反中絶の極右たち

反中絶の極右たち
反中絶の極右たち
シャン・ノリス
牟礼晶子
菊地夏野
明石書店
2025年1月24日
26件の記録
  • くりこ
    くりこ
    @kurikomone
    2025年9月14日
    なかなか難しいところもあったのだけどやっと読み終えた。極右の研究にめちゃ役立つ。 p.286 2008年のリーマンショックが起こり、世界は新自由主義的イデオロギーが破綻した。 そこで昔確かだったモノ、「自然、国家、戦争」という、ファシズムにたち戻る。 これは、ここ数年の日本の先行きの見えない経済状況に対して、参政党をはじめとする極右たちが、元々戦後から流れていた「にっぽんすごい」の思想を汲み取り多くの人の心を掴んだことと相似形だと思う。 最後の菊地夏野先生の解説も必読。 少し前、極右と排外主義の勉強会にでたとき、講師が、「日本人ファースト」が拡大して他のマイノリティを攻撃するのだと説明してたのだけど、その日私は、「それだけちゃうやろ」と、モヤモヤしていた。 菊地先生が言及するように、「通常のファシズムの研究はジェンダーセクシャリティの視点が欠けている」とこの本を読んで改めて感じたし、本書がフェミニストが分析して書いた本であるため新しい視点で極右を考察できる材料となった。
  • くりこ
    くりこ
    @kurikomone
    2025年9月1日
    ここ最近起きているjica解体デモ(一部の陰謀論者、参政党支持者たちが、JICAホームタウン構想に対して、「ビザ要件が緩和されアフリカから移民が押し寄せる」とデマを流したのがきっかけ)が、緊急避妊薬市販化に飛び火して、「移民に女性がレイプされる」と騒いでいる様子を見て、アメリカ極右が言う人種大交替陰謀論とあまりに似通っていてゾッとする(彼らはグローバルサウスから移民が押し寄せ白人がジェノサイドされると信じている。だから白人女性に対して反中絶を強いる。女性の権利へのバックラッシュと移民排斥がセットで動く)
  • くりこ
    くりこ
    @kurikomone
    2025年8月29日
    第5章「金ー反中絶右派の資金源は誰なのか」を読む。 p.213 これまで見てきたように、欧米全土で中絶反対運動に資金を提供し、その影響力を利用して過激論者を連邦最高裁のような政府権力の座に就かせているのは、欧州、ロシア、米国からのダーク・マネーだ。富裕層が極端な反中絶主義に財産を使うことを厭わない事実は、このイデオロギーが主流になっていく今、ある著戒すべきことを教えてくれる。反中絶という大義が、今や必ず将来の見返りを約束する価値ある投資と了解されているということだ。もっといえば、反中絶運動に費やされたダーク・マネーは、リバタリアン災害資本主義者と極右、福音派の過激論者が、性と生殖をめぐる自由を破壊することによって新自由主義の経済政策に支持基盤を提供することに合意し、手を結んだ証なのだ。つまり、すでに権力も金も手にしている者たちが、女性の身体を利用してその両方をもっと手に入れようとしている、ということだ。 ーーー 反中絶と違うのだけど、堀江貴文が二年前のフェムテックの展示会で、ピルを女性みんなが飲むことで男性並みに働けると提案し、女性婦人会たちも賛同してた話を思い出して、 女性の身体のコントロール権を奪うことと、金を手にするということは、今のフェムテックの業界にも入り込んでるな、、、などと思う。
  • まりも
    まりも
    @marimomo
    2025年8月27日
  • くりこ
    くりこ
    @kurikomone
    2025年8月26日
    第4章 「同盟者ー極右陣営につく(一部の)女たち、伝統的な妻から反トランス活動へ」 を読み進める。 女性が家父長制を内面化し、崇拝される身体となり「身体以上の何物でもない」存在となる(=トラッドワイフ)様子を読む。田中美津と一緒に活動していた米津智子さんが青い芝の会の横田さんとの対談で「女性の体が優生思想の道具にされている」というセリフを思い出した。
  • くりこ
    くりこ
    @kurikomone
    2025年8月25日
    ロー対ウェイド判決が覆された後、一週間も経たないうちレイプされ妊娠した10才の女の子が中絶を拒否されていたらしい、、、怖すぎる! ーーーー 129ページ 本書の編集が終盤に入る頃、ドプス対ジャクソン訴訟の米国最高裁判決があり、米国の中絶の法的根拠、ロー対ウェイド判決が覆された。衝撃は瞬く間に現れる。金曜日に判決が出て、月曜日には九つの州が中絶を禁止していた。一週間も経たないうちに、レイプされて妊娠した一〇歳の女の子がオハイオで中絶を拒否された。この妊娠をチャンスだと考えなさいと言われ、女の子は飛行機でインディアナ州に行って、必要な医療ケアを受けた。中絶薬と同じ薬が含まれる処方箋を出して拒否された、生殖医療提供医院で門前払いされた、敗血症が始まるまでは不完全流産の処置をできませんと待たされた、という女性たちの話がツイッターにあふれた。なるほど、自由防衛同盟が転覆キャンペーンを張ってきただけのことはある。ロー対ウェイド判決の息の根を止めた祝い酒は、さぞかし美味かっただろ
  • 田中元
    田中元
    @gen_t
    2025年8月25日
    朝日新聞2025年3月29日書評。
  • くりこ
    くりこ
    @kurikomone
    2025年8月23日
    アメリカの極右怖すぎ、、、2020年にジョージア州の移民収容所で女性の子宮摘出を強いられていたらしい こんな、旧優生保護法みたいなことしてるなんて、、、、 人種大交替陰謀論によると、 グローバルノースで、白人種を取り戻したいがため、白人に対しては反中絶、マイノリティに対しては不妊を推し進めるよう、、、 トランプサイドが発言したyour body my choiceの中身がわかってゾッとする ーーー 86ページ さすがに今どきこんな政策はあるまいと考えたいのは山々だけれど、二〇二〇年には米ジョージア州の移民収容所で、女性たちが子宮摘出を強いられているとの内部告発があった。刑務所のような環境に収容されていた女性たちが、最後まで適切な説明も十分な通訳もないまま産婦人科医が手術を行った、と証言している。施術に抵抗すると看護師に怒鳴られ、「医療スタッフが私たちの身体で実験をしていた」と人権監視団に訴えたという。卵巣腫摘出で取る卵巣を間違えた医師がそのまま手術を読行して、合意なく全摘になった女性もいた。
  • くりこ
    くりこ
    @kurikomone
    2025年8月17日
    菊池夏生さんが解説されてるのに興味を持って読み始める 第一章 「ファシストが考える女の居場所」で、日本でもめっちゃ既視感あると思ったら参政党だった、、、 ーーーーー ロー対ウェイド判決についてのメモ 女性の中絶権を認めた1973年の「ロー対ウェイド」判決が、2022年6月下旬にアメリカ最 高裁判所が、憲法上の中絶の保障を、最高裁自らが否定したことで、アメリカの各州はそれ ぞれ独自の州法で中絶を禁止できるようになった。
  • くりこ
    くりこ
    @kurikomone
    2025年8月17日
    人種大交替(こうたい)陰謀論がぶっとんでて頭くらくらする ーー p.51 この正気とは思えない発想にこれまで出会ったことがない読者に説明すると、人種大交替陰謀論とはグローバルノースの白人がグローバルサウスからの移民に交替させられるという主張なのだ。 その移民を奨励しているのがいわゆる文化的マルクス主義のエリートだというのだが、これは創られた極右の敵であり現実には存在しない。反ユダヤ主義を起源とする呼び名なのだろうが、極右が敵視しようにもマルクス主義者がほとんどいないため、フェミニスト、LGBTIQやブラック・ライブズ・マターの活動家や人権派弁護士、そしてEUのような新自由主義的政治機構、米国では民主党を指すようになった。この説によれば、中絶や避妊で白人出生率を抑制するフェミニストがこの人種交替を助長しているという。これはすべてユダヤ人億万長者金融家の謎だとして、彼らもマルクス主義者だと非難されている。
  • 青麦
    青麦
    @sqvg00
    2025年7月15日
  • annan
    annan
    @tsundokunoyama
    2025年6月30日
    人類退化の時代。バックラッシュと戦えているのはもはや欧州のいくつかの国だけではないか?
  • Blue moon
    Blue moon
    @mimosamimi
    2025年6月29日
  • ろじ
    ろじ
    @reads_rjur
    2025年5月10日
  • booka
    booka
    @moka037
    2025年4月10日
  • ya
    ya
    @soso_10
    2025年4月2日
  • 💛
    💛
    @okiotashikani
    2025年3月18日
  • amy
    amy
    @note_1581
    2025年3月18日
  • しもん
    しもん
    @shiminnoaka
    2025年3月10日
  • 🌜🫖
    🌜🫖
    @gn8tea
    1900年1月1日
    「本書を読めばわかるように、女性をはじめ誰もがリプロの権利を認められるようになれば、ファシズムは成立しない。なぜならファシズムは、ひとを性別や民族・国家によって序列化する思想であり、性と生殖の権利もその序列に応じて配分するからである。そこに平等はないのである。」 🔗 https://book.asahi.com/jinbun/article/15634015
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