霧に貌
26件の記録
🦢@13_rooms2026年9月15日読み終わった表紙のうつくしい歌と装丁に惹かれて購入。彩度が低いフィルムで撮られた風景のような静謐な美しさがあり、やさしい犬のような手触りの歌集でした。 「わたしはきみのための礼拝堂だから躑躅の道をおいでなさいな」「ガラス器に汲む水 けれど誰もみなひかりそのものにはさわれない」がすき

Yo@otsuki2026年8月28日読み終わった鈴の音の絶えてしずかな冬の田に白磁が産んだ白磁のこども 窓ぎわに葡萄ジュースを吸いあげる肺のちからで夕暮れはくる 死の貌をくらくあかるくうつしだす月とは明器あるいは暗器 小神殿(エディキュール) ねむるあなたの口腔に永久歯あり書物のごとく 木の老いと人の老いとはちがうけど祖父の名にある〈幹〉のひと文字 こころは壺それも緋襷あなたからもらった言葉ごと砕けるよ 蜘蛛のようにあなたを好きで眼球にあぶら波打つ日の暮だった 目をとじて湯を浴びているいま画家がわたしを描くのならば羽をも 瞳孔は知りたさの沼その沼へ何羽の鳥を引き摺り込んで 十六時間睡眠 霧に貌がありとくに鼻翼があなたと似てた 眼の奥に脳がある あなたの眉がふたつの黒い鳥居にみえる
珠海ユラ@yuratami-10132026年5月12日読み終わった比喩があまりにも卓越しててちょっと愕然とした。歌集全体に満ちている静けさのようなものが心地いい。上手い歌って言いさしの形で終わっても失敗しないんだな。笹川涼さんが好きな人は好きな歌集だろうな、と思ってたら後書きで笹川涼さんにアドバイスを貰っていた、というようなことが書いてあり、だよねーとひとり呟いていた。

























