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@13_rooms
  • 2026年6月29日
    五月 その他の短篇
    五月 その他の短篇
    旅先で買った短編集。死神にあった話や、木に恋をしてしまう女性の話など、いわゆる「すこし、ふしぎ」な手触りが良かった。 今作のなかだと恋人がとつぜん嘘の自白をはじめる「信じてほしい」が一番好き。以下引用。 「なぜなら私はあなたのことを本を読むように読むことができるから…(略)読みながら私はそのたびにまったくちがう人間になる、そんなふうにあなたは私にとってすばらしい本で、そしてお互いがお互いにとってそうなのだ」
  • 2026年6月29日
    バチカン奇跡調査官 法王の魔導書
    シリーズ短編集。この作品は平賀とロベルトの凸凹仲良しコンビのやりとりがどれだけみられるかが読後の満足度に影響するので、今回はやや物足りなかったかも。とはいえさらっと読めて楽しめました。
  • 2026年6月20日
    U
    U
    第一次世界大戦中のドイツのUボートと、17世紀オスマン帝国を舞台にした歴史小説であり、幻想小説。オスマン帝国の宮廷や文化の描写の精密さ、往復書簡のように交互にはさまれるヤーノシュとシュテファンの独白めいた手記、Uボート内の息詰まる空気。様々な要素が折り重なって物語に濃密な美しさと重厚さを与えている。最後の二人の描写の静謐さに読み終わったあともしばらくぼんやりしてしまった。
  • 2026年6月6日
  • 2026年5月16日
    まぼろしの馬
    まぼろしの馬
  • 2026年5月16日
    眠りの市場にて
  • 2026年5月1日
    別冊ダ・ヴィンチ 有栖川有栖のミステリな世界
    インタビューや色んな作家さんとの対談などなど、盛りだくさんなムック本だった。一穂先生との対談で「本格ミステリにおいては警察も犯人も紳士じゃないといけない。紳士淑女でなければ、最後に犯人がギブアップする場面が美しくならないでしょう」と話されていたのが印象的。火村英生という探偵を生み出した作家の言だなあ、とおもって感心してしまった。火村のなかにある善性って、先生のこういう信念から来ているのかもな。 勿論、書き下ろしでアリス達にあえたのも嬉しかったです。
  • 2026年5月1日
    コンパートメントNo.6
    コンパートメントNo.6
    フィンランド人の寡黙な少女と、出稼ぎにいくロシア人の男がシベリア鉄道で同室になり、旅をする話。静謐で渇いた文章で描かれる列車の旅の様子が一本の映画のよう。ただ出稼ぎ男の言動がかなら下品なので少女と一緒にそれを聞かされ続けるのはかなりしんどかったです。
  • 2026年4月1日
    劇場という名の星座
    帝国劇場にまつわる短編集。作者自身が観劇ファンだからこそ劇場への特別な愛情を感じられる、少し不思議であたたかい一冊でした。わたしは「ホタルさんへの手紙」が特に好き。
  • 2026年4月1日
    サイレントシンガー
    人質のいない朗読会とか、琥珀のまたたきとかもそうだと勝手におもってるんだけど、小川洋子の描くある種の集団幻想的な共同体の物語が好き。敬虔で、静謐で、自分たちだけにつうじる決め事を愚直につらぬく様子が、美しい文章をとおしてまざまざと目の前にたちあがってくる。
  • 2026年4月1日
    外の世界の話を聞かせて
    南天文庫という小さな図書館をめぐる話。江國香織の描く人々は、他人にたいして絶妙に無頓着なところが読んでいて楽だな、とおもう。いつもさらっとした平熱というか。それでいて、愛着がないわけじゃない。瑞々しい植物みたいな人達が、学校に通ったり、仕事したり、恋をしたりする。そこにえもいわれぬ味があるのかなぁという気がします。
  • 2026年3月10日
    ザ・ルーム・ネクスト・ドア
    ザ・ルーム・ネクスト・ドア
    末期癌の友人と久々に会った作家が、最期の日々を一緒に過ごしてほしいと頼まれる。友人は安楽死用の薬を所持しており、死ぬ瞬間は自分で決めたいと告げる。もしその時が来たら、部屋の扉をしめておくから、それが合図だと思ってほしい、と。 あらすじにすると上記になるのだけど、意外と話の大部分はそこじゃない気がします。ちょっと脱力したくだけた文体と、シニカルなジョークのなかに、草臥れ、疲れ果てた人間の切実さのようなものがあって、所どころはっとさせられた。 「ジーザス・ユー・ノー、こんなはずじやなかったのに。いまとなってみれば、こうなると決まっていたんだとわかるけど。でも、愛はいつでも、そんなふうに感じられるものだ。どれほど予想外でも、どれほど起こりそうにないと思っていたとしても、落ちてしまえば運命だと思うのだ。」が特にすき。
  • 2026年3月10日
    続 遠慮深いうたた寝
    静謐でうつくしい文章はそのままに、ふとした生活のおかしさや、ご趣味の野球、観劇の話も垣間見えて豊かな気持ちになるエッセイ。本作は創作賛歌ともいえる章がいくつかあり、それも素敵でした。「想像するということ」の「辛い記憶と折り合いをつけるためにはどうしても、想像の事実が必要だった」「生かされている世界は、自分が考えるよりずっと奥深いのだと気付かされる」のくだりに、つまらない子供だった自分が救われるようで、つい涙がでました。
  • 2026年3月10日
    夜明けと音楽
    夜明けと音楽
    韓国の作家の、夜明けと音楽にまつわるエッセイ。詩のように独特なリズムで綴られる文体が心地よく、眠れない夜にラジオを聞いているよう。冒頭の「音楽だけが唯一の心慰だと書いた、夜明けに物憂いあなたへ」という書き出しと、「しょせん役にたたない美しさだけが私たちを救うのだ」という文章がとてもすき。
  • 2026年1月31日
    プロジェクト・ヘイル・メアリー 下
    プロジェクト・ヘイル・メアリー 下
    おすすめ頂いて読みました。太陽光を吸収して繁殖する生命体により、あと数十年で氷河期の状態に陥ってしまう地球を救うために編み出されたプロジェクトと、そこに放り込まれた男の話。 上巻はあまりに次から次へとでてくる物理や科学の知識に翻弄されて読むのに精一杯でしたが、ロッキーと邂逅してから加速度的に面白かった。翻訳がちょっと癖のある感じで、でもそれがロッキーの地球外生命体としての不可解さ、愛嬌につながってる感じがしました。口癖が移ってしまいそう。しあわせ、しあわせしあわせ!
  • 2026年1月31日
    プロジェクト・ヘイル・メアリー 上
    プロジェクト・ヘイル・メアリー 上
  • 2026年1月31日
    月の三相
    月の三相
    眠り病のある街で作られている面と、彼、あるいは彼女が孕んだ歴史の話。装丁の美しさと、文体の静謐さがあいまってなにか美しい標本を眺めているような気持ちになりました。時系列がシームレスに移ろうので、「いま自分はどこにいるのだろう?」と物語のなかを彷徨っているような不思議な気分を味わうことができます。
  • 2026年1月2日
    九月と七月の姉妹
    九月と七月の姉妹
    学校で起きたある事件をきっかけに、海辺の家に引っ越した姉妹と母の話。なにが起きてるかわからないのに、なにかが起きそうな恐怖がずっと付き纏う感じは「ずっとお城で暮らしてる」を思い出させる。美しくて苛烈な文章が一片の詩のようで、夢中で読んでしまった。 「彼女がいなかったら、わたしは一人の人間ではない。姉さんはブラックホール、姉さんは倒れてくる木、姉さんは海。こんな思いをするなら、気が触れたほうがましだ。気が狂ったほうがましだ。」がとくに好き。
  • 2025年12月31日
    ルナティックス
    2025年の読み納め。古今東西あらゆる文化、科学、民俗学、宗教から月の秘密を紐解いてゆく筆者の熱量に圧倒されました。 「月はともかく変なところがいいのである。いかがわしいほどに高貴で、すましているのに何をしでかすかわからないところが月らしさというものなのだ。」という一文が月の美しさを端的に表していてすき。
  • 2025年12月26日
    ひとりでこの世に
    谷川俊太郎さんの遺作を含む最新作。表紙が酒井駒子さんだったのと、冒頭の詩に惹かれて購入。あいかわらずなんて軽やかで羽根が生えたような詩をよまれるのだろうとおもう。冒頭の「死んでから」、あまりに死の手触りが自然になにげなくそこにあり、天国で書かれた詩なのではないかとこっそり疑ってしまった。
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