息吹

26件の記録
- こよなく@koyonaku2025年7月19日読み終わったやっぱテッド・チャンめっちゃ好きだ。人に優しい人だなって思う。人や人の営みへ愛を感じるし、信じてるんだなって思う。 一番好きだったのは『不安は自由のめまい』タイトルはキルケゴールからの引用らしい、良いタイトルだ。 分岐した多世界から自分の性質を考えるようになるって発想も面白いし、他の話を通しても語られてきた自由意志と変えられない過去と未来、それでも意味があり希望があるという話が、ここでは他者を救う結末となっていて、素晴らしい読後感を提供してくれる。 普遍的なメッセージを心に刻み込んでくれる物語の力は素晴らしい。
- Aruiwa@atodeyomu2025年3月21日かつて読んだふと思い出したネットで流れてきた漫画『介護ロボに遺産相続5兆円』(龍村景一)を読みながら思い出した。その漫画で描かれるテクノロジーと人間の感情に対する距離感がとてもよく、『息吹』に収録されている「偽りのない事実、偽りのない気持ち」が連想されたからだろう。テクノロジーを介して他者とうまくやっていきたいのであれば、自分を正当化するためではなく自らの過ちを認めるためにその技術を活用した方がいいし、謝罪することは会話を終わらせることでもなければ本人が満足するためでももちろんない(だけど謝罪はえてしてそのように使われる)。チャンのこの小説は、おそらくこの先折に触れて読み返すことになると思う。
- 5月@yacchi51900年1月1日読み終わったSFはどうも苦手意識があるけれど、この本は読んでいると頭の中に鮮やかな情景があらわれてきて、SFならではの醍醐味をこれでもかと味わえる。 息切れせず読み終えることができるから、短編集というのも自分には合っている。 あと文章が美しい。 そこがSFだけにとどまらない雰囲気を出している。