人間をみつめて

16件の記録
- つばめ@swallow32025年8月3日読み終わった"存在は行為に先行する" "考える力を養うにはどうしたらいいか。第一には現実への密着から時どき脱出を試みることだと思う。…そのためには実利実益のみを求めぬこと。これによって対象への隔たりができる。…第二には黙想と自己との対話を欠かさないこと。読書や講演をきくのもいいが、その際、たえず疑問を起し、たえずまず自分にむかって問いを発していないと、…するするとあたまを素通りしてしまうおそれがある。" "むしろ生きがい感とは、人生の途上で、時たま期せずして与えられる恩恵のようなものではなかろうか。" "使命のほうがわれわれを探しているのであって、われわれのほうが使命を探しているのではない。" "ふつう、多くの人間は生きていることに何の不安も感じないようにできている。すべてがうまく行っているときには、暗黙のうちに、つまり、そうとは自覚せずに、「内なる自然」と「外なる自然」を信頼して生きているからではなかろうか。"
- 読書猫@bookcat2025年7月22日読み終わった(本文抜粋) “人生にはただ慣習に従っておけばよい面とどうしてもこれだけはゆずれない、ゆずってはならない、という本質的な面とがある。” “考える力を養うにはどうしたらいいか。第一には現実への密着から時どき脱出を試みることだと思う。” “どのような方面のことやものについても、簡単に手にはいってしまうような所有物は、永続的なよろこびを人間に与えることはないであろう。たえず新しい発展や成長を約束するもの、たえずこちらの生命をしぼり出さなければならないようなものをこそ、人生目標とすべきなのだろう。” “生きがいを感じるという心を分析してみると、そこにはいろいろな要素がふく間れていることがわかる。それをみな集めて煮つめてみたら、使命感という形をとるのではないか、と私は以前に書いたことがある。” “「使命のほうがわれわれを探しているのであって、われわれのほうが使命を探しているのではない」 ハマーショルド『道しるべ』” “人間というものは、人間を越えたものが自分と世界とを支えている、という根本的な信頼感が無意識のうちにないならば、一日も安心して生きて行けるはずはなく、真のよろこび、真の愛も知りえないものなのだ、と。” “生きがいがない、となげく人は、自分の主観的な感じにとらわれすぎているのではなかろうか。自分というものに執することをやめれば、目の前に現れ出るしごとや楽しみに身を投げかけて、対象そのものになり切ることができる。そのときには、生きがいを自分が感じているかいないかは問題ではなくなる。”
- Rie@rie_bookdam2025年7月6日読み終わったやっぱり読んで良かった。 神谷美恵子先生の人間としての見方、そして生き方までも好きです。この時代を見て、先生は何を思うんだろう。きっとこの本に書かれていることを伝え続けるに違いないと思う。