くますけと一緒に

86件の記録
- 数奇@suuqi2025年9月28日読み終わった「ぬいぐるみホラー」と作者自身も銘打っているが、ホラー要素よりも「毒親」的なテーマを35年近くも前の作品で扱い、それに対し明確に回答を与える物語になっている点が素晴らしいと感じた。両親の死に対してむしろ嬉しいと感じてしまう子供の精神的葛藤、罪悪感、大人に気を遣う描写が生々しすぎるほどリアルで、それらの問題を乗り越えた先にあるストーリーはとても読み応えがある。むしろホラー要素は蛇足に感じてしまい、エピローグなんかは無い方が個人的には好みだが、それだと作者の意向と異なる作品になってしまうので仕方ない。何にせよ「ホラー」として強く売り出すことには違和感が強いのだが、人の感想を見ていると人によってこの作品をどう感じるか異なるのも面白い。 作者のあとがきも、ぬいぐるみ愛が伝わってきてとても面白い。今でこそブームのぬいぐるみだが、当時は「ぬい撮り」なんてあり得なかっただろうし、本当に元祖のぬいぐるみ好きなのだなあとリスペクトした。
- あさぎ書房@ASAGI_BOOKS2025年9月21日読み終わった帯文に期待したような「そっちの話だったの?!」的仕掛けがあるわけでもなく、レビューで描かれているような心温まる物語でもない。 ぬいぐるみも里親の愛情もわたしの目には狂気にしかうつらず、終始ぞわぞわしながら読んだ。平成初期のライトな文体も、不穏な気持ちをより一層かきたてる。 最後に、「実は作者のあとがきって、主人公の成美が長じて書いたものでは...?」と勝手に想像して読んだ。 「うちには四百を超えるぬいぐるみがいて、(中略)殆ど、ご町内の名物・ぬいぐるみ屋敷になっている」 あとがきの「あ、作者、そっち側の人間だったんだ...」というのが私にとっては1番のどんでん返しかつホラーな瞬間だった。
- ran@ranraranruran2025年9月15日読み終わった帯にホラーって書いてあったから、いつから怖くなるんだろってドキドキしながら読んだけど最後までホラーという感じはなく、むしろ温かいお話だった。わたしも子どもの頃からぬいぐるみが大好きなので、くますけが可愛いと思った
- ちゃと@chat_noir2222025年9月2日読み終わった新井素子さんがデビューしたのはちょうど私がどっぷりSFに浸かって、SFMを購読していた時期だったから掲載作を何作か読んでいた。でもあの独特の文体が私には合わず他の作品を読む気にはならなかった。 今回書店でくますけを見かけ、ぬいぐるみホラーという惹句に惹かれ手に取った。そういえば「ネプチューン」だけは結構好きだったし、ホラーなら合うかもしれないと思った。 残念ながらやはり私には合わなかった。ホラーというよりは親に恵まれなかった子供が苦悩しながら幸せになる物語が主軸で、最後の最後で少しホラーらしいエピソードが提示されるけど、邪悪ではない。ぬいぐるみを家族として愛する作者がくますけをチャッキーのようなクリーチャーに描くわけもないよね。陰惨で救いのないホラー好き向きではありませんでした。
- みー@mi_no_novel2025年7月24日読み終わった@ 自宅タイトルが可愛くて購入🧸 帯の感じから、ホラーかな?と思ったけど、全然そんなことなかった! 小説版タコピーみたいな。サクッと読めた。 主人公の成美を守る、クマのぬいぐるみのくますけ。成美の見る現実と幻想の中で、くますけが成美と対話し、戦っていく。 個人的には、お日様の匂いのシーンが温かくてよかったな☀️ 成美ちゃんが裕子さんたちに救われていく描写に心がほっこりし、最後のなんなんとのやり取りで「くますけ、メンヘラだなあ〜」と感じたりした。笑 私にも、くますけみたいな、絶対に私の味方でいてくれる存在が欲しいな🙂↕️
- Pipi@Pipi08082025年7月6日読み終わった序盤は重苦しく没入できなかったが、中盤以降は加速度的に一気読み。ぬいぐるみホラーだが、ラストは何やら落ち着いた。ホラーが苦手な私も満足の作品。成美を愛する裕子と晃一が素敵!そして成美を守り抜く「くますけ」が愛しい!🐥🐥
- 隣乃@t0narin0_51232025年6月30日読み終わったかつて読んだ@ カフェ6月中頃には読み終わってた?気がする。読みやすくてさくさく数時間で読めた。読後感もわりと好き。ぬいぐるみ、だいすき。
- ポッポ@poppo_yom2025年6月18日読み終わったホラー?ではないのかも知れないけどゾッとする話なのかな?と期待して購入したため少しがっかり。 きっとこの物語を必要とする人がいる、そういう人とこの本が出会えたらいいな。
- chiyan@honnoneko2025年6月7日読み終わったホラーって書いてあったけど、自分的にこれはホラーではなかったかなぁ。ちょっと泣けるとこもあり、普通に良い話でした。新井さんの作品は初めて読んだんだけど、少し変わった?面白い文体でした。この作品だけなのかな。また読んでみたいです。
- 紫嶋@09sjm2025年6月7日読み終わった借りてきたまず初めに言うのなら、これはホラー小説ではないと思う。少なくとも、書店のPOPや本の帯に書かれている煽り文は、昨今のホラーブームに便乗して売ろうという業界の下心としか思えないし、むしろそんな煽り文を添えてしまうとこの物語の良さや大切な部分から遠のいてしまう気すらした。 さて、ホラーではないと書いたものの、この物語の中で書かれている現実は、主人公の幼い少女にとっては「恐怖」そのものだと思う。両親の不仲や愛情の欠落、学校でのいじめに苛まれていたと思えば、今度は親を亡くし、引き取られた先の家の人たちと親しくなればなるほど、今度はその温かな居場所を失うことを恐れたり、自分の心の中にある影や不安と向き合う苦しさを味わったり。 そんな少女の心の拠り所となっている大切なぬいぐるみも、周囲からは非難や嘲笑の対象になりやすく、それがまた少女を傷つけてしまう。 作中のおどろおどろしい描写は、そんな子供の視点から見た恐怖の象徴でしかないし、少女が心の傷や己の現状と向き合い、そして信頼できる保護者を得るまでの話と捉えれば、ホラーどころかラストはむしろあたたかで優しいお話だった。 まあ、「でも、もしかしたら本当にこのぬいぐるみは…」というファンタジー的な描写もあるところは、作者のテイストなのだろうけれど。 あと個人的にはこの作者さんは随分独特な文体の方なのだなぁ、と。この辺は好みが分かれるかもしれない。私はちょっとしらけそうになってしまったが、幸い子供の視点が多い物語だったので、この辿々しさも子供だからだと考えればギリ読めるかなという感じだった。
- くんちゃん@soup00552025年5月25日買った読み終わったNaffyさんのカバーのイラストがかわいい。ただしぬいぐるみのくまの目は怖い。 読み始めはもっとどんどん恐ろしい展開になっていくのかと期待したが、そうではなかった。 帯には『今読むべきホラー小説、待望の復刊!』とあったので、過剰に期待してしまったのかもしれない。 『それから裕子さん、千葉のおばさんをおしのけるようにすると・・・』 とのように『裕子さんは』ではなく『裕子さん、』という文に最後まで馴染めなかった。
- 라무씨@moon_ram2025年5月12日読み終わった久しぶりにホラー小説読むなぁ…ってドキドキしてたけど、ホラー耐性がわりとあるので(まぁ解釈によってはホラーなのかぁ)って感じで全く怖っ!ってなることも無く、心が温まるお話でした。誰かに進めたくなる1冊です。 心暖まるダークファンタジーと言ったらスティーブン・キングの映画グリーンマイルというイメージがあって、以前、グリーンマイルはホラーかホラーじゃないか論争を知人と話した時のことを思い出しました。 するとあとがきで筆者の新井素子さんはスティーブン・キングがお好きとのこと!なるほど〜かなり影響を受けているのかもしれない…他の作品も読んでみたいです
- おおさか しおり@ShioRi_ngo2025年3月6日読み終わった読書日記@ 図書館最近SNSや書店でよくみかけるから買ってみた。 全然怖い話じゃなかった。 むしろ暖かさで胸がいっぱいで、思わず泣けてくるような感動作だった。こんなふうに子供を守ってくれるぬいぐるみがいると思うと心強い。 ただ、自分の子供が大切にしているぬいぐるみにいつか殺されるかもしれないと思うと、確かにホラーかも。常にぬいたちの視線が気になるようになっちゃいそう。 読み手の立場よって大分感想が変わりそうだなあ うちにもたくさんぬいぐるみはいるけれど、私を護ってくれる子はいるのかな?