羆嵐(新潮文庫)

12件の記録
- シンジ@shinji2025年10月11日読み終わったヒグマ怖っ😱 羆が民家を襲い、人骨を齧る不気味な音が聞こえる…。 新田次郎の『八甲田山死の彷徨』でも感じた明治という時代の暗さ…。 ヒグマが出てこなくてもなんとなく怖いのです。 羆撃ちの銀四郎。人間的には評判が悪く、でも腕はいい。 読みながら脳内ではゴールデンカムイの熊撃ち、二瓶鉄造が躍動していたのでした。
- オイラくん@oira-kun2025年8月30日12月に堀井美香さんの朗読会に行くので予習用、折しもヒグマがタイムリーな話題になっていた。 六線川の渓流の入植者たちのバックヤード、こと細かい渓流の暮らしの描写、突然現れるヒグマのホラー感、有象無象の人間の群れの無力感とクマ猟師のプロフェッショナル感、銀四郎の平素での酔っ払い横暴ぶりとクマに立ち向かう時の真摯な立ち振る舞い。 前半はほんとホラーで震え上がり、中盤から後半は人間ドラマだなと。それにしても恐ろしい。
- rina@r_1_n2025年8月4日読み終わったなす術がないとはこのことか。まるでパニック映画を観ているような、でもこれは実際に起きた日本獣害史上最大・最悪の惨事であり、"自然の猛威"という言葉では足りないくらい恐ろしい。 この羆にとって人間は餌でしかない。火を焚こうが、音を立てようが、鉄砲を向けようが、大人数でかかろうが、人間の味を知ってしまった羆にとってはそんなものなんの脅威にもならない。銀四郎がいなければ被害はとどまるところを知らなかっただろう。ラスト、射殺された羆を殴る人々の胸の内を思うとやるせない。 羆を仕留めた銀四郎が語る羆の習性は、『クマにあったら〜』で読んだこととほぼ一致しており、どんなにテクノロジーが発達してもこういう教えや感覚的なものは大事にしないといけないと思ったし、人間"様"と思っている人間全員に読んで欲しい。