リリアン
27件の記録
ハヤシKYヘイ@heiheikyo12026年8月2日読んでる関西人の言葉が優しいのか、岸先生の書く関西弁が優しいのか、わからないけど、とにかく心地いいリズムの会話がくせになる。 あえて場末と書かれる、大阪市の端っこのほうの飲み屋さんあたりを夜、ふらふらと歩く男。ジャズクラブでの演奏や、昼間の音楽教室の講師の仕事など、いくつかを掛け持ちして「食えてはいる」状態ではある。それでも果たしてこのままでいいのか、とか、才能の限界について考える。ジャズの生演奏をやれるお店も、飲みに行くなじみのスナックなんかも、近頃の大阪ではどんどん減っていく。 すぐに眠るでもない夜、あてどなく歩く大阪の街が、おおきな海に重ねて描写されるのが印象的だった。シュノーケルでひとり、海で泳ぐ時に感じる自由さと、孤独さ。街の中で感じる自由さと、孤独さ。シンプルな描写で、街の猥雑さを捉え、気づけばずっと薄く小気味いい音楽が流れているみたいに豊かだと感じる。描かれる街の夜の様子が、思いがけず心に残った。
























