑通りにハラハラするのも楽しいです。トリックも普通に引っかかってて、バラされてビックリしました。最後の方は一気読みでした。島田さんがいい味出してますね。 シリーズなんですね、読みたい本が増えて嬉しいです。 - 2026年3月20日
青天 (文春e-book)若林正恭読み終わった私にはずっと持ってる疑問があります。運動部がなんであんなに頑張るのかという疑問。どんなに頑張ってもスカウトされるのはひと握りの選手。オリンピックに出るほどうまくなる訳でもない。その技術が生活で役に立つ訳でもない。それで稼げる訳でもない。体力がつく、諦めない強い精神力を持てる、心からの友達ができる、と聞くから、まぁそうなんだろうなとは思うけど……。だからってあんなに大変な思いをしなくちゃいけないの? 先輩後輩の理不尽な上下関係を聞くにつけ、私には無関係な世界だと線を引いてきました。私自身が昔から、体が小さくて足が遅くて体力が無くて運動神経が皆無だったのが全ての原因ですが。運動して何かが上達する楽しさや、体を動かした後の爽快感など、実感した事はほぼありません。私は一度も運動部を経験しませんでした。運動部経験者に怒られるので今まで誰にも言ったことはないです。 そんな私が、この本で運動部の意義を知りました。帯にあるとおり、「人にぶつかっていないと、自分が生きているかどうかよくわからなくなくなる。」人間がいるのです。思春期の有り余るエネルギーを正しく発散する為に運動部はうってつけ。思えば、私はエネルギーが少ないのかも。主人公のアリにとっては、アメフトで体を鍛え作戦を考えチームメイトと意思疎通をし試合相手と向き合う事が、「生きる」事そのものだったのです。卒業したらもう役に立たないなんて些細な事であり、今この時に、やりたい、やらなきゃならないモノなんですね。倫理の先生との会話も面白い。アリって本当に真剣に生きてる。 試合の描写はリアリティがあって面白くてどんどん読んじゃう。アメフト用語が分かればもっと面白かっただろうな……調べろって感じですが。 オードリーの若林さんて、隣に体の大きな春日さんがいるし優しそうな顔をしているせいか、体力とか無さそうなイメージでした。部活でアメフトをやってたって聞いて驚いた覚えも。 でも、これを書くって事は、アリみたいな情熱を持っていたり、体を限界まで鍛えたりしてたんだろうなぁと、 見方が変わりました。 めっちゃかっこいいじゃん。 最後に、この本で一番印象に残ったアリのセリフを引用させて頂きます。 「いいか、最後まで戦うぞ。試合に負けて、自分にも負けたら、試合の後もずっと負けるんだよ。何日も何日も、どこに居てもずっと負ける。教室に居ても、ゲーセンに居ても、ケンタに居ても、家に居ても、ずっと負ける。だから、最後まで戦って、出し切って、お前らは明日からは勝て。オフェンスやってんなら0点はダメだ。死んでも一本取るぞ!!」(p298) - 2026年3月13日
人間又吉直樹読み終わったまさに文学作品って感じ。 文章は読みやすくて素敵な表現があって読むのが楽しかった。しかし内容はダーク。若い時代のヒリヒリする生き方はハラハラさせられる。出てくる人が殆ど普通じゃない。主人公の永山からして記憶も曖昧だし見ている物も急に別物になったりして、ちょっとおかしい人なのかなと思う。 芸術とは、表現とは、など、哲学的な会話が面白かったけれどほぼ理解できてません。又吉さんはこういう事を考えながら生きてるんだなぁ。 奥は良い人。永山の味方でいてくれて安心する。 それに比べて、後半に出てくる永山の父親の不穏なこと! 子供に対する態度も良くないし自己中だしイヤな人。しかし父親なんだな、永山はそれでも父親が好きなんだな。母方の曾祖母がユタだと分かり、その血が流れているから永山も変なところがあるのかもなぁとちょっと納得してみたり。 宗教の話も面白かった。 『人間』というタイトル、すごい。『こころ』に匹敵するくらい大きな概念。 いつも読んでる本に比べて分かりにくかったけれど、読書してる〜!っていう実感を得られた。 - 2026年2月28日
さよならジャバウォック伊坂幸太郎読み終わった最近になって伊坂幸太郎さんの本を読むようになりました。売れているのには訳がある。どんどん引き込まれていくストーリーや生き生きとした登場人物に惹かれますね。 この本は最初DVの話かな……あんまり好きな話題じゃないなと恐る恐るな感じで読み始めたのですが、スケールの大きいお話で楽しく読めました。SFが好きなのでワクワクしたし、亀が出てくるのも可愛かったし、ジャバウォックの設定もダイナミックで面白かったです。 最後にネタばらしされるのが痛快! あ〜 なるほどね! 分からなかった! という してやられた感がたまらないです。でも腑に落ちない点もあるので(これは私の理解不足)、また後日再読したいです。 《以下ネタバレ》 何人も死傷者が出たのでハッピーエンドではなかったにしろ、最後はまぁ落ち着くところに落ち着いた、という感じ。だけど、母親を20年間失っていたっていうのが想像するだにツラい。そして同時に娘を20年間失っていたおばあちゃんもツラい。それはどうやって取り戻すのか。取り戻せない月日ですよ。ジャバウォックのせいなのだけれど。 ちょっとね、そこの絶望感とか喪失感が心を重くしましたね。 翔くん(とおばあちゃん)の前向きな言葉が頼もしいです。それが救いです。 - 2026年2月17日
- 2026年2月14日
クスノキの女神東野圭吾『クスノキの番人』と間違えて読み始めてしまいましたが、この本から読んでも面白かったです。番人の方で何かあったのか気になるので読まなきゃ。 出てくる子供たちが健気に頑張って生きていて、私も頑張らなきゃと思えました。元哉くん、楽しい気持ちになれたかな? 『少年とクスノキ』読んでみたいし、千舟さんの音読も聞きたい。 - 2026年2月1日
自由なサメと人間たちの夢渡辺優読み終わったおぉぉ……。何というか、人間がそれぞれ持ってる醜い所がチロチロ出てきて、救いがあるような無いようなお話たち。夢の素敵なところと怖いところの間で、でもやっぱり夢に憧れちゃうなぁ。明晰夢見てみたい。 登場人物がみんなどことなく無気力でモヤモヤしててちょっと親近感がわく。でもつられて鬱っぽくなるから気をつけなきゃ。 - 2026年1月20日
桐島、部活やめるってよ朝井リョウ読み終わった学生時代の嫌な記憶がよみがえってきた。同時に思い切り頑張る気持ち良さも。若いことは、つらくてイライラするけれど動き出すエネルギーもある。それが希望。 一人称は感情移入しやすいので、章によっては読むのがキツい時もあった。
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