撮るあなたを撮るわたしを 自撮りとスクショの写真論

12件の記録
- きよ@kiyomune2025年5月6日読み終わったカラーチラシのコート紙で本文が作られた本に初めて出会った。めくりやすさの低下と、裏の文字の透けは、ちょっと頂けない感じ。 ただ、この装丁は、unpisさんの不思議なイラストとの親和性のみバツグンである。ツルツルしていて、すべてに掴みどころがない。 序章の、猫で溢れるSNSの話だけで、すでに満足度が高い。 写真の在り方が著しく変わったというのに、その在り方に、社会的価値観がまったくついていけていないことが、ありありと見てとれる。 顔という、手触りとしてアナログな個人情報が、データとして取り扱われ、意識せず暴かれていくことに、ひんやりとした不安感を覚える。 保護と侵害の攻防、撮ることと撮られることの価値づけ、どんどんスイッチしていく物事についての哲学的な問いが、筆者によってどんどん展開していく。 スピード感のある本。 メモ 量産型の化粧が隠したもの 母親の姿がないカメラロール(撮影をしなくなった父) カラー化が共感を呼ぶという図式の安直さ
- yt@yt2025年4月15日読み終わったスマホとInstagramで写真はどう変わったのか。 その差分が分析されまくる! 実は全てが変わっていて、あれはもはや写真とはいえない別物だと分かる快感。 こんなこと考えもしなかったよ。 ⚪︎なぜゼレンスキーは自撮りし、プーチンはしないのか? ⚪︎オンライン会議にはなぜ顔を映すのか? ⚪︎なぜ写真は四角いのか? その他、モノクロ写真のカラー化、三脚彼氏/三脚彼女、祈りと撮影、ハッシュタグと現像などなど、面白すぎる話題が詰まった宝箱のような本でした。 前著「新写真論」もおすすめです。