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いいこ
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@115_iiko
アイドルをしながら本を読みまくっています。 別サイトから本の記録を移行中・・・
  • 2025年8月31日
    私の幸福論
    私の幸福論
    初っ端のぶっ飛ばしから既にお気に入りの本となった。福田恆存作品は多感な時期に読むと圧倒的な影響を受けてしまう可能性があるので今20代の真ん中辺りという年齢で読めているのがちょうどいいなと思った。幸福を求め続けるが決して不幸ではない自覚もある、という人にとっても救いとなる箇所がいくつもあるし、孤独について改めてしっかりと示唆されるものでもある。そこにあるのは諦観ではなく受け入れだなという、あまりにも健全な1冊。
  • 2025年8月20日
    幸福論 1
    幸福論 1
    基本的に、19世紀のキリスト教におけるストア派的思想に基づいた幸福論。キリスト的「善」の組み立て方を土台としている感じもあって、元になっているとわかりながら読むのはおもしろかった。 注釈の多さと恐ろしい長さがウケるのでぜひみんなにも1度読んでほしい。こういう論文及び哲学を、今回のこの1冊については、ヒルティという1人の人間にしぼって学ぶぞみたいなガッツがある人にとっては面白いと思う。それくらいに、内容は充実してると思う。
  • 2025年7月31日
    幸福論(ラッセル)
    幸福論(ラッセル)
    三大幸福論の中ではいちばん自分の肌に合った。はじめのほうの、「理性は幸福を禁止するものではないということを、私は読者に納得させたい」という部分を読んでもうこの本のことが大好きになった。アランに引き続き、書いてあることは知ってることではあるけれど、「自分が知ってること」と他人が「自分が知ってることを言ってくれること」は全然別だと思っていて、その「自分が知ってることを言ってくれること」の内容がすべて素晴らしかった。「愛情」パートはぐっと読み込んだ。
  • 2025年7月20日
    青の炎
    青の炎
    緊迫感と、胸くその悪さ(作品として良いこと)により苦い顔をしながら読む部分も少なくなかった。理系っぽさがあってわたしには確実にない部分を物語で楽しめるのが面白かったし、結末も個人的に好きだった。
  • 2025年7月14日
    幸福論
    幸福論
    デカルトやスピノザの『情念論』『感情論』を踏まえ、幸福へむかう道筋を具体的な日常シーンと共にアランなりに凝縮した1冊。言ってしまえばまあそうだよねということが書かれているけど、それは落ち着いて本を読めるような状況に置かれてるからこそのもので、実際にここでアランが提示している場面や感情に自分が対峙したときにはすっぽりと忘れてしまうようなことが改めて冷静に書かれているので、いつでも心に持っておきたいことが詰まっていた。焦燥と共に内省的に向き合いすぎると深まってしまう肉体や精神のぎこちなさを取り解す術も分かる。
  • 2025年7月8日
    盗賊
    盗賊
    2人の男女を中心に繰り広げられていく恋愛と心理の物語だった。「ラブストーリー」では決して見られない面倒くさいくらいの繊細さ・感覚描写が、あらすじに書かれているような精緻巧妙な愛のアラベスクという文言にハマるなーとかも思った。 三島作品でこれまで色んな死の形の物語を読んできたけど、今回の作品は複雑さと単純さの入り交じる過程や心情を描いた「死」として発現していて、人間の根底に潜む危うい美的感覚が研ぎ澄まされてしまうようにも感じた。
  • 2025年6月4日
    葉桜の季節に君を想うということ
    タイトルに反するハードボイルド感を気に入りながら読んでいたけれど最後はしっかり騙された!ミステリーと恋愛要素がかけ合わさることは比較的自然な中、この作品はそのどちらもの要素が要素として良い意味で目立っていなくて、話の展開とワクワクを純粋に楽しめた。 自分ってまだまだなんでもできるじゃん!という清々しい希望の読後感が思いがけずという感じで良かった。
  • 2025年5月28日
    ブラフマンの埋葬
    静かに厳かに流れていく文章には過剰な感情が乗せられていなく、それが物語との絶妙なバランスを保っていた。愛おしくて残酷で、それでもそれが、生きていくものや死んでいくものなんだよなーと思った。
  • 2025年5月27日
    外科室・天守物語
    「外科室」 純愛に潜む一種の恐ろしさを切り出した作品。あらゆる有り得なさの重なりが物語中にあるけれど不思議とそのフィクション具合が、この短いお話だからこそ鮮烈に輝いていた気がした。 自分が文語体に慣れてないせいで、言ってることや展開を噛み砕くのに時間がかかり、あとから追いついてきた理解を呑み込んだ頃には作中の2人がお熱い展開になっててヤバ!💧‬と焦るなどした。
  • 2025年5月2日
    眠れる美女
    眠れる美女
    『片腕』目的で読んだ。片腕を取り外し人に渡すというところから始まる、当たり前の非現実性が物語の中に漂う一方、その非現実性に引っ張られていく「私」が辿る過程には現実性があり、面白いバランスの本だった。 自分はどうしても、片腕を失っている側のほうをたくさん考えしまうな、と思った。
  • 2025年4月18日
    犬とハモニカ
    犬とハモニカ
    誰かといても、誰かといなくても、どうしても感じてしまう孤独の物語たちだった。そしてその孤独と、いろいろなやり方でたたかったり受け入れたりする者たちの が描写されていて、それが江國さんらしい感情の掬い取り方の文章とマッチしていてとても良かった。
  • 2025年4月1日
    センセイの鞄
    センセイの鞄
    ずっと気になっていた本で、タイトルだけ知っているともうちょっと禁断の恋的なやつかと思ってたけれどそんなことはなかった。 センセイとツキコさんの日常が短くたくさん描かれていて読みやすいし好みだった。年齢的に成熟した大人同士だけれど、人間的な不器用さをお互いが持ち合わせていて、それらの作用による可愛げは年齢関係なくあるんだろうなと思ってほくほくもした。
  • 2025年3月27日
    切れない糸 (創元推理文庫)
    絶妙に今まで触れたことのない文体だったけれど、それに馴染めば純粋にザ・下町人情ストーリーを楽しめた。
  • 2025年3月26日
    りすん
    りすん
    書くこと・書かれることの体現
  • 2025年3月18日
    動物農場〔新訳版〕
    動物農場〔新訳版〕
    ぎゃー!面白い!
  • 2025年3月16日
    新装版 わたしが・棄てた・女 (講談社文庫)
    吉岡が気に入らないというのは前提として、利己的な彼の生き方にはある種の共感もあり、とても人間的だった。一方、ミツの方はさまざまな苦しみにぶち当たった結果神聖とも言える境地に至っていて、この2人の人間の全く別方向の進み方と、それでもお互いが1度出会ってしまっている以上切り離せないことの運命性が不思議な面白さだった。
  • 2025年3月1日
    タイタン (講談社タイガ)
    AIがあらゆる仕事を担っていて、さらにそれは当たり前の状態でユートピア的に描かれているという物語の起点がまず面白かった。 自分が、コイオスに対してふつうに感情移入しかけていたことが少しこわかったかも。
  • 2025年2月27日
    森に眠る魚
    森に眠る魚
    「母親」という立場にいる女性たちの関係性がしっかりとしたディテールを持って描かれていて読む手が止まらなかった。ママ友同士のはなしだからこそ、ふつうの友だちには生まれない独特の空気感や緊張感が上手く描き出されていて面白かった。そのいっぽうで、「女性」としての様々なタイプや性質がそれぞれの登場人物に反映されていて、人間のあらゆる側面を、語り手の移り変わりと共に上手に表現していてすごかった。
  • 2025年2月17日
    民王
    民王
    現実社会の実情としては、政治に対してどうして暗澹とした思いを持ってしまっているけれどこういう明るさと溌剌としたものも存在しうるというのが純粋にうれしかった。エンタメ小説として素晴らしいと思った。
  • 2025年2月14日
    I'm sorry、mama.
    I'm sorry、mama.
    心地の悪い登場人物たちのおかげで、桐野さん作品で起こりがちな「本を何度も閉じたくなる」感じ(小説としてしっかり気持ち悪さがあるということ)がこの作品にもみられた。けれどそこにちょっとした人間の滑稽さとか呆気なさが描写されていることで、ただひたすらに重いという印象からは1歩外に出ているように感じた。アイ子の悪行の煮詰め作品でありつつ、そのような者ですら、自分を捨てた母親に思いを馳せてしまうという、母(はは)と娘(こ)の物語でもあった。
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