語り継がれてきたケルトの民話、ドルイドと魔女…長い時間と「非科学」の目線から今をとらえること。最近よく手に取る河合先生の本は、そのどれもが新しい視座を与えてくれる。

編者からの問いかけと共に一遍ずつ向き合う。片山廣子や小川未明、好きな作家にも再び出逢い直す気持ちで。

解説を寄せている梨木さんの著書をきっかけに知った熊井明子さん。お二人への憧れと、読み継がれてきた時間を抱きながら頁を繰る。

水の音に耳を傾けている描写がよく目に留まる。眠れない夜、著者の遺した言葉を私も耳を澄ませて読む。

フランスの河岸の次は英国の河畔へ。 梅雨前の湿度を増していく空気から、自然と“水辺”を連想しているのかも…

いま読んでいる本に彼女の詩が引用されていたので再読中。こうやって自分のなかで大切な言葉たちが結びついていくのは愉しい。